元気いっぱいで活発なジャックラッセルテリアは、近年人気が高まっている犬種です。映画「マスク」に登場する犬種としても有名ですね。
この記事では、ジャックラッセルテリアの性格や特徴、子犬の迎え入れ費用や方法、さらに初心者には不向きと言われる理由についてもまとめました。
目次
ジャックラッセルテリアは初心者には不向き?
ジャックラッセルテリアは狩猟犬としての歴史を持ち、とても活発で必要な運動量が多く頑固な性格を持つ犬種です。
子犬の時期に迎えいれたのであれば社会性を学ぶ機会を設け、一貫性のあるしつけを行うのが不可欠。
また、ジャックラッセルテリアにとって飼い主さんが「主人」あるいは「ボス」だと教えるしつけが必要になります。
攻撃的で凶暴な犬にならないように
「叱るのがかわいそう」「何を叱って何を褒めたら良い分からない」「指示がバラバラになる」など、しつけが不十分だと飼い主さんよりもジャックラッセルテリアのほうが優位になり、言うことを聞かない凶暴な犬になってしまいます。
だからこそ、犬と暮らすのが初めての方やしつけに自信がない方には向きません。
可愛いという理由で一緒に暮らし始めて、しつけが上手くいかず手に負えなくなり手放ししてまう…なんてことはないように、迎え入れたいと思ったときはしつけをしっかりできるか考えてみてください。
ジャックラッセルテリアの基本情報

歴史
ジャックラッセルテリアはもともと19世紀のイギリスに生まれた犬種で、ジャック・ラッセル牧師がキツネ狩りを目的に生み出した品種といわれています。
キツネの穴にもぐってキツネを追い立てる、猟犬としての役割を担っていました。
大きさや特徴
ジャックラッセルテリアの大きさは、体高25~38cm、体重6.4~8.2kgほどです。
体高よりも体長がやや長めで、筋肉質なボディに「半直立耳」「垂れ耳」が特徴的ですよ。
被毛カラーは、「ホワイト&タン」「ホワイト&ブラック」「ホワイト」「トライ」です。
被毛の特徴
被毛のタイプは「スムースコート」「ブロークンコート」「ラフコート」の3種類があります。
スムースコート
3種類の中でもっとも毛が短く(最長1cmほど)、手触りも硬めです。抜け毛の量も多いので、小まめなブラッシングが欠かせません。
ブロークンコート
長い毛と短い毛が混ざって生えています。毛質も硬めから柔らかめまで、さまざまです。
ラフコート
被毛の長さは2.5~5cmほどの長さで、粗い(ラフな)手触りが特徴的です。3種類の中ではもっとも抜け毛の量が少ないとされています。
ジャックラッセルテリアの性格について

性格
- 活発で元気
- 飼い主に忠実
猟犬として優れた素質を持っているテリアらしく、「活発で元気」「飼い主に忠実」です。
活発で元気
ジャックラッセルテリアは、活発で元気な性格が特徴的な小型犬です。とても活発で、エネルギッシュな性格をし、好奇心旺盛で遊ぶのが大好きです。退屈を感じると問題行動を起こしたり、逆に興奮すると抑えるのが難しいといった一面もあります。狩猟本能が強いので、小さな動物を追いかけることがあります。そのため、多頭飼育の環境では小さな動物と一緒にしない方がいいでしょう。
飼い主に忠実
ジャックラッセルテリアはは飼い主や家族に対して忠実な性格です。学習能力も高いので、しつけやトレーニングをしっかり行えば良い家族の一員となります。逆にしつけが中途半端だという事を聞かなくなるため、初心者には不向きな犬種です。猟犬として優れた素質を持っているジャックラッセルテリアが家庭犬として暮らすには、しつけを十分にできる飼い主さんが必要です。
ジャックラッセルテリアの快適な飼育環境について

飼育するために準備しておくもの
準備するもの
- 飼育スペース・ケージ
- 食器類・床材
- 首輪やリード・おもちゃ
- ドッグフードとおやつ
- トイレ用品
- ケア用品
- 動物病院
ジャックラッセルテリアとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。
飼育スペース・ケージ
快適に過ごせるスペースを確保します。室内には犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。
食器類・床材
ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材については、すべりにくい材質のものを選ぶことをおすすめします。
首輪やリード・おもちゃ
散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。
ドッグフードとおやつ
健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意しましょう。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。
トイレ用品
屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。
ケア用品
健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。
動物病院
何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。
十分に運動できる環境を用意
身体は小さいジャックラッセルテリアですが、とても活発で遊ぶのが大好き。スタミナがあるため、思う存分遊べる時間と環境を用意してあげましょう。
屋内飼育が基本になりますが、自由に動き回れるだけのスペースが必要でしょう。もちろん、毎日の散歩から思い切り走り回れるようドッグランに連れていく時間も必要です。
運動不足でストレスを溜めないよう、エネルギーを発散できる時間は必ず作ってください。
滑りにくい環境で膝蓋骨脱臼をケア
ジャックラッセルテリアがなりやすい病気の一つとして、膝蓋骨脱臼があります。原因は事故や外傷のほか、フローリングで滑ってしまい脱臼することも。
膝の負担を軽減するために、滑りやすいフローリングにはラグやカーペットなどを敷いて対策してください。昇り降りの際に滑るリスクがある階段に滑り止めを貼るのもおすすめです。
ジャックラッセルテリアの食事について

