ジョウビタキはスズメ目ツグミ科の小鳥です。越冬のために日本にやってくる渡り鳥であり、日本では「冬鳥」とよばれています。
この記事ではジョウビタキの特徴や生態、分布、鳴き声に関してまとめました。
ジョウビタキの特徴は?
大きさ
- 15cm
外見の特徴
- オスは頭が銀白色
- 翼の中央に白色の斑点
ジョウビタキは全長15cmほどの小さい鳥で、スズメよりもやや小さいです。オスは頭頂部が銀白色で目の周りは黒色です。
外見は白髪の人間を連想させます。昔は高齢の男性を「翁」や「尉」と呼んでいましたが、「ジョウビタキ」の「ジョウ」の由来にもなっています。
オスのお腹は赤茶色ですが、光の加減で鮮やかなオレンジ色にもみえます。ジョウビタキを紹介する写真でよく見かけるのはオスですね。
メスの体の色は、全体的にやや灰色を帯びた薄い茶色です。翼はワントーン濃い色をしています。後ろ足から尾羽にかけて、わずかに赤茶色をしています。
オスとメスに共通している特徴は、翼の中ほどにある細長い白い班点です。ジョウビタキに近い種と区別できる特徴です。
ジョウビタキの生態は?
生態
- おじぎしながら鳴く
- 警戒心が薄い
おじぎしながら鳴く
繁殖期ではないときには単独行動になります。縄張り意識が強いので侵入者はオスメス関係なく縄張りから追い出します。縄張りを主張する行動として、おじぎをしながら鳴く姿がみられます。
ジョウビタキがおじぎをしながら鳴いている姿を見かけたら、その後は同じ場所で観察ができます。
ジョウビタキの地鳴きは「ヒッ、ヒッ、ヒッ」という甲高い声です。一定のリズムで聞こえてきます。低い声で「カッ、カッ、カッ」と鳴くこともありますね。
警戒心が薄い
人間に対しては警戒心が薄く間近で観察できます。近くまで寄っても逃げないため、写真家や野鳥愛好家の被写体になることが多いです。
ジョウビタキの分布は?どこに生息している?
ジョウビタキの繁殖地はチベットから中国の東北部、ロシアの極東部である沿海地方、バイカル湖周辺です。非繁殖地は日本、中国南部、インドシナ半島北部です。日本へは冬鳥としてやってきて越冬します。
平地や低い山の林、公園、河原などで姿をみかけます。民家の庭先にきて木の実をついばむ光景もよく見かけられます。近年では北海道や長野県といった積雪地帯で繁殖する姿が確認されています。北海道での繁殖が増えています。
なつきやすく親しみやすいジョウビタキ
ジョウビタキは鳴き声からみつけやすく、人間の住む場所の近くにいることから親しみやすい鳥として知られていますね。
庭先にやってくるジョウビタキに餌付けをしているとそのうち手の平にも乗ってくるようになります。野鳥ですので、もしなついてきても飼育することは法律で禁止されています。