初めて犬を飼う場合、意外と悩むのが犬の「ハウス」でもあるケージやサークル選びです。種類が豊富な上、飼い方や犬種によっても使い勝手が違ってきますよ。
犬と飼い主さんがともに過ごしやすい環境になるよう、ぴったりのハウスを選んであげることをおすすめしますよ。
この記事では、犬用ケージとサークルの失敗しない選び方についてまとめました。
この記事でまとめたこと
犬は室内飼いでもケージ・サークルは必要?
室内飼いでケージ・サークルが必要な理由
- 身を守る安全な領域
- 群れの中での自分の居場所
- 寝床を汚さない
犬を室内飼いをする場合、「ケージやサークルは必要ないのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、実はとても重要です。
身を守る安全な領域
犬の祖先は外敵から身を守るため、上下・左右・背後が囲まれた小さな横穴を寝床にしていました。
現代の犬が狭い所を好むのはこの習性によるものです。大きな音や見知らぬ人の来訪など、日常生活の中でも犬にとって警戒するにあたる出来事はたくさんありますよ。
そのような時、身を守れる安全な場所としてケージやサークルは必要になります。
群れの中での自分の居場所
犬は群れの上下関係の中で生きる動物で、群れのリーダーから自分の居場所を与えられることで主従関係を理解し、守られているという安心感を抱きます。
犬に居場所を与えることで安心感を抱くとともに、飼い主さんがリーダーであるということを理解することにも繋がりますよ。
寝床を汚さない
トイレトレーニングの済んでいない子犬を除けば、犬は寝床で排泄をしない習性があります。
ストレスなく過ごすためにも、寝床としてのケージ・サークルと排泄場所としてのトイレをしっかりと作っておくことが大切です。
寝床とトイレはなるべく離れた場所に設置することをおすすめします。
犬のケージ・サークル、しつけにも有効?
室内飼いの犬へのしつけでも、ケージはとても役に立ちます。
犬と生活するときは、「飼い主さんの方が犬よりも上なんだ」ということを理解させ、主従関係をはっきりさせなければいけません。ケージを置いて、悪いことをしたときは、ハウスをすることも覚えさせることで、主従関係を明確にすることができます。
「トイレトレーニング」にもケージはとても役に立ちます。子犬の頃から教えれば、きちんとケージ内の決まった場所でトイレをするようになってくれますよ。
飼い主さんの外出時など、留守番しなくてはならないときは安心できる場所があればストレスを軽減することができます。かといってケージやサークルがあれば独りにしていいという訳ではありませんよ。
安心できる居場所を用意してあげることで過剰な警戒心を取り除くことができるため、落ち着いた性格になるともいわれています。
犬のケージ・サークル、どう違う?選び方は?
犬の「ケージ」は天井と床があるのに対して、まわりが柵だけのものは「サークル」と呼ばれます。
ケージのメリットとデメリット
・犬が飛び出す心配がなく、留守番中も安心である
・小型犬であれば、そのまま旅行に連れて行ける
・掃除や餌の出し入れに手間がかかる
サークルのメリットとデメリット
・掃除が簡単で清潔な状態を維持しやすい
・安定性に問題がある
・脱走の心配がある
ケージとサークルには上記のようなメリットとデメリットがあります。
家に小さい子どもがいる場合や他の動物も一緒に飼っている場合は、脱走するリスクがあるサークルよりも、屋根のあるケージタイプがおすすめです。それぞれのメリット、デメリットを考えた上で、ケージにするか、サークルにするか選ぶことをおすすめしますよ。
犬のケージ、大きさや高さはどうしたらいい?
犬のケージは「大きければ大きいほどよい」というわけではなく、あくまでも「犬にとって安心できる空間」であることが重要です。
犬は人間と違い、広い場所にいたほうが開放感があって快適だ、というような感覚はありません。「寝床とトイレのスペースを確保でき、楽にUターンできる大きさ」であれば問題ありませんよ。一緒に生活する部屋のスペースも考えて、無理のない配置と大きさがベストですね。
子犬から飼育する場合は、成犬になったときの大きさを考慮してケージ・サークルを選ぶことをおすすめします。
高さに関しては、「飛び越えられない高さを選ぶこと」が基本です。小型犬でもジャンプ力のある犬種の場合、サークルタイプだと簡単に飛び出してしまうこともあります。犬の特徴や性格も踏まえて選択してくださいね。
犬のケージ、大きさ以外に選ぶポイントは?
