愛犬にストレスなく食事を楽しんでもらうために、愛犬にあった食器(フードボウル)を選んであげることはかなり重要です。
毎回食べるときに喉が支えるような、合わない食器で食事をしていては、楽しみが半減してしまいますよね。
この記事では愛犬の体にあったフードボウルの選び方をステップごとに紹介しています。
この記事でまとめたこと
食器選びの大切さについて
犬は人間のように食事に箸やスプーンを使いません。食器に直に口をつけて、舌をうまく使いながら食事をします。
そのため人間よりも食器と顔の接触が多いので、食器のサイズが合っていなかったり食器が不潔だったりすると食べ付きの悪さに直結してしまいます。
愛犬の食器は「愛犬の体にあったもの」を「常に清潔に保って」おいてあげてください。
愛犬に合った食器の選び方手順
手順1 | 愛犬の特徴を知る |
---|---|
手順2 | 食器の「サイズ」を選ぶ |
手順3 | 食器の「機能」を選ぶ |
手順4 | 食器の「素材」を選ぶ |
手順5 | 食器の「見た目」を選ぶ |
愛犬にあった食器は、上記の手順で選ぶことがおすすめです。以下でそれぞれ詳しく紹介します。
犬用食器の選び方1:愛犬の特徴を知る
把握したい特徴
- マズルの長さはどのくらいか
- 体高はどのくらいか
- 早食いの癖があるか
- かじり癖はあるか
まずは愛犬の特徴について把握することから始めます。愛犬にあった食器を選ぶことが目的なので、愛犬の体のことを把握しなければ良い食器は選べないからです。
チェック1:マズルの長さはどのくらいか
愛犬のマズルの長さは、食器の深さと広さを選ぶ基準になります。
マズルとは愛犬の鼻先から口までの部分の長さのことで厳密に長さを図る必要はありませんが、愛犬が「短頭種」「中頭種」「長頭種」のどれに当てはまるのかは知っておいてください。
短頭種 (マズル短い) |
パグ、シーズー、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、ペキニーズなど |
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長頭種 (マズル長い) |
ダックスフンド、ボーダーコリー、シベリアンハスキー、ミニチュアピンシャーなど |
中頭種 (中間くらい) |
ポメラニアン、チワワ、柴犬、ゴールデンレトリバーなど |
チェック2:体高はどのくらいか
愛犬の体高は、食器の高さを選ぶ基準になります。
体高とは犬が4本足で立っているときの「地面から背中までの高さ」のことですが、こちらも厳密に数値を知っておく必要はありません。
「わたしの膝の高さよりも少し上くらい」のようにおおまかに把握できていれば大丈夫です。
チェック3:早食いの癖があるか
愛犬の癖は、食器の機能を選ぶ基準になります。特に早食いしてしまう癖がある子には「早食い防止用食器」がおすすめです。
チェック4:かじり癖はあるか
かじり癖も食器の機能を選ぶ基準になります。
おもちゃ以外のものに噛み付いたり、特に食器にかじりつく癖がある場合は変形しにくい素材の食器を選ぶようにしてあげてください。
犬用食器の選び方2:サイズを選ぶ
食器サイズ | 長頭種 | 短頭種 |
---|---|---|
深さ | 底の深い食器 | 底の浅い食器 |
広さ | 間口が狭い食器 | 間口が広い食器 |
高さ | 「体高-10cm」くらいの食器 |
手順1で把握した愛犬の特徴をもとに、まずは食器のサイズ(深さ、広さ、高さ)を選びます。
「深さ」の選び方
食器の深さは、愛犬のマズルの長さに応じて選びます。
短頭種の子には底の浅い食器がおすすめです。深さがある食器だと食器が喉にぶつかって食べにくいことが多いからです。
長頭種・中頭種の子には底の深い食器がおすすめです。底が浅い食器だと口の形状的に、食べ物を口の中に入れにくいからです。
「広さ」の選び方
食器の広さも愛犬のマズルの長さに応じて選びます。
短頭種の子には間口が広い食器がおすすめですよ。短頭種は頭ごと食器にいれて食事をするので、頭が入るサイズの食器の方が食べやすいのです。
