「イタリア・ルネッサンスの誇り」ともいわれる、イタリアングレーハウンド。
優美で高級感溢れる立ち振る舞いに魅了される人も多いですよ。
この記事では、イタリアングレーハウンドの性格や特徴、子犬の迎え入れ費用や方法、しつけや寿命についてまとめました。
目次
イタリアングレーハウンド(イタグレ)の基本情報

歴史
古代エジプトの宮廷で飼育されていた、小型のグレーハウンドが祖先だと考えられています。
イタリアには紀元前5世紀ごろに伝わったとされ、ルネサンス期には様々な絵画にも描かれていますよ。
その後ヨーロッパ貴族の間でも人気が高まり、ヴィクトリア女王やフリードリヒ2世などにも寵愛されました。
大きさや体重
イタリアングレーハウンドの大きさは体高33~48cm、体重5kg前後です。
ハウンド種の中でもっとも小型で、スレンダーなボディに「長い足」「長い首」「先細りのマズル」などが特徴的です。
被毛は光沢があって短く、フォーン、レッド、グレー、ブルー(明るい灰色)、クリーム、ホワイト、ブラックなどがありますよ。
なお、JKCでは「マール」「ブリンドル」「タン」などは認められていません。
イタリアングレーハウンドの性格

性格
- 穏やかで愛情深い
- シャイで内気
- 活発
穏やかで愛情深い
イタリアングレーハウンドは、狩猟犬としての面影があるスタイリッシュなルックスで一見クールなようにも見えますが、飼い主さんとその家族には甘えん坊です。そのため家庭犬としても馴染みやすく、初めて犬を飼育する初心者の方に適した犬種といえます。
シャイで内気
イタリアングレーハウンドは少しシャイで内気な一面もあります。家族や飼い主に対しては穏やかで愛情深く接しますが、初対面の人間や犬・動物に対しては、緊張を示し距離を置くシャイな一面も見られます。そのため、子犬の頃から様々な環境で慣れさせる時間を作り、十分な社会性を身に着けさせるといいかもしれません。
活発で運動能力が高い
イタリアングレーハウンドは、運動能力が高く足が速いので、追いかけっこなどで走り回る遊びが大好きです。運動不足はストレスを溜めてしまう可能性があるので、適度な運動を取り入れる必要があります。ただし骨折しやすい犬種なので、怪我をさせないよう適度な運動量を心がけることが大切です。
男の子と女の子で差がある?
男の子場合、縄張り意識が強くテリトリー内に入ってきた知らない人に対して、攻撃的な一面を見せることがあります。
家庭犬、番犬として考えると男の子のほうが良いかもしれません。
女の子は比較的マイペースで穏やかな子のほうが多いですが、何かがきっかけになり攻撃的になることが。ストレスを溜めないよう心掛けましょう。
イタリアングレーハウンドのしつけについて

イタリアングレーハウンドは賢くて順応性の高い犬種です。「待て」や「座れ」などの基本的な指示はすぐに覚えることができるため、しつけのしやすい犬種だといえます。
また、飼い主さん(家族)にとって好ましい行動をしたら褒め、粗相や破壊行為は叱ってダメなことだと理解してもらいましょう。このとき、体罰をするのはNGです。
リーダーは飼い主さんであることを理解させ、時には毅然とした態度で接することが大切。温和な性格の子が多いですが一度甘やかすとどんなに指示してもいうことを聞かない、わがままな犬になってしまう恐れがあります。
イタリアングレーハウンドの快適な飼育環境について

飼育するために準備しておくもの
準備するもの
- 飼育スペース・ケージ
- 食器類・床材
- 首輪やリード・おもちゃ
- ドッグフードとおやつ
- トイレ用品
- ケア用品
- 動物病院
イタリアングレーハウンドとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。
飼育スペース・ケージ
快適に過ごせるスペースを確保します。室内には犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。寒さに弱く風邪をひきやすい子が多いので、毛布などの体を温めるグッズもあると便利ですよ。
食器類・床材
ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材については、すべりにくい材質のものを選ぶことをおすすめします。
首輪やリード・おもちゃ
散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。
ドッグフードとおやつ
健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意しましょう。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。
トイレ用品
屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。
ケア用品
健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。
動物病院
何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。
運動はどれくらい必要?
イタリアングレーハウンドは運動能力に優れている犬種で、そのスタイリッシュな体型を維持するためにも1日2回2~3kmずつの散歩が目安です。
ただ、骨が細く骨折しやすいので、あまり激しい運動はさせないように気をつけてあげてください。整備されているドッグランなら問題ありません。
非常に寒さに弱いので防寒対策必須!
イタリアングレーハウンドは冬の寒さに非常に弱いです。屋内では暖房機器はもちろん、洋服を着させて寒さ対策しましょう。
屋内では冷気がたまる窓の近くにはケージやサークルを置かず、寒さを避ける対策が必要です。
また、冬の散歩では洋服の着用が必須。室温と外気の差で体がこわばり散歩時にケガをするリスクが高まるため、テンポはゆっくりにしてください。
イタリアングレーハウンドの食事について