犬用のケージ選びは、住んでいる家や飼育方法、飼い主の要望によって大切なポイントが異なります。
掃除に時間をかけられない場合
天井の取り外しが簡単で、床下部分がトレーになっているケージがおすすめです。掃除がしやすく、衛生を保ちやすいですよ。
インテリアを気にする場合
木製家具のようにインテリアが美しいケージもあります。室内に置くものなので、インテリアが気になる方はこだわって選ぶ価値はありますよね。
ケージを頻繁に移動させる必要がある場合
キャスターがついているタイプのケージがおすすめです。
子犬など、まだトイレのしつけができていない場合
トイレトレーニングがしやすい、仕切りがついているタイプのケージがおすすめです。
子犬から飼育をはじめたなど、犬が今後大きくなる場合
成長に合わせて伸縮調整ができるタイプのケージがおすすめです。
音が気になる場合
防音対策がされているケージがおすすめです。
犬のケージ・サークル、してはいけない使用法は?
犬のケージ・サークルを使用する際に、良くないことをした時の罰として閉じ込めるような使い方をすることは望ましくありません。ケージは犬が安心できる場所であるにもかかわらず、罰としてケージを使用するとケージに入ることを怖がったり嫌ったりしますよ。
習性を考えても、安心できる場所がない状態は過剰にストレスが溜まってしまう可能性があるので注意してください。
また上でも触れた通り、寝床を汚さない習性があるのでケージの中にトイレを設けることは避けることをおすすめしますよ。
犬のケージ・サークルを慣れさせる、好きになってもらう方法は?
ケージ慣れしていない犬には、「ケージやサークル内が安心できる・楽しい場所」だと教えてあげることが大切です。
・出入り口の扉は常に開けた状態にする
・餌やおやつを与えるときはケージの中の入り口から一番遠い場所で与えるようにする(ケージ内以外の場所では与えない)
・警戒して一番奥まで入ってくれない場合は、入り口付近から始める
・犬が好きなおもちゃや普段から使用している(自分のにおいがついた)毛布などを入れる
・犬が自らケージに入った時はよく褒める
上記のことを数週間行うことで、安心できる場所と認識できるようになりますよ。
犬がケージに入る時に「ハウス」の号令を与えることで、次第に「ハウスとはケージに入ること」と認識できるようになります。
犬のケージ・サークル、おすすめの設置場所は?
犬のケージやサークルを置くために1番おすすめな場所はリビングです。
犬は群れで生活するため、1匹でいることが苦手です。リビングであれば、大好きなご家族の様子を見ることでき、安心して過ごすことができますよ。
・夏は風通しの良い場所を選ぶ
・冬は温かな場所を選ぶ
・人の往来が激しい場所では落ち着かないため、ドア付近は避ける
・犬は聴覚がとても優れているため、テレビの近くは避ける
上記のことを気にすると、より愛犬が安心してケージやサークルを使うことができますよ。
犬も家族の一員ですので、家族として彼らが快適に過ごせる場所を家の中で探してあげることをおすすめします。
子犬のケージ、トラブルの理由と対策は?
子犬がケージを噛む原因
- 歯のむずがゆさ
- 好奇心
歯のむずがゆさ
子犬は歯のむずがゆさからケージを噛んでしまう子犬が多いです。
生後4.5ヶ月頃、歯が乳歯から永久歯に生え変わります。生え変わり時期は歯がむずがゆく、甘噛みが多くなったり、硬いものを噛みたがる傾向にありますよ。
好奇心
子犬の時期は好奇心旺盛でエネルギーに溢れています。
長時間ケージ内で過ごすとストレスを感じ、そのストレス解消のためにケージを噛んでしまいますよ。
対策
子犬がケージを噛んでいるときに何よりも大切なことは、どうしてケージを噛んでいるのか犬の気持ちになって考えてあげることです。そうすることで何が原因でケージを噛んでいるのかがわかり、その原因に応じた対策を練ることができますよ。
歯のむずがゆさが原因の場合は、ケージ内に複数におもちゃを入れてあげることをおすすめします。噛んでも害のないおもちゃや誤って飲み込む可能性の低い大きめのおもちゃを与えることがポイントですよ。
長時間ケージの中にいてストレスを感じている場合は、思いっきりゲージの外で遊んであげ、エネルギーを発散してあげることをおすすめします。
犬のケージ・サークル、通販サイトを見る
ケージの通販情報
サークルの通販情報
犬のケージ・サークルの購入前に情報収集しよう!
ご自身の飼育環境にとって必要な機能を考え、目的に合わせて選択してみてください。ケージも購入するとなると、決して安いものではないので、できれば失敗したくないのが本音です。できるだけ事前に、犬種の特徴などの情報を得てから、長く使えるケージを選んで購入できるとよいですね。