犬の気持ちは尻尾の動きやしぐさでわかる?犬の気持ちを表す10の行動

犬 わくわく

愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。


尻尾の動きやしぐさから犬の気持ちを読みとれると愛犬とのコミュニケーションが取りやすくなりますよね。犬の気持ちが表れる10パターンの行動をご紹介します。愛犬とより一層仲良く暮らす参考にしてみてくださいね。

 

犬は体を使って気持ちを伝える

チワワ

犬は楽しい、嬉しい、悲しいといった感情を体を使って伝えて、コミュニケーションをとりますよ。
人間のように言葉を持たない代わりに、吠えたりする以外にも、体を使ったジェスチャーで感情を伝えてくることがあるのです。

 

犬の基本的な表情

ウエストハイランドホワイトテリア

 

怒っている

怒っているときは、歯をむき出しにする、耳が後ろに倒れる、目元と鼻の上にシワがよる等の特徴が見られます。

 

甘えている

甘えているときは、耳を寝かせる、目を見開いて口元がやや緩む、嬉しそうに近づいてくる等の特徴が見られます。

 

落ち込んでいる

落ち込んでいるときは、口を固く閉じる、耳が垂れて伏し目になる等の特徴が見られます。

 

眠い

眠い時は、目がトロンとしてくる、口元がゆるくなる、耳の内側が赤くなる等の特徴が見られます。

表情から読み取れる犬の気持ちについて詳しくはこちらの記事で紹介しています。

 

尻尾でわかる犬の気持ち

ジャックラッセルテリア
尻尾の動きには犬の気持ちがわかりやすく表れます。よく見られる尻尾の動きは以下の5パターンです。

 

尻尾を激しく振る

犬は嬉しくて興奮すると尻尾を激しく振ります。飼い主が近づいてきたときや、餌をもらえるときなどは特に激しく振りますよ。

 

尻尾を足の間に入れる

犬は恐怖を感じると、尻尾を下げて自分の足の間に入れます。尻尾がおなかの近くに達するほど入り込んでいるときは、かなり強く恐怖を感じている証拠です。

 

尻尾を持ち上げる

自分が優位な立場にいることを示したいとき、犬は尻尾を高く持ち上げて相手の前に立ちふさがります。愛犬が飼い主に対してこのしぐさを見せたときは、主従関係が逆転してしまわないように注意してくださいね。

 

尻尾をゆっくりふる

犬は困惑すると、ゆっくりと尻尾を振ります。知らない相手にするときは、敵か味方かを判別しようとしていますよ。

 

尻尾の毛を逆立たせる

尻尾の毛が逆立っているとき、犬は怒っています。初めて会う犬が尻尾の毛を逆立てていたら、強い警戒心を持っている証拠です。

 

しぐさや行動でわかる犬の気持ち

犬 人
犬の気持ちが表れるのは、尻尾の動きだけではありません。以下の5パターンのしぐさや行動にも犬の気持ちが強く表れます。

 

寝転んでお腹を見せる

犬は相手を信頼しているとき、寝転んでお腹をみせます。飼い主にこのしぐさを見せたら愛犬と良好な関係である証拠です。

 

前足を乗せる

犬がほかの犬の肩や飼い主の足元などに前足を乗せた場合、自分のほうが強いことを示そうとしています。飼い主に対して前足を乗せたら、すぐにやめさせるしつけをしてくださいね。

 

首をかしげる

物音に神経を集中しているとき、犬は首をかしげます。耳が向いている角度や方向を変えることでレーダーのように音を感知しようとしているのです。

 

目をそらす

犬は相手から目をそらすことで、敵意を持っていないことを伝えます。犬にとって相手の目を見つめることは敵意を表す行為で、争いを避けたいときは目をそらします。野良犬は目を合わせると襲い掛かってくることもあるので注意してください。

 

自分の足をなめ続ける

愛犬が自分の足を舐め続けているときは、ストレスを感じていることが多いです。「運動不足になっていないか」「コミュニケーションが不足していないか」チェックしてください。散歩に連れていってあげるのに最適なタイミングです。

 

人の口元や顔をなめる

人の口元や顔をなめるのは愛情と信頼していることを示していますよ。

 

耳を後ろに伏せる、寝かせる

耳を後ろに伏せたり、寝かせるときは、喜びや甘えたい気持ちを表しています。一方で、怯えたり怖がっているときにもこうしたしぐさをとることがあります。

 

