ペキニーズがかかりやすい病気や症状9選!治療・予防法は?

まるで猫のように気ままでマイペースなペキニーズ。

美しい毛並みが魅力的な犬種ですが、鼻の短い短頭種なため病気になりやすい一面もありますよ。

この記事では、ペキニーズが発症しやすい病気9つの症状や治療法、予防法をまとめました。

 

ペキニーズがかかりやすい病気1:「椎間板ヘルニア」

Pekingese happy dog

「椎間板ヘルニア」は、肥満や老化による背筋力の低下が原因でクッションの役目をする椎間板が傷つき内部の髄核が飛び出してしまう病気です。

主な症状は神経を圧迫することによる痛みですが、悪化すると四肢がすべて麻痺してしまうこともあります。

 

治療法

初期であればステロイドなどの消炎剤を使用することで治療することも可能です。

悪化した場合は外科的手術で、患部椎間板を削るなどの処置をとらざるを得なくなります。

 

予防法

「激しい運動をさせない」「太らせない」の2つが主な対策法です。

悪化して神経を傷つけてしまうと麻痺など後遺症が残る可能性が高くなるので、初期段階で発見ができるように日頃の観察を欠かさないことが大切ですよ。

 

ペキニーズがかかりやすい病気2:「涙やけ」

涙やけは、過剰に分泌された涙が常に目から溢れている状態です。

涙で濡れた被毛にバクテリアや細菌が繁殖することで、眼の周りの被毛が赤茶色に変色してしまいます。

「涙腺や涙管のトラブル」「アレルギー」「水分不足」「異物混入」などが原因になっていることが多いですね。

 

治療法

涙やけを起こす原因となっている病気の治療を行います。

鼻涙管が閉塞しているのであれば鼻涙管の洗浄、眼瞼内反症が原因であれば睫毛を抜く処置を行います。

 

予防法

根本的な問題の解決が最重要です。

フードが体に合っていないことで涙やけを起こしているケースが多くあるので、まずはフードを変えてみることをおすすめします。

 

ペキニーズがかかりやすい病気3:「白内障」

portrait of a Pekingese Dog at a Dog show

白内障は瞳が白く濁り、進行すると目が見えなくなってしまう病気です。

老化や遺伝が主な原因ですがペキニーズの場合はチャームポイントである大きな瞳が傷つき打撲することなどして発症することも多いです。

目が白く濁っていなくても発症していることがあるので「物にぶつかる」「よろめく」などの行動がみられたら、白内障をはじめ、眼の病気を疑うことが大切ですよ。

 

治療法

視力が失われていない早い段階で気づけば、点眼薬などで進行を遅らせることが可能です。

自然治癒は望めないので、根本治療には外科手術が必要です。「人工的に作ったレンズを入れる」「白濁部位を手術で取り除く」などなどが具体的な治療法です。

 

予防法

白内障も残念ながら有効な対策法がないのが現状です。

早期発見によって症状が軽く済むことがあります。定期的に目の検査をすることが大切です。

 

ペキニーズがかかりやすい病気4:「ドライアイ」

ペキニーズ 

ペキニーズは他の犬種に比べて目が突き出ているため、涙が蒸発しやすくドライアイになりやすいです。

散歩の時や遊んでいるときの外傷でも発症することがあるので日ごろから目を傷つけないように注意してあげてください。

 

対処法

治療は免疫抑制剤の入った眼薬を使用した対症療法が主になるので、一度罹患すると長期の治療を覚悟しなければなりません。

 

予防法

定期的な点眼薬の使用、目ヤニをこまめに取り除いてあげることが大切です。

 

ペキニーズがかかりやすい病気5:「鼻腔狭窄(びこうきょうさく)

ペキニーズ 

鼻腔狭窄は、鼻の穴と鼻腔と呼ばれる空間が狭いために鼻呼吸が困難になる疾患です。

親からの遺伝が原因の大半ですが老化による顔の皮膚のたるみでも発症しやすくなりますよ。

初期段階の症状は「鼻を頻繁に鳴らす」「鼻水をよく飛ばす」などですが、悪化すると呼吸が荒くなり、酸欠を起こして死んでしまうこともあります。

 

