コゲラの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

コゲラは、キツツキ目キツツキ科アカゲラ属の留鳥です。近年では都市部への進出が著しく、都内の緑地などでも見かけることが増えていますよ。

この記事では、コゲラの生態や分布、鳴き声についてまとめました。

 

コゲラの特徴は?

コゲラ1

大きさ

  • 15cm

外見の特徴

  • 胸と脇にある褐色の縦斑
  • 横に並んでいるように見える翼の横斑

コゲラは全長15cm前後で体重18~26g、翼開長(翼を広げた大きさ)は約37cmほどの大きさです。スズメほどの大きさで、日本にいるキツツキの種類では一番小さいサイズですよ。

オスとメスはほぼ同色で、額から体上面は茶褐色、体下面は白く胸と脇には褐色の縦斑があります。翼はやや濃褐色をしていますよ。目の後ろには白い眉斑があり、顎線と喉も白色です。

後頭部の両脇にある「小さな朱色の斑」はオスのみに見られる特徴です。オスが興奮した時や、風に吹かれたりして頭の羽が逆だった時に見えることがありますが、小さすぎるのであまり目立ちませんよ。

 

コゲラの生態は?

コゲラ4

生態

  • 雑食
  • 繁殖
  • 首ふりディスプレイ
  • ドラミング

 

雑食

コゲラは、雑食性です。

主に木の幹の中に潜む「昆虫」や「蜘蛛」などの小動物を食べますが、「果実」や「種子」も食べますよ。

餌を採食するときは耳を木に押し当てて、幹の中に潜む昆虫の出す音を聴くような行動をすることでも知られています。

 

繁殖

コゲラは、広葉樹の枯れ枝などの菌が入って柔らかくなった部分に営巣します。

巣の大きさは入口が約3cm、深さが約15cmほどで、毎年新しいものをオスとメスで協力して掘りますよ。

一腹卵数は4~6個で、オスとメスによる約14日の抱卵期間を経て卵は孵化します。育ヒナもオスとメスで行い、ヒナは約20日程度で巣立っていきますよ。ただ、巣立った後も2~7ヶ月の間親元に留まります。

 

首振りディスプレイ

コゲラはスズメと同じくらいの大きさですが、体に対して広めの20ha前後の縄張りを持ちます。

縄張り争いでは、多くのキツツキ類が行うように「首振りディスプレイ」を行いますよ。

 

ドラミング

ドラミングとは、キツツキが枯れた木の幹を嘴で繰り返し叩いて連続音を出す行動のことをいいます。

コゲラにはさえずりが無いので、木をつつくことで縄張り宣言や求愛をしていると考えられていますよ。

ただ、コゲラのドラミングは音も非常に短くて小さいため慣れないとわかりにくいですね。

 

コゲラの分布は?どこに生息している?

コゲラ3

コゲラは、ロシア南東部、中国東北部、朝鮮半島北部、サハリン、日本列島など、東アジアの限られた地域に分布しています。

日本では、一部離島を除いて北海道から沖縄まで広く生息していますね。「平地」「山地の林」「河畔林」「公園の林」など、木の多いところで出会うことができますよ。

 

コゲラの鳴き声は?

コゲラ5
コゲラは「ギィーッキッキッ」や「ギィー」と鳴きます。分業の必要なとき以外は「ギー」という低い声での鳴き交わしが行われますよ。

縄張り争いでは「キッキッキッキッキ」と甲高い鳴き声で、遠くまで聞こえるように縄張りを主張します。

 

観察するなら冬がおすすめ!

コゲラ2

コゲラの観察は冬がおすすめです。

林の中から「ギィ~」という鳴き音が聴こえたら、目を凝らして周りをよく探してみてください。

さほど警戒心は強くないので近距離での観察もできますが、近くで見る時は驚かせないように注意しながら観察するようにしてくださいね。