アライグマは哺乳綱食肉目アライグマ科アライグマ属に分類される哺乳類です。「ラスカル」のかわいらしい姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
この記事ではアライグマの大きさや特徴、生態についてご紹介します。
この記事でまとめたこと
アライグマってどんな動物?

アライグマには毛皮動物として人間に狩られてきた歴史があります。アライグマの毛皮を用いたさまざまな商品がこれまで数多く販売されています。日本国内でも「ラクーン」という名で表示され、広く流通していますよ。
一時は数が大幅に減少し、絶滅の危機に瀕したこともあります。
日本人との関わり
可愛らしい見た目からペットとしての人気も高かったアライグマですが、2005年以降の日本では日本の気候に順応し農作物に被害を与えるようになります。
生態系を破壊する恐れもあったために、外来生物法により「特定外来生物」に指定されています。
現在ではアライグマの飼育・譲渡・輸入は禁止されています。
アライグマの大きさや特徴は?

大きさ
- 140cm
生息地によって体の大きさには差がありますが、全長140cm、体重28kgが標準的なアライグマの大きさです。体重は個体によって2~14kg程の幅がありますよ。
体はオスの方がメスよりも10~30%ほど大きく、動物園など飼育下のアライグマは大きくなりやすい傾向がありますよ。
毛は長いです。背面の毛色は銀色で、淡い茶色などがところどころ混ざっています。おなかは灰色で、目のまわりから口にかけては黒く、鼻面やあごは白っぽいです、一見するとタヌキのような外見をしていますよ。
しっぽには黒い輪の模様が数本みられることも特徴の1つです。アライグマは「蹠行性(しょこうせい)」で、クマのようにかかとをつけて歩きますよ。
アライグマの生態は?

生態
- 器用な手先
- 雑食性
- タメ糞
アライグマの生態は大きく分けて「雑食性」「器用な手先」「タメ糞」の3つです。
器用な手先
学習能力が高く、手先が器用なアライグマ。前足で物を洗うような動作をすることから名前がついており、英語ではraccoon(手を擦り合わせる)ことからこの名前がついたそうです。
ただ近年研究家の間で、野性のアライグマはこの洗う動作をせず人間社会で飼われているアライグマ特有の動作ということが判明しています。
雑食性
アライグマは雑食性で、両生類、爬虫類、魚類、鳥類(卵)、哺乳類、昆虫類、 甲殻類、その他の無脊椎動物、植物(果実など)と食性が非常に幅広いです。器用に指を使って獲物を捕獲し、そのまま二本脚で巣へと戻ります。
また甘いものが大好きで、農業被害ではミカン、カキ、ブドウ、ナシなどの果物やスイートコーン、スイカ、ミニトマトなどがよく報告されています。
タメ糞
アライグマ排泄は一定の場所にする「タメ糞」と呼ばれる習性があり、悪臭を放つことで有名です。
これに対しアライグマと似ているといわれる「ハクビシン」はあまり臭いがしないので、区別するポイントとなります。
被害件数の多い「問題児」

可愛らしい見た目とは裏腹に、人間界には被害も及ぼしているアライグマ。
野生のアライグマを見かけた際は、感染症などの危険もありますので近づかないことをおすすめします。特に成長したアライグマは狂暴化するといわれていますので気をつけてくださいね。