身震いする

体が濡れているわけでもないのに、身震いするときは、拒否や緊張の気持ちを示しています。また、しつけやトレーニング中にこうしたしぐさを取る場合は、飽きていることがあるので適度な休憩をはさんであげると良いでしょう。

 

あくび

不安やストレスを感じた時に、それらを和らげるためにあくびをすることがあります。

 

そっぽむく

感情としてはあくびをするときと似ています。目線をそらすことで自分を落ち着かせようとしていますよ。

 

呼んでも、のろのろと蛇行しながら近づいてくる

飼い主の様子を伺っています。しゃがんで目線を合わせてあげることで、愛犬が近づきやすくしてあげると良いでしょう。

 

伏せる+鼻や口の周りをなめる

むこうからやって来る犬と仲良くなるためにとることがあります。伏せて、口の周りをなめることで相手に対して、敵意がないことを示しています。

 

トイレシートを食べる・噛む

飼い主からすると、トイレシートを食べたり、噛んだりすることは困った行動の一つです。しかし、犬としては単純にシートがバラバラになることを楽しんでいるか、ストレス発散に利用しているか、という二つが主な要因として考えられます。

 

お尻のにおいを嗅ぐ

犬同士でお尻のにおいをかぐことがありますが、これは相手がどういう犬なのかを確認する行為です。はじめましての挨拶のようなものですよ。

 

ぐるぐる回る

尻尾を目指してぐるぐる回る行動をとることもあります。これはストレスや違和感感じているときに行うしぐさだと言われています。

 

飛びつく

愛犬に近づいくと飛びついてくることがあります。エサなどをもっていると、なおさら多いかもしれません。これは喜びを表す行為ですが、膝を痛めてしまったり、思わぬケガを負ってしまう可能性がありますので、その点は注意が必要ですよ。

 

ゴミ箱をあさる

犬は嗅覚が鋭いので、匂いに敏感です。ゴミ箱の中から気になる匂いがする場合に、ごみ箱をあさるという行動をとってしまいますよ。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
ゴミ箱をあさる犬には注意が必要です。ネギ類やチョコレートなどは犬にとっては有害なものになります。生ごみなどをゴミ箱に捨てる方は注意が必要です。

 

散歩の途中に電柱を匂う

散歩をしていると、電柱の匂いを嗅ぐことも多いと思います。これは、他の犬が行ったマーキング(縄張りを知らせる)を確認しているのです。

 

状況で見る犬の気持ち

トイプードル
 

普段の居場所

普段どこにいるかを確認することで、犬の気持ちを理解することに繋がりますよ。例えば、飼い主の傍を離れないのであれば、依存している状態にあるとも言えますし、ヘアの真ん中に陣取っている場合は、自分がリーダーだと考え、周りを監視しているかもしれません。

 

食事のとき

食事をとるときの態度にも犬の気持ちが表れることがあります。例えば、餌を与えるときに飛びついてくる場合は、餌を待ちきれずに催促していますし、食べている最中に周りを見回っている場合は、不安があり警戒心を強めています。

 

散歩のとき

毎日の散歩の時にも犬の気持ちが表れますよ。飼い主の先に行き、リードを引っ張る場合は、飼い主より自分が上であると考えていたり、他の犬や人が近づいて来た際に吠えるのは、周りへの警戒心が強く、飼い主のことを信頼できていない場合もあります。

 

叱られたとき

しつけをする時には叱る必要も出てくるでしょうが、犬も自分が叱られていることを理解しています。目線をそらしたり、あくびをしたりすることがありますが、叱られていることが分かったうえで、ストレスを感じている状態です。

 

来客時

普段見かけない来客があった場合にも、犬の気持ちが表れますよ。来客の匂いを嗅いでいる場合は警戒していますし、吠える場合は追い返そうとしています。また、飛び跳ねたり、尻尾を振ったりする場合は喜びを表していますよ。

 

気持ちを理解できるよう、愛犬をよく観察

犬 リラックス
犬の気持ちが表れる尻尾の動き、しぐさ、行動をよく観察することで気持ちを理解できるようになります。10の行動を参考に、愛犬とのコミュニケーションをさらに深めてくださいね。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
犬の感情をくみ取る方法としてボディランゲージを指標とするのもおすすめです。イラストでわかりやすく説明されています。インターネットに画像が掲載されているので本記事とあわせて確認してみるといいでしょう。

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