総合栄養食と一般食
ドッグフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。
手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。
肥満に注意!
膝蓋骨脱臼や骨折になる可能性が高いイタリアングレーハウンドは、肥満にならないよう十分に注意が必要です。足腰、関節の負担にならないよう適切な体型を維持しましょう。
基本的には、ドッグフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。ただ、体重との換算表は、愛犬が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。
おすすめドッグフード「カナガン チキン」

イタリアングレーハウンドには、「カナガンドッグフード」がおすすめです。
カナガンドッグフードの原材料は、全てヒューマングレード(人間用の食品工場で加工出荷された肉・魚・野菜を使用。
原材料の50%以上に、「骨抜きチキン生肉」や「乾燥チキン」が使われているのも嬉しいですね。
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→カナガン(ドッグフード)は安全?原材料を徹底評価!口コミや評判もチェック
ごはんを食べない・・・どうすればいい?
ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・形状が気に入らない」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。
この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。
トッピングをしてみる
まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。
フードを食べやすくする
食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。
食器や環境を変えてみる
食器や食事の場所が関係する場合は、これらを変えるようにしてみましょう。フードを入れる容器や水飲み場を食事しやすい食器に変更したり、落ち着いて食べられるスペースを確保してあげるといいかもしれません。「飼い主さんと過ごす時間が足りない」「運動不足」などでストレスを抱えている場合もあるので、たくさん遊んだり散歩の時間を増やしてストレスを発散させてみるのもオススメです。
動物病院で診てもらう
食べない原因が病気の可能性もあります。食べたくても、食べられないのかもしれません。ぐったりしている、元気がないといった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
イタリアングレーハウンドのお手入れについて

お手入れ項目
- 被毛ケア
- シャンプー
- 歯磨き
- 爪切り
- 耳掃除
イタリアングレーハウンドとの生活をより良くするためには、日々のこまめなケアが欠かせません。
被毛ケア
被毛の手入れは週2回ほど、体の汚れが目立つ時に固く絞った濡れタオルで拭うようにします。
血行促進も兼ねて、ラバーブラシでブラッシングしてあげるのもおすすめです。
シャンプー
1ヶ月に1回を目安に行います。
シャンプーをやりすぎると必要な皮脂まで落ちてしまうので、皮膚が乾燥し様々な皮膚疾患の原因になるからです。
歯磨き
定期的な歯磨きは口腔疾患のケアに繋がります。
指に巻いたガーゼで歯の表面に付着した汚れをふき取るようにします。
爪切り
血管を傷つけないように、爪の先端から少しずつ切るようにします。万が一の時のために止血剤も用意しておくといいですよ。
耳掃除
耳掃除は、耳が汚れているタイミングで行います。
「耳垢が増えた」などいつもと違う様子であれば、病院で診察を受けるようにしてくださいね。
イタリアングレーハウンドの寿命・病気について

イタリアングレーハウンドの寿命はおよそ13年ほどで、小型犬としては平均的です。
病気にかかりにくい犬種とされていますが、「てんかん」「緑内障」「脱毛症」などに気をつけてあげてください。
また、体毛が短く蚊にかまれやすいので、フィラリアの予防接種と小まめな検診も欠かさないようにしてくださいね。
かかりやすい病気は?
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼は、膝にあるお皿のような形状をした膝蓋骨が内側に外れてしまう状態です。
事故や外傷だけでなく、犬が勢い余って壁にぶつかったときや足を滑られせたときなど、家の中で過ごしているときにも起こる可能性があります。
家の中で滑って転んでしまわないように、滑りやすいフローリングにはラグやカーペットを敷いたりコーティング剤を購入したり対策してください。
骨折
イタリアングレーハウンドは四肢が細く、転倒したり高い場所から降りたり、何かに衝突したり…と、簡単に骨折してしまいます。
実際にイタリアングレーハウンドが病院へ行く理由の中でも骨折が多く、飼い主さんは行動に注意しておく必要があります。
膝蓋骨脱臼でも記載したように、滑りやすいフローリングには滑らないような対策を。物との衝突を避けるために床に物を置かないようにするのも、些細なことですが意識しておきましょう。
イタリアングレーハウンドの迎え入れについて

迎え入れ先
迎え入れる方法としては、「ペットショップ」「ブリーダー」「里親制度」の3つがあります。
それぞれにメリット・注意点があるので、自分に適した方法で迎え入れるようにしてくださいね。
迎え入れにかかる費用
イタリアングレーハウンドの迎え入れにかかる費用は、およそ20万円です。
ただ、ペットタイプかショータイプかによってや両親のコンテストでの成績によっては30万円を超える値がつくこともあります。
選ぶポイント
子犬を選ぶときは、「目の輝き」「鼻が適度に湿っているか」「骨格がしっかりしているか」などのポイントをチェックしてくださいね。
まとめ

この記事では、イタリアングレーハウンドの飼い方について紹介しました。
すでに飼育している、これから飼育を考えている皆様のお役に立てる情報があれば幸いです。
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