長頭種・中頭種の子には間口が狭い食器がおすすめです。短頭種と違ってマズルだけを食器に入れて食事をするからです。
「高さ」の選び方
食器の高さは愛犬の体高に応じて選びます。
「愛犬の体高-10cm」くらいの高さの食器がおすすめですよ。
犬は頭を完全に下げて、舌を向きながら食事をするものだと思っている方が多いですが、実は体高よりも少し低くて頭を下げすぎない高さがちょうどよいとされています。
大型犬の場合は食器台に食器を乗せてあげるのがおすすめです。
犬用食器の選び方3:機能を選ぶ
サイズを選び終えたら、次は「機能」を選びます。
早食いの癖がある
愛犬の早食いが気になる飼い主さんは、早食い防止用の食器がおすすめです。食器の底に凹凸があるので、物理的に早食いをすることができない作りになっています。
アウトドアで使いたい
アウトドアや旅行に持っていく用の食器が必要な方は、折りたたみ式の食器がおすすめです。軽い素材でできており、他の食器に比べてとにかく持ち運びやすいです。
その他
早食い防止や折りたたみ式などの特別な機能を特に必要としないのであれば、普通の食器を選ぶようにします。
犬用食器の選び方4:素材を選ぶ
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
プラスチック製 | 壊れにくくて安い。 | 傷がつきやすく、雑菌がたまりやすい。 |
シリコン製 | 軽くて持ち運びしやすい。 | かじるおもちゃになってしまうことがある。 |
ステンレス製 | 丈夫で傷つきにくい。 | 軽いので勢いよく食べるとひっくり返ってしまう。 |
陶器製 | もっとも丈夫で長持ちしやすい。 | 落下の衝撃に弱い。 |
「サイズ」と「機能」を選んだら、次は食器の「素材」を選びます。
プラスチック製
壊れにくくて安価という特徴があります。100円ショップでも販売されていますが、傷がつきやすく雑菌の温床になりやすいです。かじり癖のある子には不向きです。
シリコン製
柔らかくて弾力があり、安価で軽いです。折りたたみ式の食器に多く使われる素材です。携帯性に優れますが、シリコンの噛みごたえが楽しくかじり癖がついてしまうこともあります。
ステンレス製
プラスチック製よりも丈夫で傷つきにくいという特徴があります。かじっても変形しにくいため愛犬のかじり癖が気になる飼い主さんにおすすめです。
ただ、比較的軽い素材なので勢いよく食べると食器がひっくり返りやすいです。
陶器製
もっとも丈夫で傷つきにくく、長持ちしやすいという特徴があります。
重いので食器がひっくり返る心配は少ないですが、机などから落下すると割れて怪我してしまうので割れない場所に置くようにします。値段も少し高めです。
犬用食器の選び方5:見た目を選ぶ
見た目を考慮するのは一番最後です。
犬はほとんど色を「濃淡」でしか見分けられないので、食器の見た目は愛犬の食べつきにほとんど影響しないからです。
「サイズ」「機能」「素材」が愛犬の特徴にぴったり当てはまっていれば、見た目は飼い主さんの好みや部屋の基調に合わせて選んでください。
犬用食器の「ぬめり」の洗い方
犬は舌を直接食器につけて食事をするので、食器に雑菌が付着しやすいです。この雑菌が食器に溜まってかたまったものを「バイオフィルム」といいます。
愛犬が食事を終えた後の食器の「ぬめり」はこのバイオフィルムが原因です。
バイオフィルムはいわば雑菌のかたまりなので、定期的に洗い流してあげる必要があります。
洗い方はまずタオルで簡単にぬめりを拭き取ってから、酸性の洗剤やクエン酸などの酸性成分で洗い流すとキレイになります。
バイオフィルムは「アルカリ性」なので、酸性の成分で洗い落とすことができるのです。逆にアルカリ性洗剤では十分に落としきることはできませんよ。
まとめ
愛犬に食事を楽しんでもらうためには、料理の美味しさ以外にも重要なポイントがあり、食器の相性、清潔さはその1つです。
愛犬にぴったりの食器を選んであげれば、食事の食べ付きが見違えるほど良くなるかもしれません。
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