ブッポウソウの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ブッポウソウはブッポウソウ目ブッポウソウ科の野鳥です。光が当たったときの美しい輝きから「森の宝石」と飛ばれています。

環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されており、現在日本各地で保護に向けた運動が行われていますよ。今回の記事ではブッポウソウの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ブッポウソウの特徴は?

ブッポウソウ
大きさ 30cm
外見の特徴 るり色の体、白斑がある翼、オレンジ色のくちばしと足、黒いしっぽ

ブッポウソウの全長は30㎝ほどです。ハトよりもひと回り小さいですね。オスメスともに全身はるり色で美しく輝くことから「森の宝石」と呼ばれています。

光の加減で青色や緑色に見えますよ。翼を広げると白色の斑紋が現れ、空を飛んでいるときに特に目立ちます。頭部は黒褐色で、くちばしと足は鮮やかなオレンジ色です。しっぽは黒色をしています。

 

ブッポウソウの生態は?

ブッポウソウ

生態

  • 空中ハンティング
  • 樹洞に営巣
  • コレクター

空中ハンティング

ブッポウソウは動物食で昆虫などを食べます。急上昇や急降下、急旋回が上手なため、餌となるトンボやセミを空中で捕らえることができますよ。華麗な身のこなしから、空中ハンティングの名手として知られています。

 

樹洞に営巣

広葉樹に多くみられる洞窟状の空間を「樹洞」といいます。ブッポウソウは「樹洞」に巣を作る生態がありますよ。雨風がしのげる場所であれば、人工物にも巣を作ります。木製電柱の穴も巣にします。

 

コレクター

ブッポウソウは光るものを集めるコレクターとして知られていますね。巣の中と巣の周辺には、「貝殻」「アルミ」「プラスチック」「陶器」などが見つかっています。コレクションの使い道は2つあります。

1つ目は「食べ物をすりつぶすため」です。ブッポウソウの餌は固い殻の甲殻類です。一緒にコレクションを飲み込み、胃の中ですりつぶすのに使います。2つ目は「求愛のための道具」とされていますよ。

 

ブッポウソウの分布は?どこに生息している?

ブッポウソウ

ブッポウソウは「夏鳥」なので、5月ごろ繁殖のために日本へ渡ってきます。数は少なく、1000羽ほどしかやってきません。本州、九州、四国が繁殖地になりますよ。生息地は「平地」「山地」「里山」「水辺に近い森林」です。スギやヒノキの林を特に好みます。

秋には東南アジアに向かい、暖かい地域で冬を越します。

 

ブッポウソウの鳴き声は?

ブッポウソウの地鳴きは「ゲッ」です。濁った声で鳴きますよ。アヒルにすこし似ていますね。

ブッポウソウの名前がついたのは平安時代です。1000年以上も過ぎた1935年に「ブッポウソウ」と鳴いていたのはコノハズクだと判明しました。これ以降、ブッポウソウは「姿のブッポウソウ」、コノハズクは「声のブッポウソウ」と呼ばれますよ。

 

警戒心が強い鳥

ブッポウソウ

ブッポウソウは田植えの時期とともにやってきますね。姿が美しいことから、カメラの被写体になることが多い鳥です。ついつい近くで撮影したくなりますが、ブッポウソウは人間を警戒する鳥です。巣に戻らなくなるので、距離を保って撮影や観察を行ってくださいね。