アマサギの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

アマサギはペリカン目サギ科に属する鳥です。「亜麻鷺(アマサギ)」は、その名の通り亜麻色の羽毛をしているのが特徴です。

この記事ではアマサギの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

アマサギの特徴は?

アマサギ1

大きさ

  • 50cm

外見の特徴

  • 夏羽は亜麻色
  • 冬羽は白色

アマサギは全長約50㎝、翼開長(翼を広げた時の大きさ)約90㎝と、サギの仲間の中では小さいサイズです。

季節によって羽色が変わるのが特徴で、夏になると頭、首、胸と背中の羽毛が亜麻色(薄い栗色)に変わります。この夏羽の美しい色が「亜麻鷺(あまさぎ)」という名前の由来になっていますよ。頭から胸にかけての羽は少し長く、くちばしはオレンジ色です。

冬羽は全身が真っ白(体の一部に橙色の羽毛が残る個体もいる)になるので、他のサギとの区別がつきにくくなります。

 

アマサギの生態は?

アマサギ2

生態

  • 餌はミミズやカエル
  • コロニーで繁殖

 

餌はミミズやカエル

アマサギの餌は主に「ミミズ」や「カエル」「小さな魚」「昆虫」などです。水田や草地、沼地などで下を向いて歩きながら餌を探しますよ。

海外ではバッファローやカバなど大型の草食動物の背に止まって、寄生虫を食べることでも知られています。日本では春先の田植え作業が始まる頃、耕運機や牛などの周りに群れて飛び出す虫を狙う姿がよく見られますよ。

 

コロニーで繁殖

普段は単独やペアで生活しますが、繁殖期になるとコロニー(集団繁殖地)を形成して木の上に巣を作ります。このコロニーは他のサギと混じって形成することもありますよ。オスが巣作りのための木の枝などを集め、メスがそれらを組み合わせて皿状の巣を作ります。

 

アマサギの分布は?どこに生息している?

アマサギ4

アマサギはアフリカ大陸、南北アメリカ大陸、ユーラシア大陸南部、オーストラリア、日本、マダガスカルと広く分布しています。夏はアメリカやユーラシア大陸で繁殖し、冬にはアフリカやオーストラリア、フィリピンなどに渡り越冬します。

日本には「夏鳥」として4~9月に飛来し、各地で繁殖します。九州以南の暖かい地域では「留鳥」として留まり、越冬することもありますよ。

水田や畑、草原、沼地などに生息し、日中に活動します。ほかのサギなどにくらべると水気の少ない場所を好む傾向がありますよ。

 

アマサギの鳴き声は?

アマサギ

アマサギはあまり鳴かない鳥ですが、「グヮー」「ゴヮー」「グヮ グヮ」といった低い声で鳴きますよ。

 

亜麻色の美しいアマサギ

アマサギ5

夏羽の色彩が美しいアマサギですが、日本のいくつかの県では「準絶滅危惧種」に指定されています。現在では近年の開発による農耕地の拡大に伴って、分布域が拡大し生息数も増加しているようですよ。

アマサギは水田で牛などの動物のそばに群れていることが多いので、バードウォッチングをするのであれば春から夏にかけての時季がおすすめです。