クーバースの性格、体重や被毛の特徴は?寿命や病気、飼い方、しつけや歴史は?

  • 愛玩動物看護師
  • 監修者:渡邉鈴子
栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。

クーバースは1000年以上の歴史をもつハンガリー原産の護蓄犬種です。クーバースという名はトルコ語で「貴族の守護者」を意味し、遊牧民によってハンガリーに伝わりました。

この記事はクーバースの性格、特徴、寿命や病気、飼い方、しつけや歴史についてまとめました。

クーバースの歴史と特徴は?

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歴史

クーバースはハンガリーの古いシープドッグです。マジャール人の支配下にあった時代にカルパチア盆地へと入ってきたクーバースの祖先犬は、家畜の群れが肉食獣や泥棒に襲われないように護衛の役目をしていました。その狩猟本能から、クーバースはマーチャーシュ・コルビナス王の時代に猟犬として好まれていました。

現在は護蓄犬としてだけではなく、ペットやショードッグとしても人気を高めていますよ。

出典:JKC「クーバース

特徴

クーバースの特徴

  • 体高 66~76cm
  • 体重 37-62kg
  • 被毛 ダブルコート
  • 被毛カラー 白

クーバースは体高66~76cm体重30~52kg前後の超大型犬に分類されます。

見た目

スクエア型の体つきで、四肢は長すぎず短すぎず、がっちりした筋骨とたくましいバランスの取れた体つきをしています。純白で大きな体は気品があり優しい雰囲気があります。

被毛

被毛はダブルコートで厚いアンダーコートの上に、直毛かウェーブ状の粗いアウターコートが密生して生えています。首元と四肢の後ろにある飾り毛が特徴的です。被毛カラーはホワイトのみですが、アイボリーも許容範囲にあります。ホワイトの被毛は夜間でもはっきりと見えます。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
ダブルコートなので被毛のケアをしっかり行うことが大切です。大型犬なので手袋型のグルーミンググローブの使用の検討もしてみるといいかもしれません。

 

クーバースの性格は?

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性格

クーバースの性格

  • 忠実
  • 勇敢
  • 愛情深い
  • 警戒心が強い

家族に対して愛情深い

クーバーズは飼い主に忠実な性格で、家族に危機が迫ると勇敢に立ち向かう自己犠牲の精神があります。オオカミやイノシシを相手にしていた猟犬なので心強いですよ。愛情を持って接するとそれを敏感に感じ取ります。そして深い愛情を持って寄り添う良い家庭犬となります。逆に扱いが雑であったりひどい態度をとると攻撃的になります。

警戒心が強く番犬向き

クーバースは警戒心が強い犬種です。そのため、飼い主とその家族以外の人間や犬対しては、激しく吠えて威嚇します。それでも引かない場合は攻撃をしかけることもあり、番犬にうってつけな犬種といえますが、トラブルを生まないためにもしつけはしっかり行うといいですね。

 

クーバースの寿命や病気は?

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寿命

平均寿命

  • 10~12年前後

クーバースの平均寿命は10~12年前後です。大型犬の平均寿命は10歳~13歳なので、平均的あるいは少し短命な方かもしれません。

病気

気を付けたい病気

  • 10~12年前後

クーバースが気を付けたい病気は、「鼓脹症」「股関節形成不全」「離断性骨軟骨症」などに注意が必要です。

鼓腸症

「鼓腸症」とは大型で胸の厚い犬種によくみられる疾患です。腹部が膨張し落ち着きがなくなる、「クーン」と鼻を鳴らして吐きたがるといった症状があれば病院へ行ってください。すぐに治療を受けなければ命を落とす確率の高い病気です。

股関節形成不全

股関節の骨の形が変形してしまう関節の病気です。犬の中でも特に大型犬に多い病気と言われており、変形した箇所が嚙み合わず炎症を起こし痛みで動くのを嫌がるようになります。原因は遺伝的なものと肥満や激しめの運動があげられますので、後者の場合は飼い主さんの管理によって防ぐことが可能ですよ。

離断性骨軟骨症

関節内に軟骨が剥がれ落ちてしまう疾患のことで、特に肩関節に多く発症します。成長期の大型犬に多く見られる病気です。遺伝性の要因の他、太り過ぎの場合でも負荷がかかり発症しますので、食事管理の徹底が大切になります。

体重が50kgを超えることもある超大型犬ですから、肥満によって発症リスクのある「関節疾患」に注意してあげてくださいね。

 

クーバースの飼い方は?

