ブルドッグの飼い方まとめ。性格、しつけのコツ、適切な体重や散歩量は?

ユーモアあふれる表情が魅力的なブルドッグ。現代のブルドッグは1880年代イギリスで生まれ、上流階級の人からも愛されてきた歴史を持ちます。

そんなブルドッグは短頭種であるため、ほかの犬種に比べると呼吸が苦手です。短頭種特有の症状や遺伝性の病気もあり、ブルドッグを迎え入れる前に知っておけば対策しやすいかもしれません。

この記事では、ブルドッグの性格やしつけのコツから、かかりやすい病気、適切な体重や必要な運動量など、ブルドッグと一緒に過ごしていく中で知っておきたいことをまとめました。

ルーツは闘犬?ブルドッグの特徴

ブルドッグの画像

どんな歴史を持つ?

ブルドッグのルーツは、イギリスで13世紀頃から行われていたブルベインティングと呼ばれる、犬に牛を噛みつかせるという娯楽で使われていた闘犬です。

現代のブルドッグとは異なり、当時は足も胴も短くなくなかったそう。時代が進むにつれてペットとしてのブルドッグに改良されていき、今ではイギリスの国犬とされ長い歴史を持つ犬種となっています。

体格は?

ブルドッグの体長はオス、メスともに約31cm〜36cmとされています。標準体重は、ジャパンケネルクラブ(JKC)ではオスが25kgでメスが23kgとしています。

体型は、肩幅が広くてがっしりとした筋肉質な体が特徴。短頭種であるため顔は短くて幅広な鼻を持ち、深いシワがある愛嬌のあるルックスをしています。

被毛はシングル?ダブル?

ブルドッグの被毛はダブルコートで、外からの刺激や寒さから守る厚いコートをまとっています。

ブルドッグの被毛は短く密集しており、硬めの質感を持っています。一般的には滑らかな被毛ですが、わずかにざらついた感触もあります。毛色はさまざまであり、フォーン(淡い茶色)、ブリンドル(混ざった斑点模様)、ホワイトなどがあります。

ダブルコートは抜け毛が多い特徴があります。短毛であるブルドッグは抜け毛が少ない印象を持たれますが、ダブルコートなので抜け毛が多い犬種となります。普段から定期的なお手入れをしてあげる必要があります。

ブルドッグの性格は「頑固なのんびり屋さん」


強面で機嫌が悪そうに見えるブルドッグですが、実際は愛想がよくとてもおっとりとして陽気な犬種です。

優しい性格なので、子どもやお年寄りとも一緒に暮らしやすい犬種だといえます。ただ、頑固な一面もあり納得しないと言うことを聞かないマイペースな一面も。

頑固さゆえ、しつけの際は飼い主さんが忍耐強く接しなければいけないこともあります。

ブルドッグの性格を考慮したしつけのコツは?

ブルドッグ 犬 犬小屋
ブルドッグはもとは闘犬ということもあり判断力や洞察力に優れ、飼い主に従順ですが頑固な一面もあります。頑固さゆえになかなかいうことを聞かない面もあるため、根気よくしつけをしてあげてください。

ブルドッグへのしつけを成功させるためには、飼い主が一貫した態度を取り続けることが大切です。ブルドッグが指示を聞かない場合も、妥協せずに訓練を続けてくださいね。

叱るときも一貫した態度が必要です。叱る場合は低い声で毅然と叱り、褒めるときは徹底して褒めてあげることを繰り返せば、ブルドッグは徐々に飼い主のいうことを聞いてくれるようになりますよ。

ブルドッグの寿命・かかりやすい病気は?

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平均的な寿命は8歳から10歳ほどです。個体差はありますが、中型犬としては短命かもしれません。

かかりやすい病気

椎間板ヘルニア

背骨同士をつないでいる椎間板に変性が生じることで、背骨の中にある脊髄を圧迫する病気です。激しい運動をしたり脊髄に強い力が加わったり、老化、肥満がヘルニアの原因になります。

抱っこしたときに痛くてキャンと声を出したり、後ろ足に麻痺がみられ上手く立てなくなってしまうなどの症状がみられます。

加齢が原因になっている場合は避けようがありませんが、日常生活で予防のためにできることはあります。

階段の昇り降りの際に負担がかからないように滑り止めを貼ったり、フローリングにはカーペットやラグを敷いたり、滑らないよう足の裏の毛をカットしたりなど、負担を軽減させることが可能です。

