チベタン・マスティフの飼い方まとめ!性格や子犬の迎え入れ費用、里親は?

チベタンマスティフ

チベタン・マスティフは、マスティフ種の中でも超巨大な犬種です。

過去には「富の象徴」とされ、億を超える値がついたこともありますよ。

この記事では、チベタン・マスティフの性格や特徴、迎え入れ費用、食事代などに関する情報をまとめました。

 

チベタン・マスティフの基本情報

チベタン・マスティフ1

歴史

チベタン・マスティフは、中国のチベット高原が原産国の犬種です。

古くから牧羊犬・番犬などの使役犬として活躍し、巨大な体格とたくましさから軍用犬として活躍したこともありますよ。

現在チベタン・マスティフの純血種は希少で、全世界でも200頭にも満たないといわれています。

外見の特徴

チベタン・マスティフは大型犬の中でも特別に大きく、骨も丈夫で力強い犬種です。

クマのような毛量とがっしりとした体格ではありますが、垂れ耳で穏やかな顔つきが印象的です。

成長が遅く、成犬になるまでには男の子で4年、女の子で2~3年ほどかかるといわれていますよ。

体高・体重

チベタン・マスティフは体高61~72cm超大型犬です。体高とは犬が立った状態で、地面から背中までの高さを指します。

体重64~82kgですが、個体によっては100kgを超える場合もあるようです。

被毛の特徴

被毛は長くて厚く、首回りの毛の特徴から「獅子型」「虎型」などにタイプ分けされています。

タン(ポイントカラー)の入り方も個体によって違いがあり、胸にホワイトのスターがある個体もいますよ。

毛色はブラック、ブラウン、グレー、レッドなどがあります。

仲間の種類

以下の項目では、チベタン・マスティフの仲間犬種について紹介します。

ナポリタンマスティフ

ナポリタンマスティフ

ナポリタンマスティフはイタリア原産の闘犬です。

闘犬が禁止されてからは番犬や警察犬として活躍するだけでなく、ショードッグやペットなどとしても注目を集めています。

イングリッシュマスティフ

イングリッシュマスティフ

イングリッシュマスティフは、チべタンイングリッシュマスティフを祖先とするイギリス原産の犬種です。

闘犬が禁止されてからは、番犬やショードッグ、農場を害獣から守る有能なガーディングドッグとして活躍していますよ。

ボルドーマスティフ

ボルドーマスティフ

ボルドーマスティフは、フランス原産の犬種の中でもっとも古い歴史を持つとされています。

1989年公開の映画「ターナー&フーチ すてきな相棒」でトムハンクスと共演した犬種としても有名ですね。

スパニッシュマスティフ

スパニッシュマスティフ

スパニッシュマスティフは、スペイン原産の家畜護衛犬です。

スペイン国外ではあまり見かけることはありませんが、スペインでは国犬に指定されほど高い人気を誇っています。

ブルマスティフ

ナポリタンマスティフ

ブルドッグとマスティフを掛け合わせて誕生した大型犬です。

ブルドッグの勇敢さとマスティフのスピード・嗅覚・強い力を受け継いでいるので、軍隊の警備犬や警察犬としても活躍していますよ。

チベタン・マスティフの性格について

チベタン・マスティフ2

性格

チベタン・マスティフの性格

忠誠心が強い
勇敢
温和
警戒心が強い

チベタン・マスティフの性格は、「忠誠心が強い」「勇敢」「温和」「警戒心が強い」などです。

温厚で忠誠心が強い

チベタン・マスティフは飼い主さんへの忠誠心が強く、温厚な性格です。軍用犬として活躍していた犬種なので、飼い主の指示にはしっかり耳を傾け従います。性格は温厚な傾向が強く、飼い主とその家族に対しては愛情深く接することができますよ。

警戒心が強い

温和な性格に改良されていますが、縄張り意識が強い犬種です。家族を外敵から守ろうとする思いが強い傾向にあり、立ち向かう勇敢さを持ち合わせていますので、番犬としても活躍してくれる犬種です。知らない人や犬・動物には警戒心から攻撃的になることもあるので、子犬の頃から様々な環境で慣れさせるといいかもしれません。

 

チベタン・マスティフの食事について

チベタンマスティフ3
ドッグフードをメインで与えたい場合は「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。

選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。

手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。

食事量

チベタン・マスティフに与える食事の量は、ドッグフードのパッケージ裏面に記載されている量を与えるようにしましょう。

ただ、体重との換算表は「理想体型」であることを前提としていますので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要になります。

子犬やシニア犬に対しても、体形や体質を確認しながら量の調整を行ってくださいね。

ごはんを食べない・・・どうすればいい?

ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・食べにくい」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。

この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。

トッピングをしてみる

まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。

フードを食べやすくする

食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。

食器や環境を変える

食べやすい食器に変更したり、食事する場所を変えてみるといいかもしれません。ストレスを抱えている場合もあるので、遊びや散歩の時間を増やして発散させるのもいいですね。

動物病院で診てもらう

食べない原因が病気の可能性もあります。口内炎などの痛みを伴う場合、食べたくても、食べられない可能性もあります。「好きなおやつも食べない」「ぐったりしている」「元気がない」といった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

 

チベタン・マスティフの運動やしつけについて

チベタンマスティフ4

運動

散歩は1日2回、それぞれ1時間程の時間が理想的です。

チベタン・マスティフは、激しい運動を必要とする犬種ではありませんが、できるだけ長い時間運動させることを心がけてください。

引き運動をするのもおすすめですよ。

しつけ

しつけを始める時期は、家に迎え入れたときから始めましょう。

チベタン・マスティフは超大型犬であるため、散歩のマナーについてのしつけは優先的にしてあげてください。

しつけが十分でないと勝手な行動をするようになり、トラブルが発生する可能性もあります。

「うまくいかない」「難しい」と感じる場合は、ドッグトレーナーの力を借りるようにしてくださいね。

愛犬が人間社会で穏やかに過ごすためにも、しつけは徹底して行いましょう。

 

