レッサーパンダはレッサーパンダ科レッサーパンダ属に分類される食肉類で、別名「アカパンダ」とも呼ばれています。
二本足で直立する姿が可愛らしいと一躍人気になりましたが、レッサーパンダを一般家庭でペットとして飼育する事は出来ません。
この記事では、レッサーパンダを一般家庭では飼育できない理由をまとめました。
レッサーパンダをペットにできない理由は?
ペットにできない理由
- ワシントン条約による保護
レッサーパンダをペットとして飼うことはできません。
野生化での生息数が減少していることを受け、ワシントン条約で保護されているためです。
レッサーパンダの生息地と生息数
レッサーパンダはヒマラヤから中国南部にかけての標高1,800~4,000mの山岳地帯の森林や竹やぶなどに生息していますが、土地開発による生息地の減少や毛皮を目的とした密猟などにより生態数が著しく減少しました。
現在のレッサーパンダの野生下での個体数は、5000~7000頭ほどといわれていますよ。
ワシントン条約
ワシントン条約は国際自然保護連合が中心となって1973年に作成された条約で、正式名称を「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」といいます。
野生動植物を国際取引する際のルールを定めており、輸出や輸入の規制・制限、間接的な密猟などを防止し、野生生物を保護する事を目的としていますよ。
レッサーパンダはワシントン条約のなかでも最も規制が強い「付属書1」に分類されているので、学術研究目的での取引は可能ですが商業目的での取引は禁止とされています。
レッサーパンダはレッドリストに登録されている?
レッドリストとは絶滅の危機にある野生動物のリストで、「絶滅」「野生絶滅」「絶滅危惧IA類」「絶滅危惧IB類」「絶滅危惧II類」「準絶滅危惧」「情報不足」「絶滅のおそれのある地域個体群」などのカテゴリーがあり、5年ごとに見直しがされています。
レッサーパンダは、絶滅危惧II類という絶滅の危険が増大している種が分類されるカテゴリーに分類されているため、国際取引についてもワシントン条約によって制限されています。
レッサーパンダは動物園間では受け渡し可能?
レッサーパンダは学術研究目的での取引はできますが、動物園や研究所などで飼育するために輸入する場合は輸出国と輸入国の両方の承認が必要です。
国内間での移動に関しても「国際希少野生動植物種の個体等の登録制」「特定国際種事業の届出制」により規制されていますよ。
ただ、国内で繁殖させた個体は「譲渡し等の禁止」の例外扱いになるので、違う動物園への受け渡しは可能です。
「パンダ」の名前
レッサーパンダは発見された当初、「パンダ」と呼ばれていました。
しかし後にジャイアントパンダが発見されたことで「小さい」を意味する「レッサー」を付けて呼ばれるようになりましたよ。