ハイタカの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ハイタカは、「ゲド戦記」にも登場する猛禽類です。ハイタカの語源は「疾き鷹」であり、かつては「ハシタカ」と呼ばれていました。

タカ科の中では小型ですが、低空飛行で小鳥を捕食する姿は迫力がありますよ。

この記事では、ハイタカの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ハイタカの特徴は?

ハイタカ
大きさ オス: 30cm
メス :38cm
外見の特徴 幅広で丸みがある短い翼
長いしっぽ
腹部にある横縞模様
力強さを感じさせる黄色い足

ハイタカはオスが全長30cm、メスが全長38cm、翼開長(翼を広げた大きさ)が62~76cmほどの大きさをしています。

生息地の環境に適した体の構造をしており、「幅広で丸味がある短い翼」「長いしっぽ」「腹部にある横縞模様」「力強さを感じさせる黄色い足」が特徴的です。

ハイタカの体色はオスとメスで異なりますよ。オスの背中は灰色で、翼の上面としっぽは青味がかった灰色をしています。白っぽい腹部には栗色の横縞がありますよ。

メスは全体の上面が、褐色がかった灰色をしています。腹部の横縞はオスよりも細かく、首筋には青いまだら模様がありますよ。

 

ハイタカの生態は?

ハイタカ

生態

  • 普段は単独行動
  • 繁殖
  • 小鳥を好んで捕食

普段は単独行動

ハイタカは暖かい地域の森林や低木地で暮らしており、普段は単独で行動しています。秋冬になると暖かい地方に移動する個体もいますよ。

 

繁殖

5~6月の繁殖期になると、つがいで行動して巣作りを始めます。

樹上などの高い場所に、枝をお椀型に積み上げ内張りには小枝を敷き詰めた巣を作りますよ。

1回に産む卵の数は4~5個で、主にメスによる約33日の抱卵を経て孵化します。ヒナは生後1ヶ月ほどで巣立ちを迎えますよ。

 

小鳥を好んで捕食

ハイタカの食性は動物食です。

小鳥を好んで捕食しますが、ネズミやリスなども食べますよ。

獲物を捕まえる際は、急減速や急旋回が自在な翼を駆使して飛び回ります。人間の8倍優れているといわれる視力で獲物を見つけると背後または横から襲いかかり、狩りに適した鋭い爪のついた力強い足でわし掴みにしてしまいますよ。

 

ハイタカの分布は?どこに生息している?

ハイタカ

ハイタカはユーラシア大陸のヨーロッパから東アジアにかけてと、北アメリカ大陸のほぼ全域に分布しています。

アフリカ大陸の北部や東南アジア・中央アメリカなどで冬を越しますよ。

日本では留鳥・冬鳥として全国的に生息していますが、本州以北に多いですね。木々がまばらな林や低木地・農耕地などに住んでいますよ。

 

ハイタカの鳴き声は?

Sparrowhawk, Accipiter nisus, Single bird on branch, Hungary, September 2018
ハイタカは滅多に鳴きませんが、飛行時に地鳴きします。

よく通る甲高い声で「キッ、キッ、キッ、キッ」「キョ、キョ、キョ」「キィー、キィー、キィー」などと猿のように鳴きますよ。鳴き声を通じて仲間とのコミュニケーションや警戒をしているのだと考えられています。

 

狩りの能力は上級クラス?

ハイタカ

江戸時代では小鳥を襲うタカを退治するためにハイタカがタカ狩りに使用されていました。

非常に神経質なため扱いにくい鳥種ではありますが、狩り能力は上級クラスです。鷹狩匠には「大物」と呼ばれ、列の先頭に立つ鷹匠頭が拳に乗せているほどでしたよ。