チベタン・マスティフの価格や迎え入れ先について

迎え入れにかかる費用

価格

80~100万円

チベタン・マスティフの迎え入れにかかる費用は、80~100万円ほどです。

中国の富裕層の間では「富の象徴」と考えられていた時期があり、中には1000万円を超える子や、少し前には2億円もの値が付いた子もいましたよ。

迎え入れ先

海外のブリーダーから迎え入れる方法が一般的です。

ただ、日本に迎え入れる場合は飛行機などの移動費用がかかるため、合計で数千万円ほどかかると思っておいたほうがいいですよ。

日本でも扱われていることはありますが、グレードは低く純血でないことが多いようです。

 

チベタン・マスティフの寿命や病気について

チべタンマスティフ4

寿命

寿命

12~15年

チベタン・マスティフの平均寿命は、12~15年ほどです。

超大型犬にもかかわらず平均寿命が長めなのは、遺伝疾患が少ないからだと考えられていますよ。

病気

病気

股関節形成不全
気管虚脱
外耳炎

かかりやすい病気としては、「股関節形成不全」「気管虚脱」「外耳炎」などがあります。

股関節形成不全

股関節の骨の形が変形してしまう関節の病気です。

犬の中でも特に大型犬に多い病気と言われています。変形した箇所が嚙み合わず炎症を起こし、痛みで動くのを嫌がるようになります。

治療法は年齢や状態で様座な方法が提案されます。原因は遺伝的なものと、肥満や激しい運動があげられます。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
股関節形成不全では、うさぎ跳びのような歩き方やモンローウォークと呼ばれる腰を左右に振る歩き方をします。このような歩き方をしていたら動物病院を受診しましょう。

気管虚脱

空気を送る器官が途中でつぶれてしまい、呼吸がしづらくなる病気です。ガチョウの鳴くような呼吸が特徴的です。

原因ははっきりとわかっていません。呼吸が苦しそうだと感じたら、すぐにかかりつけ医に診てもらいましょう。

外耳炎

真菌や細菌、アレルギーなど様々な原因で発症する耳の病気です。

チベタン・マスティフのようなたれ耳の場合、通気性が悪いために悪化させてしまう可能性があります。痒みや違和感で首を掻くことが増えたり、耳から悪臭がするようならば、すぐに病院で診てもらいましょう。

その他、皮膚トラブルなどにも気を付けましょう。

 

チベタン・マスティフの生活環境について

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飼育するために準備しておくもの

準備するもの

飼育スペース・ケージ
食器類・床材
首輪やリード・おもちゃ
ドッグフードとおやつ
トイレ用品
ケア用品
動物病院

チベタン・マスティフとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。

飼育スペース・ケージ

快適に過ごせるスペースを確保します。サークルは十分な広さを確保できるもので、犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
クレートは普段から慣れさせておくことで、スムーズに動物病院へ連れていくことが可能です。クレートを動物病院へ行くときにしか使用していないと、クレート=動物病院という認識になってしまいます。普段から使用することで防ぐことが可能です。

食器類・床材

ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材についてはすべりにくい材質のものを選び、思わぬ転倒を防ぐために用意しておくと良いでしょう。

首輪やリード・おもちゃ

散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意するといいですね。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

 

チベタン・マスティフのお手入れについて

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お手入れについて

お手入れ項目

被毛ケア
シャンプー
歯磨き
爪切り
耳掃除

チベタン・マスティフとの生活をより良くするためには、日々のこまめなケアが大切です。

被毛ケア

ブラッシングは、毎日、換毛期であれば1日2回を目安に行います。

スリッカーブラシで余計なアンダーコートを取り除いた後にコームで仕上げます。

シャンプー

1~2ヶ月に1回を目安に行います。

シャンプー前にブラッシングで余計な抜け毛を取り除いておくと、毛が絡みにくくなってシャンプーしやすくなりますよ。

シャンプーが終わった後は流し残しのないように、丁寧にすすぐことも忘れないでくださいね。

歯磨き

定期的な歯磨きは口腔疾患のケアに繋がるので、毎日行うことを心がけてください。

指に巻いたガーゼで歯の表面に付着した汚れをふき取るようにします。

爪切り

血管を傷つけないように、爪の先端から少しずつ切るようにします。

万が一の時のために止血剤も用意しておくといいですよ。

耳掃除

耳掃除は、耳が汚れているタイミングで行います。

「耳垢が増えた」「耳から悪臭がする」などいつもと違う様子であれば、病院で診察を受けるようにしてくださいね。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
日々のお手入れが自宅で行うのが難しい場合は動物病院やトリミングサロンなどにお任せすることも視野にいれるといいでしょう。

 

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

この記事では、チベタン・マスティフの飼い方について紹介しました。

見た目はクマのようにがっしりとした体格ですが、顔つきは優しく可愛らしいですよね。

飼育してみたいと思っても、迎え入れ費用が高額なため、なかなかスムーズに迎え入れることは難しい印象を感じました。

もし今後飼育することがあれば、しつけは徹底してくださいね。

超大型犬なので、肥満によるケガや病気にも気を付けましょう。食事管理はとても大切ですよ。

不安な事や疑問があれば、プロの方に相談することもオススメです。

すでに飼育している、これから飼育を考えている皆様のお役に立てる情報であれば幸いです。

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