犬の熱中症、夏バテとの違いは?症状と対策は?

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犬は寒さよりも暑さに弱く、特にジメジメした湿度の高い日本の夏が苦手な犬種が多くいます。

この記事では犬の熱中症についてまとめました。夏バテとの違いや症状や対策を暑くなるまえに確認し、注意してあげてください。

 

犬の熱中症、夏バテとの違いは?


犬は皮膚に汗腺がなく体温を下げることが苦手です。口を開けて舌を出し、舌が乾燥して蒸発するときの気化熱を利用して体温を下げようとします。

ただ、湿度が高い日本では効率良く体温を下げられないことがあります。これが夏バテの原因の一つです。また、エアコンが効いた部屋とそうでない場所の気温差が激しく、体に大きな負担が掛かるのも原因といわれています。

犬の熱中症は夏バテと違い、急激に症状が進みます。暑い日の散歩、レジャー、車の中での留守番、エアコンなしの部屋など、高温多湿の状態が続くと5~15分程度であっても熱中症になってしまいまうのです。

 

犬の熱中症、症状は?

荒い呼吸と大量のヨダレが症状がはじまったときの特徴です。体温が下がらない状態が続くと脈拍が早くなり、口の中が赤くなります。

更に症状が進むと嘔吐、下痢、痙攣、呼吸困難を起こし、意識不明になることもあります。初期症状が出てから2~3時間経過してもまだ体温が高く血便をしているような状態では、病院に行っても回復する可能性が低くなります。

対処が遅れると内臓や脳の機能障害などの後遺症につながることがあります。

症状が出たらすぐに動物病院へ連れていきましょう。

 

犬の熱中症、対策は?

犬 夏3
涼しい場所に犬を移動させます。そして水をかけたり、濡れタオルで体を包んだりして体温を下げるようにします。

水を欲しがる時は欲しがるだけ、飲ませてあげてくださいね。数倍に薄めたスポーツドリンクを与えるのも効果的です。
意識が無いのであれば、無理矢理飲ませてはいけません。

ヨダレをぬぐって呼吸をしやすくしてあげるのもポイントです。濡れタオルで包んだり、保冷剤などを利用して体を冷やしながら直ぐに病院へつれて行ってください。

氷をなめさせることも有効的です。

 

犬の熱中症、対策法は?

エアコンやクールマットを使用する

犬は体温を下げるのが苦手です。口を開けてヨダレを垂らしながらハァハァ言うのは「暑い」と訴えているときです。エアコンやクールマットなどを使って涼しい環境を保ってあげてください。

散歩させるとき

夏場の散歩やレジャーも注意が必要です。太陽の熱で熱くなったアスファルトの上で散歩は厳禁です。早朝や夜など、涼しくなり道路も冷えてから散歩してあげるのがおすすめです。室内でも新鮮な水をいつでも好きなだけ飲めるようにしてあげると、対策に繋がりますよ。

プールや川遊び

プールや川遊びにも気を付けましょう。水に入っている間は体温が低く保たれますが、水から出た後は運動と直射日光により体温が上がります。水から出たら直射日光を避け、日陰で休ませるようにしましょう。

黒い被毛の犬種や長毛の犬種

黒い被毛は日光の光を吸収しやすく、体温も上がりやすいです。そのため日中のお散歩は控えるようにしましょう。また、長毛種の犬の場合はサマーカットをするなどして涼しくなるような工夫を行いましょう。

 

愛犬の様子を常に気にかけてあげて

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夏の暑さは犬にとって人の何倍も過酷な環境です。熱中症にかからないように快適な環境を整えてあげてください。熱中症は数時間で命を失う危険性もあるので、充分に気をつけてあげてくださいね。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
短足胴長犬種にも注意が必要です。短足胴長犬種は足が短く、お腹が地面と近くなりやすいです。ダックスフンドやバセット・ハウンド、ウェルシュコーギーが該当します。真夏の散歩時にアスファルトは高温になるためやけどをする可能性もあります。できるだけ朝や夕方など気温の低い時間帯を選びましょう。

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