シュナウザーは、14世紀ごろの南ドイツが原産の口ひげが特徴的な犬種です。シュナウザーという名前は、ドイツ語で口ひげを表す「シュナウツ」に由来しています。
かつては護衛犬としてだけではなく、農場を荒らすネズミ退治としても活躍していた犬種です。親しみやすく従順なシュナウザーは、わんちゃんと暮らすのが初めての方でもしつけやすい犬種といえます。
そんなシュナウザーの性格や特徴、しつけ方などを深掘りしてみました。
目次
ネズミ捕りとして活躍?シュナウザーの歴史

かつては護衛犬としてだけではなく、農場を荒らすネズミを退治するため活躍していた犬種です。ドイツ南部とスイス、フランスの隣接地域で原産されたシュナウザーは、過去にはシュナウザー・ピンシャーと呼ばれていました。
シュナウザーはオリジナルの犬種で、小型化したものが「ミニチュアシュナウザー」、大きくしたものが「ジャイアントシュナウザー」として派生していきました。歴史の古いこの犬種は、スピッツとの交配によって作出されたと考えられています。レンブラントやアルブレッド・デューラーなど、有名画家の作品にも描かれています。
現在ではコンパニオンとして飼われることが多くなりましたが、優秀な牧羊犬としても活躍していますよ。
出典:ブルース・フォーグル著/福山英也監修「新犬種コンパクト図鑑」
シュナウザーの見た目の特徴・性格は?

見た目の特徴
- 頬ひげと口ひげ、眉毛
- 硬くて太いアウターコート
シュナウザーの表情からは、イキイキとした活力が感じられますよ。筋肉質な体型で、大地をしっかりと踏みしめるように歩きます。
外見は「頬ヒゲと口ヒゲ」「眉毛」「硬くて太い被毛」が特徴的です。被毛はダブルコートで、針金のように硬くて太いアウターコートと、柔らかなアンダーコートが生えています。
シュナウザーの性格

シュナウザーの性格
- 優しい
- なつきやすい
- 協調性
シュナウザーは勇敢さと好奇心を兼ね備えた性格をしています。警戒心も強いので番犬としても優れていますが、人懐っこく寂しがりやでもあるので孤独な時間が続くとストレスを感じてしまいますよ。
飼い主家族に徹底的に尽くすので、主従関係を構築しやすく飼いやすい犬種といえます。
シュナウザーに必要なお手入れと飼育のコツ

被毛の手入れ
- コーミング 週2回
- トリミング 年4回
- シャンプー 月1.2回
散歩の量
- ジャイアント 1日30分程度を2.3回
- スタンダード 1日60分を2回
- ミニチュア 1日30分程度を2回
シュナウザーは手間がかからず、初めて犬と暮らしたい方にもおすすめな犬種です。最低限のしつけを守ってあげてくださいね。
被毛の手入れ
シュナウザーは口周りの被毛が長くて特徴的ですよね。食事の際に汚れやすく、放っておくと皮膚病の原因になります。食後には口を拭いてあげてくださいね。
被毛は手入れしやすいですが綺麗な被毛を維持する為に、週2~3回ほどコーミングが必要です。トリミングは年に4回ほどで十分です。シャンプーは月に1.2回ほどしてあげてくださいね。
運動の量
シュナウザーは活発な犬種で、豊富な運動時間が必要ですよ。1日にジャイアントなら30分程度を2.3回、スタンダードなら60分を2回、ミニチュアなら30分程度を2回が目安です。
ジャイアントとスタンダードに関しては散歩に加えて、引き運動や駆け足を取り入れてあげてください。
運動不足はストレスになり、破壊的行動やイタズラにつながってしまいます。
忠誠心が高く賢いシュナウザーのしつけは?

しつけのコツ
- 褒めて伸ばす
シュナウザーは、忠誠心が高くしつけしやすい犬種です。人間の3歳児程度の知能を有するといわれるほど賢いです。
ただ、一度間違ったルールを覚えると、そのルールを忠実に守ろうとするため、正しいルールをきちんと覚えさせる必要があります。
飼い主さんの気まぐれでルールと違ったことをすると、変化に適応できず、混乱したりストレスを感じたりする場合もあるので注意してくださいね。
しつけは粘り強く地道に行い、褒めて伸ばす方法を心がけてください。愛犬を信じて、才能を開花させてあげてくださいね。
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シュナウザーの平均寿命とかかりやすい病気は?