治療法

症状が軽い場合は現状維持を基本とした保存療法を行いますが、症状が重く呼吸困難が明らかな場合は外科手術を行うこともあります。

 

予防法

鼻腔狭窄は先天的な要素が原因の大半を占めているため、明確な対策法は存在しません。

鼻水をマメに拭き取ってあげたり、呼吸がしづらくならないように激しい運動を避けたりする気遣いをしてあげる事しかできないのが現状です。

 

ペキニーズがかかりやすい病気6:「アレルギー性皮膚炎」

ペキニーズ 

アレルギー性皮膚炎は愛犬がもつアレルギーによって起こる皮膚の炎症で、年齢に関わらず発症します。

初期症状は「痒み」「赤いプツプツ」「脱毛」などですが、慢性化すると「皮膚が黒く分厚くなる」「ベタつき」などがみられます。

 

治療法

動物病院で処方された抗生物質等を服用しつつ、痒みや痛みを和らげる塗り薬を併用して治癒を目指します。

 

予防法

事前に病院でアレルギー検査をしておくことをおすすめします。

定期的な「グルーミング」で皮膚を清潔に保つこと、皮膚に優しいシャンプーを使用することなどが大切ですよ。

 

ペキニーズがかかりやすい病気7:「熱中症」

portrait of a Pekingese Dog at a Dog show

熱中症は、過度の熱に対して体が熱を下げることができなくなる状態のことをいいます。

気温や湿度が高い場所での運動や脱水などが主な原因ですが、ペキニーズは体の構造上スムーズな呼吸ができないので、熱中症にかかりやすいのです。

初期症状は、「呼吸の速拍」「よだれ」「脱水」などですが、処置をしないで放置していると「循環不全」や「痙攣」「チアノーゼ」を起こし最終的には死に至ります。

 

対処法

屋外で発症した場合は直射日光を避け、風通しのよい場所で飲みたがるだけ水分を与え、安静にさせます。

水分も採れないほど衰弱したケースだと命の危険もあるので、至急掛かり付けの獣医師に連絡し指示を仰ぐことが大切ですよ。

 

予防法

小型犬が地面から受ける熱は人間が体感するよりも数倍強いです。

夏場などの散歩は気温が高くなる日中は避け、早朝や夕方に行うようにしてくださいね。

 

ペキニーズがかかりやすい病気8:「軟口蓋過長(なんこうがいかちょう)」

ペキニーズ 

軟口蓋過長は、短頭種の犬種がかかりやすい病気です。

「呼吸時にゼーゼーと音がする」「呼吸困難」「イビキ」などが特徴的な症状で、進行すると食事が飲み込み辛くなる「嚥下障害」や「誤嚥」が多くみられます。

 

対処法

親からの先天性疾患のため見逃しがちな病気ですが、老犬だと命にかかわることもります。

症状を発見したらすぐに動物病院へ愛犬を連れて行ってあげてくださいね。

 

予防法

肥満によって症状が悪化してしまう病気なので、体重管理に気をつけるようにします。

 

ペキニーズがかかりやすい病気9:「膿皮症」

ペキニーズ

膿皮症は、犬の皮膚にブドウ球菌などの細菌が感染することによって起きる化膿性の皮膚病の総称です。

ベタベタと脂っぽくなりやすい皮膚を持つペキニーズは膿皮症を繰り返しやすいので注意が必要です。

「皮膚の赤い炎症や脱毛」「発疹」「かさぶた」などの症状がみられます。

 

対処法

局所治療が主な治療です。

症状の範囲が狭ければ、抗菌シャンプーや抗菌クリームで治療を行います。症状の範囲が広ければ、抗菌薬の内服や注射なども並行して行います。

 

予防法

「飼育環境を清潔にする」「栄養に気をつける」「シャンプーの成分や回数に注意する」など、日頃の心がけが大切です。

 

まとめ

ペキニーズ 

ペキニーズとの充実した日々を過ごすためには、かかりやすい病気の対処法と対策を知っておくことが大切です。

飼い主が普段、気を付ける事で防げる病気も多いですから、毎日の観察を欠かさないようにしてくださいね。

 

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