宮廷への献上物として、歴代の皇帝に贈られてきたペキニーズ。小柄ながらも、ライオンのような見た目が印象的な犬種です。
そんなルックスとは反対に、性格は猫のようにマイペース。そのためしつけに関しては少し難易度が高いかもしれません。
そんなペキニーズの性格や大きさ、体重など体の特徴から、ごはんの選び方についてまとめました。ペキニーズとの生活を始めたいと思っている方の参考になれば幸いです。
目次
ペキニーズってどんな犬種?歴史や特徴などの基本情報

歴史
ペキニーズの祖先はヨーロッパ系の小型スパニエルとされており、シルクロード等の交易ルートを経て中国に伝わったとされています。
中国では1000年以上に渡って皇帝の「独占物」として寵愛をうけてきましたが、アヘン戦争に敗北した事でイギリスに持ち帰られることになります。
1893年にドッグショーに出陳された事で人気に火がつき、やがて世界中に広がることとなりました。
見た目
ペキニーズは短く平たい顔とまん丸な目、フワフワとした長い被毛が特徴です。その被毛は豊かなたてがみ状で、特に頭部周辺や首の後ろに集中しています。また、短い脚とコンパクトな体型をしています。
大きさ・体重
ペキニーズの体重は一般的には3~6kgほどで、体高は約25cmです。ただし、個体によって多少のばらつきがあり、成犬の体重は飼育状態や骨格の大きさによっても異なります。
被毛の特徴
被毛は厚めのアンダーコードと硬くて長いオーバーコードのダブルコートです。
被毛カラーは定番の「ホワイト」「ブラック」「フォーン」の他にも、「レッド」「ブラックタン」「パーティーカラー」など明確な毛色の規定がないほど多彩です。
日本における飼育頭数
JKCの犬種別犬籍登録頭数によると、2022年の登録数は3132頭です。
※JKC 2022年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数
まるで猫のようにマイペース?ペキニーズの性格
ペキニーズはプライドが高く独立心が強いことから「犬の中で一番犬らしくない、猫のような犬」とも言われる犬種です。
ねこちゃんのように気が向いたときだけ飼い主さんに近づいてきますが、積極的に来られるのは苦手。自由気ままに過ごすことを好む子が多いですね。
だからこそ、子犬の頃に甘やかしすぎずしっかりしつけることが大切ですが、わんちゃんと初めて暮らすという方にはしつけの難易度が高いかもしれません。店頭だったりブリーダーさんだったり、ある程度しつけが完了している子を迎えいれたいなど相談してみるのも手です。
市販?通販?ペキニーズに適したごはんの選び方
基本的に年齢と目的に応じたフードを与えてください。主食には栄養バランスが整えられている総合栄養食が適しています。
一般食や副食は総合栄養食にトッピングするもので、単体では栄養は不十分です。
ペキニーズでいえば「小型犬用の総合栄養食」が適しています。あとは、子犬用・成犬用・シニア用とライフステージに合うものを選んでください。
ごはん選びに迷ったら?
総合栄養食といってもその数は多く、市販で買える安価なものから通販限定の高価なものまでさまざまです。また、使われている原材料もさまざま。
フード選びに迷ったら、原材料には動物性タンパク質源がメインで使われているものがおすすめです。安価なフードだと穀物メインだったり原材料の詳細が不明だったり、少し不安が残るものもあります。
ドッグフードのパッケージ裏や側面などに書かれている原材料を参考に、動物性タンパク質源が先頭に記載されているものを選んでみてください。
pepyおすすめのドッグフード「モグワン」

ペキニーズにおすすめしたいドッグフードの一つとして、モグワンをご紹介します。モグワンは、「丁寧に手作りした栄養満点のごはん」をコンセプトに、全員が愛犬家である開発チームのもと作られました。
チキンやサーモンといった、「動物性タンパク質」を多く含む食材が全体の50%以上を占めています。愛犬の年令問わず、どのライフステージでも食べさせることができます。
さらにその食材はすべてヒューマングレードの肉や魚を使っており、良質なドッグフードです。涙やけなどの悩みを持つ飼い主さんはチェックしてみてください。
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→モグワンは安全?原材料を徹底評価!口コミや評判もチェック
難易度高め?ペキニーズのしつけ方法

リーダーは飼い主であることを理解させることが大切ですが、猫のようにマイペースなので、初めてわんちゃんのしつけをする場合は苦戦する可能性が高くなります。
独立心の旺盛な犬種なので、一度格下に見られてしまうということを聞かない、わがままな犬になってしまう恐れも。
もしわんちゃん初心者でペキニーズを迎え入れたい場合は、ペットショップやブリーダーからペキニーズの性格やしつけについて十分に説明を受けてくださいね。
ペキニーズを迎え入れる前に何を準備すればいい?

