アオバトはハト科に分類される野鳥です。カラフルで美しい色をした特徴的な姿から、バードウォッチャーの間で人気が高い鳥ですよ。
まだ研究が進んでいないため、不明な点も多く、ミステリアスな野鳥です。
今回の記事ではアオバトの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。
この記事でまとめたこと
アオバトの特徴は?
大きさ
- 約33cm
外見の特徴
- 全身はオリーブ色の羽毛
- 赤茶がかった翼
- 青色のくちばし
ハトというと普通はカワラバトやキジバトといったグレーの姿を思い浮かべるものですが、このアオバトは全体的にオリーブ色でよく目立つ色合いです。
オスは頭から胸にかけて黄色みが強く、翼は一部が赤茶色をしています。お腹からしっぽの裏側は白く、くちばしや目の周りは青に縁取られています。メスは全体的にオリーブ色で統一された外見をしています。
アオバトの生態は?
生態
- 海水を飲む
- ピジョンミルクでの子育て
アオバトの生態は現在もあまり解明されておらず、謎の多い野鳥です。ここでは判明している変わった生態を2つ紹介しています。
海水を飲む
アオバトは海水を飲み水にしているということがわかっています。これは数多くいる野鳥の中でもアオバトしか行わない固有の行動です。海水を飲むことで、餌では補えない「ミネラル」を補給しているのではないかと考えられています。
水を飲むときのしぐさも特徴的です。一般的な野鳥は「くちばしで水をすくって飲み込む」という動作を繰り返して水を飲みます。
アオバトはくちばしを水につけたまま、ゴクゴクと連続して飲むことができるのです。
ピジョンミルク
鳥のヒナは親鳥に「虫」や「種子」などをもらって育ちますが、喉に詰まらせたり消化不良を起こしたりすることがあります。
アオバトは「ピジョンミルク」という、体内で作ったタンパク質と脂肪分が豊富に含まれるミルク状の液体をヒナに与えます。消化も良く安全にヒナを育てることができるのです。
アオバトの分布は?どこに生息している?
中国、台湾、日本に生息しており、日本では北海道から九州まで全国的に見ることができます。
主に山地の林で繁殖し、6月頃に卵を産みます。繁殖期以外は群れで行動することが多く、夏から秋にかけて海辺の岩場にも姿をあらわします。
神奈川県の大磯町はアオバトの繁殖地として有名で、朝方、照ヶ崎海岸に群れでやってきては海水を飲む姿が目撃されていますよ。
アオバトの鳴き声は?
繁殖期には「アーオーアオー、オーア」、「ウーワオー」など、特徴のあるもの悲しげな声でさえずります。
ミステリアスなアオバト
一般に想像するハトとは思えないほどにカラフルで綺麗なアオバト。
神奈川県大磯町では海辺の岩場にやってきては海水を飲む姿がバードウォッチャーの間で有名のようですが、まだまだ実態の多くが不明です。
そんな謎の多いところも、アオバトが人を引き付ける理由でもあるかもしれませんね。