猫を一人暮らしでも飼いたい。飼い方は?準備は?

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愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。


ふと寂しくなることもある一人暮らし。猫をパートナーとして迎えたいと考える人も多いのではないでしょうか。

一人暮らしでも猫の飼い方は変わりませんが、一人暮らし特有の大事なポイントがあります。

この記事では、一人暮らしでこれから猫を飼おうと考えている方に向けて飼い方や準備についてまとめました。

 

猫を一人暮らしで飼い始めるにあたって

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猫を飼いたいと思ったら「どんな猫を迎えるか」「どこで入手するか」「健康な子猫を選ぶ」の3つがポイントです。失敗しないためのコツを以下の関連記事にまとめていますので参考にしてみてくださいね。

 

一人暮らしでの猫の飼い方「去勢・避妊手術を受けさせる」

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猫を迎え入れたら、かかりつけとなる動物病院を探し、去勢・避妊手術は必ず済ませておきましょう。

手術をしていないと発情期の度に大きな鳴き声を上げるので、集合住宅がほとんどである一人暮らし物件では近所迷惑となります。

またマーキングを行って壁に取れない臭いがついた場合、ペット可能物件であっても転居時に修繕費がかさむことにつながります。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
避妊・去勢手術は病気の予防にもなります。特に猫では乳腺腫瘍が9割の確率で悪性で死亡原因の一つともされています。初めての発情が起こる前に手術を行うと乳腺腫瘍発生確率が10%にまで下げることができます。

 

一人暮らしでの猫の飼い方「室内の温度に気をつける」

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不在にしがちな一人暮らしで気をつけておきたいのが、室内の温度設定です。一人暮らし用のワンルームであれば部屋の温度変化がないことが多いですが、真夏と真冬は猫が快適に過ごせるような配慮が必要です。

夏場は熱がこもり、喉が乾きやすいのでたっぷりの飲み水を用意してから出かけるようにしてください。クーラーをつける必要はありませんが、冷感マットや凍らせたペットボトルを置く、窓を数センチ開けるなどして熱中症対策をします。窓を開ける場合は猫が脱走してしまわないよう、一定以上窓が開かないロックを取りつけておきます。

寒さが厳しい地域の場合、猫が一匹で暖かく過ごせるように窓を閉め切り、ペットヒーターを常にONにしておいてくださいね。寒さが厳しくない地域であれば、ベッド毛布などで充分に暖をとれますよ。

 

一人暮らしでの猫の飼い方「爪きりはこまめに」

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賃貸物件に住む場合、家具や壁紙などに傷つけることがないよう、猫の爪きりはこまめに行うことをおすすめします。慣れていないと猫の皮膚を傷つけてしまうこともあるので、心配な場合は動物病院などで切ってもらうといいですよ。

家具などで爪をとがないよう、爪とぎを一つは設置しておいてください。爪とぎは猫が気にいるものとそうでないものがあります。詳しくは関連記事を参考にしてみてくださいね。

 

一人暮らしでの猫の飼い方「低カロリーのキャットフードを選ぶ」

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一人暮らしで猫を飼うとき、日常的なゴハンは市販のキャットフードが便利です。キャットフードを選ぶ際は、室内猫を対象としたものがおすすめです。

運動不足になりがちな室内猫向けにカロリーが抑えられているので、ワンルームで飼う場合に特にオススメですよ。

飼い主さんがゴハンを作ってあげるときは、猫に有害な食べ物に注意してください。あらかじめ知っておくと安心ですよね。

 

一人暮らしでの猫の飼い方「キャットタワーを準備」

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一人暮らしの部屋はスペースに限りがあるので、猫が充分に運動できるような工夫をしてあげるのがおすすめです。キャットタワーなら空間を利用できるので、猫にとって充分な遊び場となります。

猫は狭いところが好きなので、部屋そのものが狭いことは問題になりません。6畳以上のスペースで遊び場を設置していれば充分な運動ができますよ。

キャットタワーは通販でも購入でき、4,000円程から購入できです。身近にあるもので手作りする方法もありますので、関連記事を参考にしてみてくださいね。

 

1日以上家を空ける場合の注意点は?

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猫はおとなしくマイペースに過ごすので、1〜2泊程度であればたっぷりの水とゴハンを置いておけば問題ありません。

1週間以上部屋を空ける場合は何があるかわからないのでペットホテルや友人に預けてくださいね。急な出張に備え、あらかじめ預け先を探しておくと安心ですよ。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
夏はフードの劣化が早く、腐敗することもあります。夏に家を長時間空ける際にはエアコンをつけることをおすすめします。

 

積極的なスキンシップを

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猫は単独での行動を好みますが、一緒に暮らす飼い主に甘えたいと思うこともあります。

家にいるときは、積極的にスキンシップをとってあげてくださいね。日々のスキンシップは、猫の体の異変に早く気づくためにも必要です。

オモチャで遊んであげれば運動不足の解消にもなりますよ。マッサージもおすすめです。

 

一人暮らしでも猫は飼い始められる

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一人暮らしでも毎日猫と触れ合える時間が作れるのであれば、猫を飼うことはできます。

ネックの一つは賃貸物件の制約ですが、最近はペットを飼いたいというニーズも増えていて、2000年にはわずか9.0%であったペット飼育可のマンション数が、2007年には86.2%に増加したという調査データもあります。

ペットと一緒に楽しい毎日が送れると良いですね。

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