準備しておくもの
ペキニーズとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」をまず揃えるようにします。
飼育スペース・ケージ
ペキニーズが快適に過ごせるスペースを確保します。室内には犬用のベッドやサークル・ケージ、クレートを用意しましょう。サークル・ケージは柵で囲われたスペースのことで、主に部屋を区切って犬用の場所を確保する目的があります。クレートとは、犬が入れる箱状の家のようなもので、寝床になるほか、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも便利です。
食器類
ペキニーズがご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。
首輪やリード・おもちゃ
ペキニーズが散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。
ドッグフードとおやつ
ペキニーズの健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意しましょう。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。
トイレ用品
屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意しましょう。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。
ケア用品
ペキニーズの健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。
動物病院
ペキニーズが何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。
熱中症対策必須!ペキニーズが快適に過ごすための飼育のコツ

ペキニーズに快適に過ごしてもらうためには生活環境の整備はもちろん、ライフステージごとや季節ごとに気をつけなければならないことがあります。
快適に過ごしてもらうためにできること
ペキニーズは非常に毛量が多く、暑さ対策が必須です。暑い日は必ず冷房をつけ、行動範囲には複数箇所飲み水を設置。冷えすぎて寒くならないよう、冷房がある部屋とない部屋を移動できるようにしておくと良いでしょう。
また被毛は四肢までびっしり生えているため、フローリングだと滑ってしまう可能性があります。滑りにくい床、もしくはカーペットやマットなどを活用して対策してください。足腰に負担をかけないためにも必要です。
ブラッシングの必要性
毛量が多い分、抜け毛も多くなります。特に換毛期になると大量に抜け毛が出るため、毎日のブラッシングが必要です。皮膚病を防ぐためにも、コミュニケーションの一環として行ってください。
トリミングについては、足先周りを整える程度でカットをしなくても良いグルーミング犬種です。月に一回程度、シャンプーと併せてカットしてもらうのがおすすめ。
気を付けておきたいペキニーズがかかりやすい病気

寿命・病気
ペキニーズの寿命はおよそ12年~15で、小型犬としては平均的です。
比較的丈夫な犬種といわれており犬種特有の病気が少ないですが、かかりやすい病気として「椎間板ヘルニア」「鼻腔狭窄」が挙げられます。
椎間板ヘルニア
背骨と背骨の間でクッションの役割を担っている椎間板が変性を起こし突出することで、背骨の上を通っている神経が圧迫される病気です。
事故や加齢、遺伝的になりやすい場合はありますが、若い年齢でも発症することも。軽度であれば「なんとなく激しい運動をしなくなった」と感じる程度ですが、進行してくると足元がふらついたり引きずるような歩き方になります。
軽度のうちに気付くことができれば良いですが、進行してからやっと気付ける病気です。「様子がなんとなく違うかも」という飼い主さんではなければ分からない変化であっても、病院へ連れていくのをおすすめします。
鼻腔狭窄
鼻の穴と鼻腔(鼻内部の空間)が狭まった状態が鼻腔狭窄です。空気の通り道が狭くなるため、呼吸のたびに鼻が鳴ったり鼻水が出たり症状が出ます。
ペキニーズをはじめとした短頭種は遺伝的になりやすく、症状を悪化させないような保存治療を行います。そのほか、肺へ空気を送る気管がつぶれてしまう気管虚脱だったり、短頭種ならではの病気やそれに伴う症状に注意してください。
涙やけ
ペキニーズは涙やけになりやすい犬種といわれています。鼻涙管が狭かったり、結膜炎や外傷、腫瘍などの病気にかかったり、鼻涙管が閉塞したりなどいくつかの原因で起こります。
そのほか、フードのタンパク質や含まれる添加物などに反応したりとアレルギー反応が原因です。
涙やけ自体が悪い症状ではありませんが、毛が涙で濡れた状態が続くと皮膚炎に繋がってしまうこともあるため、注意しておきたい症状だといえます。
ペキニーズを迎えいれる方法は?

迎え入れ費用
ペキニーズの迎え入れにかかる費用は、およそ25万円です。
白一色の「ホワイト」や白地に1~2色の班が左右対称で体に入る「パーティーカラー」の場合は、通常より高くなる傾向があります。
迎え入れ先
ペットショップで扱われること少ないため、「ブリーダー」「里親」からの迎え入れがメインとなります。
それぞれにメリット・注意点があるので、自分にあった最適な方法で迎え入れるといいですよ。
里親
保健所やインターネットなどでも探すことはできますが、日本には「ペキニーズレスキュー」という愛護団体もあります。
ペキニーズのミックス犬も
ペキニーズには、他の犬種をかけ合わせたミックス犬がたくさんいます。
ペキニーズとトイプードルをかけ合わせた「ペキプー」や、ミニチュアダックスフンドとかけ合わせた「ペキックス」など、魅力的な犬種ばかりです。
まとめ
この記事では、ペキニーズの特徴や性格、飼い方についてまとめてご紹介しました。
ペキニーズが楽しく快適に過ごせるよう生活環境を整えることはもちろん、ペキニーズ特有の病気や症状に気を付けなければいけません。すでに飼育している、これから飼育を考えている皆様のお役に立てる情報があれば幸いです。
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