アザラシまとめ!大きさや特徴、生態は?

アザラシは、鰭脚類(ききゃくるい)に含まれる海棲哺乳類のグループで、アザラシ科もしくはアザラシ科アザラシ亜科に分類されます。

愛らしい表情と動作が人々を魅了する水族館の人気者です。見る人を笑顔にしてくれる存在ですね。

この記事では、アザラシの大きさや特徴、生態についてまとめました。

 

アザラシってどんな動物?

アザラシ
鰭脚類は「イタチの仲間から進化した」「 クマの仲間から進化した」「 イタチとクマからそれぞれ別々に進化した」という3つの説がありますが、現在では「鰭脚類はいずれもイタチの仲間から進化した」という説が有力になっています。

 

人間との関わり

アザラシは、昭和10~20年代に工業原料として大規模に捕獲されていました。

大きさや種類などは関係なく、肉はソーセージに加工され、脂肪はせっけん、足ヒレはゼラチン、骨や内蔵は肥料の原料とされるなど人々の生活と密接に関わっていたのです。

昭和20年代中頃には日本海獣や北洋海獣といった勇ましい名前の企業が操業し、「トッカリ(アイヌ語でアザラシのこと)景気」に沸いたといわれていますよ。

 

アザラシの大きさや特徴は?

アザラシ
アザラシの大きさ 全長: 120~420cm
体重:50~3700kg
アザラシの特徴 丸っこい頭
口の周りにたくさん生えているヒゲ
ずんぐりむっくりの胴体
小さい前ヒレ
短い尻ヒレ

アザラシの大きさは全長約120cm、体重約50kgのワモンアザラシから全長420cm、体重3700kgに及ぶミナミゾウアザラシまで様々です。

多くのアザラシはオスとメスでさほど体重に差はありませんが例外もあります。ミナミゾウアザラシは、オスの体重がメスの10倍にもなり、モンクアザラシやヒョウアザラシは、メスのほうがオスより大きくなりますよ。

 

アザラシの特徴

アザラシは、丸っこい頭とずんぐりむっくりした胴体が特徴的です。

口の周りにたくさん生えているヒゲには知覚神経が通っているので、我々が手で触って物を確かめるのと同じように様々なものを探ることができますよ。

前足と後ろ足は5本指でそれぞれに爪があるのでヒレのようになっていますよ。地上では前足とお腹を器用に使って芋虫と同じく這うように移動しますが、水中では後ろ足を左右に動かして華麗に泳ぎます。

 

アザラシの生態は?

アザラシ

生態

  • 潜水能力の高さ
  • 託児所制度
  • 広食性

アザラシの生態は大きく分けて「潜水能力の高さ」「託児所制度」「広食性」の3つです。

 

潜水能力の高さ

アザラシは、海底で寝ていると言われるほど潜水時間が長いです。

海中に身を潜らせることができる時間は120分にも及び、潜る深さは1700メートルにも達すると言われていますよ。

長時間潜れる理由は解明されていませんが、酸素と結合する「ミオグロミン」というタンパク質が人の約10倍も筋肉に含まれているからだと言われています。

 

託児所制度

アザラシ社会には託児所が存在します。

母親が海に餌を取りに行っている間は子供達が一箇所に集められ、保母役のアザラシが面倒を見たり、子を亡くした母アザラシからの攻撃に備えたりしていますよ。

 

広食性

アザラシの食性は広食性です。口に入るものはなんでも食べるといわれていますよ。

小型の「タラ類」「カレイ類」「サンマ」「チカ」「ニシン」などの魚類を主に食べますが、「イカやタコ」「エビやカニ」などの無脊椎動物も食べています。

南極の王者と呼ばれるヒョウアザラシは狩人としてとても優秀で、時速20kmという速さで水中を泳ぎ、別のアザラシやペンギン、オットセイの子供などを捕食しますよ。

 

人間と全ての野生動物が共存できる環境づくりが大切!

アザラシ
可愛らしい表情で我々を癒やしてくれるアザラシですが、北海道では生息数の増加による漁業被害も深刻になっています。

昔、大量に捕獲されていたアザラシが槍玉にあがるというのは皮肉な話ですが、人間と全ての野生動物が共存できる環境づくりをしていかなければいけませんね。