セッカの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

セッカは、スズメ目セッカ科に分類される留鳥・漂鳥です。

スズメよりもやや小さく、日本の鳥類の中でもひと際小型な品種ですよ。

この記事は、セッカの特徴、生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

セッカの特徴は?

セッカ
大きさ 13cm
外見の特徴 スズメにそっくりの外見
扇状の長いしっぽ
体上面にある黒い縦まだら模様
やや長めのピンク色の足

セッカの大きさは全長約13cm、翼開長(翼を広げた大きさ)は約16cmです。

スズメの仲間で見た目も似ていますが、スズメの全長は15cmなので鳥類の中でも小柄な品種であることがわかりますね。

オスとメスは同色で頭から体上面にかけては赤みのある茶色をしており、明瞭な黒い縦まだらがあります。喉から体下面にかけては白で、先端が白くなっているしっぽは広げると扇状になりますよ。やや長めの足はピンク色をしています。

 

セッカの生態は?

セッカ

生態

  • 昆虫食
  • さえずりで巣をアピール
  • 繁殖

昆虫食

セッカは草の上を低く飛んで「昆虫」「クモ」などを採餌し、餌を捕食すると草の中に再び隠れますよ。

 

さえずりで巣をアピール

繁殖期は5~9月で、イネ科の植物が育つ草原に巣を作ります。オスは麦の葉などをクモの糸でつづり合わせて、洋ナシのようなツボ型の外巣をつくりますよ。

オスは作った巣をさえずりで宣伝し、気に入ったメスが枯れ草やチガヤの穂などで巣を完成させます。

 

繁殖

セッカは一夫多妻で、オスは交尾後の子育てには一切関わりません。

次々に外巣をつくり別のメスを誘いますよ。この時期の縄張りはとても広く、ときには200m四方の範囲にもなります。

メスはオスの去った巣で4~8個の卵を産み、ヒナが巣立つまで全ての面倒を見ますよ。約12~14日間の抱卵を経て孵化し、ヒナは生後13~15日で巣立ちを迎えます。ヒナは巣立ってから、およそ1ヶ月でヒナも繁殖ができるようになりますよ。

 

セッカの分布は?どこに生息している?

セッカ

セッカはアフリカ・ヨーロッパ南部・東南アジア・中国南部・日本・オーストラリア北部に分布しています。

チガヤやススキなどが生える「平地」や「山地の草原」「河原」「水田」に生息していますよ。

日本では沖縄諸島から東北地方にかけての各地に分布・繁殖しています。北日本の個体は、冬になると暖かい地方に移動して越冬しますよ。

 

セッカの鳴き声は?

セッカ

セッカは、飛行時に上昇しながら澄んだ声で「ヒッヒッヒッ」とさえずり、下降時には「チョチョッ、チョチョッ」「ジャジャッ、ジャジャッ」なと鳴き続けます。

また、遠くへ飛ぶ際は「ジャッ、ジャッ」と鳴きながら移動しますよ。寒くなると「ヒキッ、ヒキッ」と鳴くこともあります。

 

セッカの巣は外敵に狙われやすい?

セッカ

セッカの巣はヘビなどの外敵に狙われることも多く、幼鳥が食べられてしまうことも珍しくありません。

子育ては母鳥のみなので、平均6匹の幼鳥を守るのは難しいですよね。可哀想な話ですが、ヘビも生きるためなので自然の摂理と考えれば仕方のないことです。成鳥になるにも過酷な世界だからこそ、セッカのオスは出来る限り多くの子孫を残さなければならないのかもしれませんね。