寒い冬を越すために冬眠する動物は多いですが、ペットとして飼うハムスターは冬眠をするのでしょうか。この記事では、ハムスターは冬眠をするのか、見分け方や対策についてまとめました。
ハムスターの冬眠は危険?適した室内温度は?
ペットとして飼うハムスターは冬眠をしない。ただ、寒すぎると疑似冬眠をすることがあります。冬の室温は夜間には10℃を下回ることもありますが、10℃を下回る気温になると、ハムスターは疑似冬眠に入ります。疑似冬眠という名前はついているものの、その実態は低体温症です。疑似冬眠は、命を落とすこともある危険な状態なので、起こさせないようにする必要があります。
ハムスターが元気に活動するのに適した温度は20~25℃です。ハムスターにとっては春のような穏やかな気温が快適な気温といえます。ハムスターも人と同じで、寒いときには温かいものを求めますが、室内に温かいものが無いと耐えるしかないのです。
疑似冬眠を対策するためには?
最も簡単な対処策は、ハムスターのいる部屋の温度を20~25℃に保ち続けることです。ハムスターにとって過ごしやすい室温をキープしてやれば、疑似冬眠が必要になるほど体力が低下することはありません。
就寝時や留守の際、エアコンや市販のハムスター用の保温ヒーターを使うのがオススメです。ヒーターは2,000円程度で購入できますよ。コードをかじって感電・漏電しないための工夫がされている製品がほとんどですが、コードが危険な状態になっていないか、こまめにチェックするようにしてあげるとより安心ですね。
ハムスターが疑似冬眠に入ったときの対処法は?
ハムスターが疑似冬眠に入ってしまった場合、早急に対応する必要があります。疑似冬眠の開始からドワーフ系のハムスターで30分、ゴールデン系のハムスターでも1時間が生死の境目になります。疑似冬眠は一見して死んでいるのと見分けがつきません。硬直して動かないハムスターを発見したら、救命の処置をしてください。救命の処置方法は以下にまとめました。
・硬直したハムスターの体をタオルでくるむ
・室内を暖房で20℃以上まで温める
・ハムスターをタオルでくるんだまま、カイロなどで暖める
疑似冬眠状態のハムスターをドライヤーやストーブの近くで急激に暖めると、心臓に大きな負担がかかります。暖めるときは徐々に体温を上げるように注意するのが重要です。
疑似冬眠状態を早期発見できれば、以上の処置を行うことで数時間で回復します。時間の経過とともに、体の硬直がなくなってきますよ。ハムスターが動けるようになってきたら、はちみつや砂糖をお湯に溶かして少しずつ飲ませます。以上の処置が済んだら、すぐにかかりつけの動物病院で診てもらうようにしてください。
ハムスターの疑似冬眠は、命の危険にさらされている怖い状態です。日頃から準備し、寒くなってきたらハムスターに配慮した室内温度管理をしてあげてくださいね。