総合栄養食と一般食について
ドッグフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。
手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。
関節に配慮して適切な体型を維持
ジャックラッセルテリアは膝蓋骨脱臼など関節の病気にかかりやすい犬種です。膝に負担をかけない生活環境を整えてあげるだけでなく、肥満にならないために食事量に注意してください。
理想体型を維持できるよう、給与量は適時調整する必要があります。
また、運動量が多いためジャックラッセルテリアのために、良質なタンパク質を摂取できるドッグフードがおすすめ。筋肉量を落とさず健康的な体型を維持するのが理想的です。
おすすめドッグフード「モグワン」

ジャックラッセルテリアには、「モグワン」がおすすめです。モグワンは「丁寧に手作りした栄養満点のごはん」をコンセプトに、全員が愛犬家である開発チームのもと作られました。
チキンやサーモンといった、「動物性タンパク質」を多く含む食材が全体の50%以上を占めています。愛犬の年令問わず、どのライフステージでも食べさせることができます。
さらにその食材はすべてヒューマングレードの肉や魚を使っており、品質に問題はなく、栄養バランスの整ったドッグフードです。
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ごはんを食べない・・・どうすればいい?
ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・形状が気に入らない」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。
この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。
トッピングをしてみる
まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。
フードを食べやすくする
食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。
食器や環境を変えてみる
食器や食事の場所が関係する場合は、これらを変えるようにしてみましょう。フードを入れる容器や水飲み場を食事しやすい食器に変更したり、落ち着いて食べられるスペースを確保してあげるといいかもしれません。「飼い主さんと過ごす時間が足りない」「運動不足」などでストレスを抱えている場合もあるので、たくさん遊んだり散歩の時間を増やしてストレスを発散させてみるのもオススメです。
動物病院で診てもらう
食べない原因が病気の可能性もあります。食べたくても、食べられないのかもしれません。ぐったりしている、元気がないといった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
ジャックラッセルテリアのお手入れについて

お手入れ項目
- 被毛ケア
- シャンプー
- 歯磨き
- 爪切り
- 耳掃除
ジャックラッセルテリアとの生活をより良くするためには、日々のこまめなケアが欠かせません。
被毛ケア
ブラッシングは、毎日、換毛期であれば1日2回を目安に行います。
スリッカーブラシで余計なアンダーコートを取り除いた後にコームで仕上げます。
シャンプー
1~2ヶ月に1回を目安に行います。
シャンプー前にブラッシングで余計な抜け毛を取り除いておくと、毛が絡みにくくなってシャンプーしやすくなりますよ。
シャンプーが終わった後は流し残しのないように、丁寧にすすぐことも忘れないでくださいね。
歯磨き
定期的な歯磨きは口腔疾患のケアに繋がります。
指に巻いたガーゼで歯の表面に付着した汚れをふき取るようにします。
爪切り
血管を傷つけないように、爪の先端から少しずつ切るようにします。万が一の時のために止血剤も用意しておくといいですよ。
耳掃除
耳掃除は、耳が汚れているタイミングで行います。
垂れ耳であるジャックラッセルテリアは外耳炎になりやすいため、「耳垢が増えた」などいつもと違う様子であれば、病院で診察を受けてください。
ジャックラッセルテリアの寿命・病気について

寿命
ジャックラッセルテリアの平均寿命は13~15年で、小型犬としては平均的です。
かかりやすい病気
膝蓋骨脱臼
膝にあるお皿(膝蓋骨)が正しい位置からずれてしまった状態を膝蓋骨脱臼と言います。膝蓋骨は大腿骨の収まっており靭帯によって支えられていますが、小型犬は先天的に膝蓋骨がこの溝から外れやすくなっています。
原因は事故や外傷ですが、生まれつき靭帯に異常があったり成長段階で骨や筋肉が十分に発達していなかったりする場合も。脱臼すると足を引きづって歩くようになります。
膝に負担をかけないよう、体重管理に十分注意してください。フローリングを滑りにくい素材にしたり、ラグやカーペットを敷いて滑りらないよう対策するのもおすすめです。
レッグ・ペルテス病
犬が発症するレッグ・ペルテス病は、太ももの骨と骨盤を連結している大腿骨頭への血が流れなくなってしまい、大腿骨の組織が壊れてしまう病気です。
原因は遺伝性と言われていますが、確証はありません。
原因が分かっていない以上予防することはできませんが、3〜9ヶ月の若いときに起こりやすいため、突然足を引きずったり足を持ち上げて歩くようになったらすぐに病院へ連れていきましょう。
ジャックラッセルテリアの迎え入れについて

迎え入れにかかる費用
ジャックラッセルテリアの迎え入れにかかる費用は、およそ20万円です。
両親のショーでの成績や性別、アイパンチ(目の周りの模様)によってはさらに高くなることもありますよ。
迎え入れ先
ジャックラッセルテリアの迎え入れ先は、「ブリーダー」「里親制度」「ペットショップ」などです。
それぞれの方法にメリット・注意点があるので、十分に考えて選ぶよにしてくださいね。
子犬の選び方
子犬を選ぶ時にチェックしたいポイントは、「外見」「親犬」「性格」の3つです。
犬の健康面は「被毛のツヤ」や「目の輝き」など外見にも現れますし、将来の姿は親犬を見ることである程度想像できるからです。
また、性格に難があるようであれば、手放すことにもなりかねませんよね。
まとめ

この記事では、ジャックラッセルテリアの飼い方について紹介しました。
ジャックラッセルテリアは活発で必要な運動量が多いだけでなく、頑固な性格をしています。初めてわんちゃんと暮らすという方にはおすすめできません。
周りの飼い主さんやインターネットから情報を集め「ジャックラッセルテリアに適したしつけができる!」と自信がある方でも、満足してもらうだけの運動ができる環境であるかを必ず確認してください。
しつけや運動量をクリアすることができれば、飼い主さんもジャックラッセルテリアも快適に過ごせるはずです。