犬の寝言・いびき、原因と対策まとめ?しつけは必要?

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愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。

眠っている犬が急に吠えたり、尻尾を動かしたりすることがあります。静かに眠っていると思っていたのに、急に動くと驚いてしまいますよね。犬も人間と同じように夢を見て寝言をいうのでしょうか?

この記事では、犬の眠りの特徴や睡眠中の行動についてまとめました。

 

犬の寝言、原因は?夢を見て寝ながら吠える

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犬は人間同様、睡眠中にいびきもかけば、寝返りも打ちますし、ときには夢を見て寝言をいいます。犬が睡眠中、急に吠えたり尻尾を動かしたりするのは夢を見ているからです。

 

犬の睡眠の特徴

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睡眠は、浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠の二種類が交互に繰り返されています。レム睡眠のとき、犬の脳は起きていたときの記憶を整理していて、それが夢となって睡眠中の意識の中に現れます。

犬の睡眠の特徴は、レム睡眠の時間が長いことです。浅い眠りを長くし、身の危険を感じたらすぐに起きられるようにする野生動物としての名残でもあります。レム睡眠中の犬はあごを地面につけていることが多いのですが、あごの骨から地面の振動を感じ取り、危険を素早く察知するためだといわれています。

 

犬の寝言、しつけは必要?

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犬の寝言が病気やストレスによるものではないかと不安になる飼い主さんもいますが、犬の習性ともいえるものなので、基本的に心配はいりません。人間よりも眠りが浅く、夢を見る機会が多いので、寝言の出る回数が多いのです。ときには、痙攣を起こしたり、大きな鳴き声を上げたりすることもありますが、怖い夢でうなされているだけなのでそっとしておきましょう。特に、子犬の頃にはよくみられます。

 

犬は寝言よりもいびきに注意!

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寝言で吠えたり、身動きをとったりするのは心配いりませんが、いびきをかいて寝ている犬は注意が必要です。ブルドックやパグのような鼻が短い犬は体質上いびきをかくことが多いですが、他の犬種の場合は病気の可能性があります。

 

犬のいびきから考えられる病気

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犬のいびきは体質や肥満、加齢、鼻水や鼻づまりからくることもありますが、中には病気の場合もあります。早期発見できるように、病気について覚えておきましょう。

 

短頭種気道症候群

短頭種の犬に見られます。鼻からのどまでの気道の障害を引き起こす病気で鼻腔狭窄、軟口蓋可長、気管低形成などの病気の中の1つかすべてが認められる病気です。短頭種気道症候群はブルドッグやボストン・テリア、パグ、ボクサー、シー・ズー、ペキニーズがかかりやすい病気です。いびきをはじめ、咳や運動不耐性、チアノーゼも見られることがあります。重度になると無呼吸や肺炎、気管支炎になる場合もあります。

軟口蓋過長症

短頭種気道症候群の1つで、のどの奥の軟口蓋が伸び、気管を塞いでしまう先天性の病気です。症状が悪化すると、呼吸が十分に行えなくなり酸欠で失神することがあります。また、体温調節を呼吸で行う犬は呼吸困難で体温調節が妨げられることもあり、熱中症にもなりやすいです。手術は早めに行うことで成功率も高い傾向にあります。

気管虚脱

空気が通る気管が狭くなる病気です。特徴として、老犬に多く見られます。また、ミニチュア・プードル、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャテリアが発症することが多いです。症状が悪化すると、軟口蓋過長症同様、呼吸困難を引き起こします。

腫瘍

鼻の中に腫瘍ができることでいびきをかくこともあります。鼻の中に腫瘍ができると空気の通り道をふさぎいびきをかきやすくなります。いびきと同時に鼻血や膿のような鼻汁を出す可能性もあります。

 

犬の寝言はそっと見守る!いびきは病院へ

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犬が寝ているときに急に吠えると心配になりますが、人間が寝言をいってもあまり心配になりませんよね。犬の睡眠も人間と同じと考えて、そっとしてあげるのが1番です。いびきに関しては、病気が潜んでいる可能性があります。いびきが長く続く場合は病院に連れて行ってあげましょう。

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