アメリカンウォータースパニエルはアメリカ生まれの鳥猟犬で、ウィスコンシン州の「州の犬」に任命されています。
今では世界でわずかに3000頭しか生息していないといわれる希少種です。この記事でそんなアメリカンウォータースパニエルの性格や特徴、しつけや寿命、病気、飼い方についてまとめています。
目次
アメリカンウォータースパニエルの歴史
アメリカンウォータースパニエルの生い立ちに関しては現在も分かっていないことが多いですが、アイリッシュ・ウォータースパニエルとカーリー・コーテッド・レトリバーが交配した犬種に、さらに改良を加えた犬種だとされています。
鳥猟犬として活躍しており、獲物の場所を主人に教え仕留めた鳥をアメリカンウォータースパニエルが回収する、という流れで行われています。
また、水鳥猟の回収役としても活躍し、水の流れを読んで泳ぐことができるとも言われている賢い犬種です。
アメリカ以外で飼育されていることがほとんどなく、日本含めアメリカ以外の国ではみられない珍しい犬種でもあります。
アメリカンウォータースパニエルの特徴、大きさは?

大きさ
- 体高 36~46cm
- 体重 11~20kg
アメリカンウォータースパニエルは体高が36〜46cm、体重が11〜20kgで中型犬に分類されます。
名前に「ウォーター」がつくのは、水辺での狩りをした歴史があるからです。体や被毛は水陸どちらにも適用できるように進化しています。
愛嬌のある顔立ちですが筋肉質な体格です。鼻がよく効き、上唇は大きな鳥を傷つけずにくわえられるように長くてたるんでいます。
被毛はカールしており、「レバー」「ブラウン」「チョコレートカラー」の単色が認められています。油分を多く含んでいるので耐水性があります。
アメリカンウォータースパニエルの性格は?

性格
- 賢く落ちつきがある
- 飼い主家族に友好的
- 知らない人には無関心
アメリカンウォータースパニエルは賢くて落ちつきがあります。猟犬ですが、飼い主家族に友好的に接してくれますのでペットとしても適しているでしょう。
感受性が豊かで家族を喜ばせることが大好きなので、コミュケーションは多いほどいいとされています。一方、知らない人には無関心な態度を取る傾向が強いです。
自立心も強いため、信頼関係を築くには幼少期からの一貫したしつけが大切ですよ。
アメリカンウォータースパニエルの飼い方は?
アメリカ以外の国ではほとんどみられないアメリカンウォータースパニエル。「もしも」一緒に暮らす場合は、十分な広さの家と敷地が必要です。
アメリカに比べて狭い日本の家と敷地は、十分に運動したり遊んだりできないことのほうが多いでしょう。のびのびと暮らせるような広い敷地を持っている方ではないと、飼うのはおすすめできません。
また、狩猟犬として活躍していることから賢く従順ではありますが、犬についての知識や一緒に暮らした経験が豊富な方ではないと、しつけや訓練が不十分になる可能性があります。
どれくらい運動する?
アメリカンウォータースパニエルは元々猟犬なので運動量は多く必要です。毎日朝晩1時間程度ずつの散歩に連れて行ってください。自転車で並走するのもおすすめ。
ドッグランで思い切り走り回れる時間も必要です。また、水遊びが好きなので安全に遊べる水辺に連れていくと喜んでくれるでしょう。
アメリカンウォータースパニエルのしつけは?
アメリカンウォータースパニエルは狩猟犬として活躍していることもあって、賢く従順な犬種です。しつけやすい、とも言われていますが十分な訓練と飼い主さんの一貫した内容のしつけが必須。
猟犬ならではの攻撃的な一面をみせることも考えられるため、ストレスを溜めないよう相当の運動量が必要になります。
被毛の手入れは?
被毛の手入れは比較的大変な犬種です。油分が多くてカールしているので、週に1度はブラッシングが必要です。
垂れた耳周りには巻き毛が密集しているため、汚れがたまらないようこまめに毛の処理をして清潔に保つことを心がけてくださいね。
アメリカンウォータースパニエルの寿命や病気は?

寿命
- 約12年
気をつけたい病気
- 白内障
アメリカンウォータースパニエルの寿命は12年ほどです。気をつけたい病気は「白内障」や先天的な「先天性股関節不全」があります。
事前の遺伝子検査や定期的な検診によって早期に発見することが大切ですよ。他の犬種に比べると目立って多い病気は少なく、健康的な犬種といえますよ。
一緒に暮らすのは難しい?アメリカンウォータースパニエルを迎えいれたいとき

冒頭でも述べたように、アメリカンウォータースパニエルは数が大変少ないので、原産国のアメリカでは愛好家のクラブが活動をしています。
今でも現役で狩猟犬として活躍していますが、日本ではほとんどみかけることのない珍しい犬種です。
一緒に暮らしたいと思う方もいらっしゃると思いますが、輸入や費用、十分なスペースがある家と敷地、相当な運動量をこなす必要がある…などハードルは非常に高いでしょう。
狩猟犬として活躍している犬種と暮らしたい場合は、日本でブリーディングされている犬種を探してみるのがおすすめです。