歯肉炎

ブルドッグは下の歯が出ており受け口のような形をしているため、歯石防止のためのドライフードやガムなどを上手く活用できません。歯磨きをしてあげないと汚れがたまり、歯石に繋がります。

その歯石が原因になり、歯肉炎に。歯肉炎が歯周病、さらに悪化して歯槽膿漏になってしまうため、歯石を作らせないことが大切です。

鼻腔狹窄

短頭種がなりやすい遺伝的な病気です。鼻の穴が狭いためいびきがひどかったり、呼吸するたびに鼻が鳴ることがあります。

普段の生活の中で呼吸がつらそうな場面が何度もある場合、鼻の穴を広げる手術が必要なことも。

ブルドッグのケアのお手入れは?

こまめなブラッシングが必要

ブルドッグは短毛のため、トリミングは必要ありません。しかしダブルコートで抜け毛が多いため、定期的なブラッシングを取り入れるといいでしょう。抜け毛や皮脂の蓄積を軽減することができ、常に清潔さを保つことができます。

皮膚のケアで皮膚トラブルを予防

ブルドッグはしわやたるみのある皮膚を持っているため、皮膚の清潔さを保つことが大切です。しわの間には汚れや湿気がたまりやすく、皮膚トラブルの原因になることがあります。定期的に濡れたタオルなどでしわの中を清潔にし、必要に応じて皮膚用のクリームやローションを使用して保湿することがおすすめですよ。

目や耳のケア

目の周りも、しわやたるみによって汚れが溜まります。やや垂れ下がった耳の形状も、耳垢を蓄積しやすい構造になっています。そのため、定期的に目や耳の周りの汚れを取り除き、異常があれば獣医師に相談しましょう。

歯磨きで歯肉炎予防

まずは、指で歯茎や歯を優しくマッサージすることから始め徐々に慣れさせることが大切です。犬用の歯ブラシや指ブラシ、専用の歯磨きペーストを用意して、綺麗に磨くようにしましょう。食事には歯の健康をサポートするフードやおもちゃを取り入れることもおすすめです。

ブルドッグを迎え入れる前に準備するものは?

準備するもの

  • 飼育スペース・ケージ
  • 食器類・床材
  • 首輪やリード・おもちゃ
  • ドッグフードとおやつ
  • トイレ用品
  • ケア用品
  • 動物病院

ブルドッグとのとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。

飼育スペース・ケージ

快適に過ごせるスペースを確保します。室内には犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

食器類・床材

ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材については、すべりにくい材質のものを選ぶことをおすすめします。

首輪やリード・おもちゃ

散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意しましょう。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

ブルドッグはどれくらい散歩に連れて行けばいい?

ブルドッグの画像

1回の散歩は長時間行わない

ブルドッグは運動が得意ではないので、散歩は1日20分程度でよいといわれています。

「散歩時間が短いなら飼い主は楽」と思う方もいるかもしれませんが、散歩中にへたりこんで動かなくなってしまうブルドッグもいます。散歩もしつけと同じように根気強さが必要です。時間に余裕を持って、ブルドッグのペースに合わせて運動をさせてあげることが大切です。

散歩中にすぐにへたり込んでしまう場合は、散歩時間を短くして1日に数回連れて行くなどの対処をしてあげてくださいね。

季節によって散歩に行く時間を変える

散歩の時間帯もポイントです。ブルドッグは暑さも寒さも苦手なので、夏は日中を避け、冬は気温の低い早朝や夜は避けるようにしてくださいね。

ブルドッグは太りやすい

ブルドッグにとっての適切な体重は、オスで25kg程、メスで22kg程度といわれています。

ブルドッグは太りやすい傾向があるので、ドッグフードやおやつの与え過ぎには注意が必要です。

運動が苦手だからと甘やかせず、適度な散歩は短時間でも定期的に行い、肥満にならないよう気を付けてあげてください。

頑固さもブルドッグの個性的な魅力のひとつ

ベッドに入るブルドッグの画像
融通の利かない面があり、飼い主に忍耐が求められることもあるブルドッグですが、ユーモアあふれる表情や陽気で一緒に暮らしやすい性格はほかの犬種にはない魅力です。

ブルドッグを飼い始めたら、頑固さやマイペースさも個性だと思って愛してあげてくださいね。

ブルドッグの販売価格やごはん代などはこちらの記事を参考にしてみてください。