飼育環境

日本では室内飼育が基本です。夏場は空調管理を徹底し、暑さによる「熱中症」などに気を付けて下さいね。また体が大きいので、環境は広いスペースでの飼育がいいでしょう。あまり狭いスペースだと、ストレスを与えてしまう可能性があります。
階段などの上り下りが多い場所では、関節に負担を与えることもあります。関節疾患を予防するためにも、1階で飼育するようにしましょう。

最低限揃えておくもの

準備するもの

  • 飼育スペース・ケージ
  • 食器類・床材
  • 首輪やリード・おもちゃ
  • ドッグフードとおやつ
  • トイレ用品
  • ケア用品
  • 動物病院

クーバースとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。

飼育スペース・ケージ

快適に過ごせるスペースを確保します。サークルは十分な広さを確保できるもので、犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
クレートは普段から慣れさせておくことで、スムーズに動物病院へ連れていくことが可能です。クレートを動物病院へ行くときにしか使用していないと、クレート=動物病院という認識になってしまいます。普段から使用することで防ぐことが可能です。

食器類・床材

ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材についてはすべりにくい材質のものを選び、思わぬ転倒を防ぐために用意しておくと良いでしょう。フローリングの床で滑って関節を痛めないよう、すべりづらいカーペットを敷くなどの対策をしてあげてくださいね。

首輪やリード・おもちゃ

散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意するといいですね。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

お手入れ

お手入れ項目

  • 被毛ケア
  • シャンプー
  • 耳掃除
  • 歯磨き
  • 爪切り

クーバースとの生活をする上で、日々のお手入れは大切です。「被毛ケア」「シャンプー」「耳掃除」「歯磨き」「爪切り」などを取り入れて清潔を保つようにしましょう。

被毛ケア

被毛は定期的にブラッシングすることが重要です。毛の絡まりや抜け毛を防ぎ、清潔で健康な被毛を保つことができますよ。被毛の手入れは、1週間に1~2回のブラッシングで十分です。

シャンプー

適切な犬用シャンプーを使用し、毛並みや肌に合わせた温度のお湯で洗います。シャンプーは月に1回程度を目安に取り入れましょう。頻度は個体や被毛の状態により異なるため、獣医師のアドバイスを参考にするようにしてください。

耳掃除

耳は定期的にチェックしましょう。見える範囲でいいので耳専用のクリーナーを使用して掃除をしてあげてください。「耳垢が増えた」「悪臭がする」といった普段と違う様子の場合は病院で見てもらいましょう。

歯磨き

犬の歯の健康は全体的な健康にも関わるため、定期的な歯磨きが必要になります。犬用の歯ブラシや、歯垢・歯石を取り除いてあげてください。歯ブラシが苦手な方は、歯磨き用のおもちゃやパウダー状の食事に混ぜるケア用品も販売されていますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

爪切り

犬の爪は適度な長さに保つ必要があります。必要に応じて爪切りを使用し、適切な長さに切り揃えましょう。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
日々のお手入れが自宅で行うのが難しい場合は動物病院やトリミングサロンなどにお任せすることも視野にいれるといいでしょう。

 

クーバースの散歩やしつけは?

散歩・運動

クーバースは多くの運動量が必要な犬種です。散歩は毎日2回60分ほど行うようにしましょう。暑さに弱いので、夏の時期の散歩は時間帯を考えて取り入れましょう。関節疾患が発症しやすい超大型犬なので、激しい運動は控えたほうがいいですよ。

しつけ

賢い犬なのでしつけの飲みこみは早いですが、体が大きく独立心があるので初心者の方にはしつけが難しい犬種と言えます。中途半端なしつけだということを聞かずに勝手に判断して行動するようになります。きちんとしつけないと猛犬になってしまいますので、飼い主がリーダーであることを理解させましょう。家族への防衛心と相まって、人に危害を加えてしまうこともあるので服従訓練は徹底してくださいね。

繊細で傷つきやすい性格なので、厳しく叱りつけるようなしつけ方ではなく、褒めて長所を伸ばすようにしてあげることがおすすめです。褒める時はご褒美をあげましょう。おやつの他、おもちゃを使って遊ぶことでもご褒美になります。愛犬が喜ぶことを取り入れてくださいね。

総合栄養食と一般食

ドッグフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。

手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。

食事量

ドッグフードの場合は裏面に記載されている量を与えるようにしましょう。ただ、体重との換算表は愛犬が「理想体型」であることが前提ですので、太っている子や痩せている子の量は調整が必要になります。

ごはんを食べない・・・どうすればいい?

ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・食べにくい」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。

この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。

トッピングをしてみる

まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。

フードを食べやすくする

食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。

食器や環境を変える

食べやすい食器に変更したり、食事する場所を変えてみるといいかもしれません。ストレスを抱えている場合もあるので、遊びや散歩の時間を増やして発散させるのもいいですね。

動物病院で診てもらう

食べない原因が病気の可能性もあります。食べたくても、食べられないのかもしれません。「好きなおやつも食べない」「ぐったりしている」「元気がない」といった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

 

クーバースを迎え入れる方法は?

クーバースを迎え入れる場合、海外からの輸入になります。

日本ではブリーダーがおらず、ペットショップでも見かけることは難しいでしょう。

クーバースを日本で飼育しようとしたときにかかる初期費用や餌代は下記の記事にまとめています。

 

ボディーガードになってくれる犬

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いかがでしたでしょうか?

日本では入手が困難でしつけが難しい犬種ですので、すべての飼い主におすすめできる犬ではありません

飼い主に忠実な性格なので、時間をかけて信頼関係を築くことであなただけのボディーガードになってくれますよ。信頼関係を築ければ、共に過ごす時間をより濃密なものにしてくれるはずです。過去に中世の王様とクーバースが過ごした時間を、体験してみてはいかがでしょうか。

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