コノハズクは、熱帯から温帯の幅広い地域の森で暮らしているフクロウの一種です。季節になると日本に渡ってくる渡り鳥でもあり、愛知県の県鳥にも指定されていますよ。
この記事ではコノハズクの特徴や生態、分布地域、鳴き声についてまとめました。
コノハズクの特徴は?
大きさ
- 全長20cm
外見の特徴
- 濃い黄色をした瞳
- 茶色がかった灰褐色の羽色
- 頭にある耳状の羽毛
- 大きく鋭い鉤爪
コノハズクは約20cmほどの小さな鳥です。オスメスともに全身が茶色がかった灰褐色の羽色で、濃く大きな黄色の瞳をしています。
頭には羽毛が耳の形のように生えています。足は体の大きさに対して大きめで鋭いカギ状の爪があります。森で暮らすため、木々の枝をしっかりと掴んでおくために発達したと考えられていますよ。
コノハズクの生態は?
生態
- 夜行性
- 基本的に単独行動
夜行性
コノハズクに限らずフクロウの仲間は夜行性であることが知られています。日中は羽色を活かして、森の木々など木陰に隠れて、木陰にいるときはほとんど動くことはありません。
夜になると活動し始め、ネズミなどの小動物や蛾、蜘蛛といった昆虫を捕食して暮らします。
基本的に単独行動
オスメスに限らず単独で行動することを好む野鳥です。繁殖期にパートナーを作るとつがいで生活するようになりますよ。
コノハズクの分布は?どこに生息している?
コノハズクはアフリカやユーラシア、インドネシアといった温帯、熱帯域に広く分布しています。季節によって生息地を変える渡り鳥なので、日本では北海道や本州北部で「夏鳥」、本州南部では「留鳥」ともいわれています。
北海道など緯度の高い地域では平地の森でも見ることができますが、本州南部地域では深い山の中でしか観察されていません。秋が訪れる頃にまた暖かい地域へと旅立ちます。
コノハズクの鳴き声は?
コノハズクの鳴き声は「ブッ・ポゥ・ソー」「ブッ・カッ・コー」と独特な鳴き声をします。この鳴き声を発しながら夜に飛来してきます。独特な鳴き声から「ブッポウソウ」という鳥と間違われたこともあります。
近代に入るまでコノハズクが渡り鳥であることもしられていませんでした。ちなみに現在もブッポウソウの名称は変わっておらず、そのまま別名となっています。
最近になって生態がはっきりとしたコノハズク
日本では季節を知らせる鳥として知られているコノハズク。日本のフクロウの仲間の中では有名な鳥です。きちんとした調査が行われるまで、生態や分布が不明だったミステリアスな渡り鳥でもあります。