モップのような毛並が特徴のコモンドールは、子どもや女性からも人気があり憧れている方も多い犬種です。
そんなコモンドールは日本の気候で繁殖、生活するのが難しいと言われ、なかなかお目にかかれない珍しい犬種でもあります。
今回の記事では、コモンドールの特徴や性格などどんな犬種なのかまとめてみました。飼育の難易度についても触れています。
目次
日本に一頭だけ!コモンドールってどんな犬種?
コモンドールは原産国のハンガリーで家畜の番犬として飼われてきた大型犬です。
体高より体長がやや長く、しっぽは長め、がっちりした長めの首でガッチリした体型。鼻や目が隠れるほどの長く密集した被毛を持っています。
日本で生活しているコモンドールは一頭だけ!
JKC(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)犬種別犬籍登録頭数2021年版に登録されているコモンドールは一頭だけです。
国内でブリーディングしている方は、おそらくいません。ペット業界で働いている方でも本物を見たことがないという方が多く、とても珍しい犬種です。
コモンドールの性格は?
知能が高いコモンドールは、家畜や使役犬を統率するリーダーとして優れています。
現在はペットとして飼育されるようになりましたが、知能の高さやリーダーとしての資質は色濃く受け継がれています。
独立心が強く頑固な一面もあるので、しつけをしっかり行い、飼い主がリーダーであると理解させてくださいね。
カット推奨?コモンドールのお手入れ
まるでモップのような被毛を持つコモンドールは、三重の被毛を持つ犬種です。
抜け毛が多いと思われがちですが、対策が必要なほどではありません。外側にある硬めのオーバーコートに抜け毛やゴミが絡まりやすく汚れやすいため、被毛のお手入れはとても大変です。
一般的なブラシやコームでは取り除くことができないため、抜け毛やゴミは手で丁寧に取る必要があります。
清潔に保つためにもトリミングを
定期的なシャンプーが必要ですが、まとまっているオーバーコートを1本ずつほどきながら行うためかなりの時間がかかります。
1本ずつ洗って1本ずつ乾かして…と考えると、家庭で行うのは現実的ではありません。サロンで依頼するにしても、断られたりどうしても費用が高額になったりする可能性が高いです。
あのモップのような被毛が特徴的ですが、衛生面を考えるとカットしてもらうのがおすすめ。店舗によってはコモンドールのカットを断っているため、事前に確認しておきましょう。
コモンドールの購入はブリーダーから?価格は?

日本国内で、コモンドールを繁殖しているブリーダーはほとんど存在しません。
日本の気候に適さない犬種を繁殖させるのは難しく、無理な繁殖は犬にも負担をかけてしまうからです。
日本でのコモンドールの入手方法は輸入に限定されます。輸入での購入価格は時価になるのでその時々で変わりますが、輸送代や輸入代行業者に支払う手数料込みで50万円程が相場といわれています。
コモンドールを迎えいれたいときの注意点は?
コモンドールを迎えいれるには輸入に限られるため、海外のブリーダーと英語で交渉する必要があります。
輸入代行業者を利用するときには、ブリーダーとチャットなどでコミュニケーションをとるよう依頼されることもあります。輸入の難しいポイントは、ブリーダーから送られてくる写真などの資料で、コモンドールの健康状態を判断しなければいけないことです。
正確な健康状態を知るためには、メールやチャットで細かな質問をし、確認してください。
コモンドールは被毛が分厚いぶん、皮膚病にかかりやすい犬種です。被毛をかきわけ、地肌が見えるようにした写真をブリーダーに送ってもらうことで、皮膚が健康なのかをチェックできますよ。歩いている姿を動画で送ってもらうことも、コモンドールの健康状態をチェックするうえで大切です。
初心者には不向き!コモンドールを迎えいれるなら
コモンドールは一般的に飼育されているチワワやトイプードルなどの犬種と比べて、特殊すぎる犬種です。
大型犬で被毛が特徴的な、そして日本の気候では難しいといわれているコモンドールと暮らすには、わんちゃんの飼育やしつけについて豊富な知識と経験がある方なら迎え入れるのを検討しても良いでしょう。
反対に、犬と暮らすのが初めての方にはおすすめできません!家や敷地内に十分なスペースがない方も同様です。そもそも日本で一頭しかいないことを考えると、その難易度は非常に高いことが分かります。
犬との生活を始めたい方は、知識や経験に適した犬種を検討してみてください。