シュナウザーの種類 | 体重 | 体高 | 平均寿命 |
---|---|---|---|
ジャイアント | 30~40kg | 60~70cm | 12~15年 |
スタンダード | 15~20kg | 45~50cm | 13~16年 |
ミニチュア | 4~7kg | 30~36cm | 12~15年 |
シュナウザーは「ジャイアント」「スタンダード」「ミニチュア」の3つのサイズにわかれています。ミニチュアシュナウザーはドラマ「マルモのおきて」でおなじみの犬種ですよ。
シュナウザーといえど、ジャイアントシュナウザーとミニチュアシュナウザーでは体重差が約10倍、体高差が約2倍と体格が全く違います。遺伝的な疾患によって左右はしますが、平均寿命はほとんど変わりません。
シュナウザー犬種はミニチュアをはじめ、スタンダード、ジャイアントも安定した人気を誇っています。
かかりやすい病気は?
皮膚病
原因はアレルギー性のもの、ノミやダニなどの寄生虫、細菌の繁殖などさまざま。
シュナウザーの被毛は、硬い上毛と柔らかい下毛のダブルコート。毎日ブラッシングをしないと毛玉ができでしまい、できてしまった毛玉は皮膚病の原因にもなります。
皮膚病になると皮膚に炎症が起こり、かゆみや脱毛などの症状がみられます。ブラッシングの際は皮膚の状態をチェックしつつ行ってください。
結膜炎
シュナウザーをはじめとした目の周りの毛が長い犬種は、毛が目に入ることで刺激になり結膜炎になることがあります。シャンプーやゴミなど異物が入ることで炎症を引き起こすことも。
遺伝的な問題で乾燥性角結膜炎を発症することもあり、涙の量の変化や充血など変化を見逃さないようにしてください。
外耳炎
垂れ耳であるシュナウザーは外耳炎になりやすい犬種です。耳の中の通気性が悪く蒸れてしまい、汚れやニオイが気になるようになります。
かゆみや痛みがあるため耳を引っ掻く様子を見せることがあり、このとき外耳炎になっていると気付くことが多いでしょう。
外耳炎を放置していると炎症が奥まで広がり、中耳炎や内耳炎を引き起こす場合もあります。
尿結石
シュナウザーは遺伝的に尿結石になりやすい犬種です。特にシュウ酸カルシウム結石とストルバイト結石に注意してください。
飲水量やフードの種類の見直しなど、日常的に対策するのがおすすめです。それでも遺伝的になりやすいため、対策していても発症することも。
一度治ったとしても再発しやすいため、水を飲める場所を増やしたり獣医師と相談のもとフードの変更したり、尿結石になりにくい環境を作ってあげましょう。
参考:ミニチュア・シュナウザーの特徴・飼い方|犬・猫のペット保険ならFPC
シュナウザーの子犬を迎えいれたいときのポイント

子犬を選ぶ際のチェックポイント
- 皮膚の状態
- 歩き方
- 両親の血統確認
シュナウザーの子犬を購入する場合は健康面の確認が大切です。たとえば「アレルギー性皮膚炎」などの皮膚病にかかやすいので、子犬を選ぶ際には皮膚の状態をチェックしてみてください。
また、関節に問題を抱えている子もいます。関節疾患を持っていると歩き方に異常が見られるので、確認してくださいね。
先天的な目の病気を抱えている場合もあります。シュナウザーは少なからず遺伝疾患を持つ犬なので、両親の血統確認をすることをおすすめします。
尿結石を気にして選ぶ?シュナウザーのごはんの選び方とおすすめのドッグフード
シュナウザーは尿結石になりやすい犬種です。
尿結石にならないように「尿結石を構成するマグネシウム、カルシウム、リン、尿酸などミネラル量が抑えられたフード」を選ぶのは決して悪いわけではありませんが、「栄養基準を満たしつつバランスが取れている」ドッグフードのほうがおすすめです。
例えば、リンの量を抑えていると骨や歯の密度が減ってしまう可能性があります。また、マグネシウムは体内のエネルギー代謝全般に関わっており、不整脈など心臓に悪影響を及ぼす可能性が。
そのため、尿結石予防のために各種ミネラルが抑えられたフードを与えるのはおすすめできません。
栄養バランスが整ったもの、もしくはウェットフードを取り入れて食事で水分摂取量が増えるよう工夫してみてください。
おすすめのドッグフード「モグワン」

シュナウザーにおすすめのドッグフードは「モグワンドッグフード」です。
原材料は全て厳選されたヒューマングレードで、50%以上の動物性タンパク質と、豊富な野菜やミネラルが配合されています。
成分バランスも申し分なく、グレインフリー(穀物不使用)な点、愛犬の健康をいたわるクランベリーやグルコサミン、コンドロイチンなどが含まれている点も高く評価できます。
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モグワンの詳細は下記記事をチェック
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多頭飼いにも向いてる?シュナウザーと暮らす

好奇心旺盛のシュナウザーは、誰とでも仲良くでき、家族がいる方やお子さんがいる方にもおすすめです。また、他の犬種とも仲良くできるため、多頭飼いに向いています。すでに犬のいるご家庭でも安心して飼うことができますよ。
飼いやすい犬種であるシュナウザーと是非、一緒に暮らしてみてくださいね。