ピンポンパールの種類まとめ。繁殖や産卵方法、稚魚の育て方は?

愛らしい丸い体で泳ぐ姿が他の金魚にはない魅力のピンポンパール。

中国原産の珍珠鱗(チンシュリン)という金魚を改良してつくられた品種で、「ピンポン玉のような丸い体」をしていることからその名がつけられたといわれています。

この記事では、ピンポンパールの種類、繁殖や産卵方法、稚魚の育て方をまとめました。

 

ピンポンパールの全種類まとめ

ピンポンパール

ピンポンパールの種類

  • ピンポンパール
  • 出目
  • ちょうちんパール
  • 出目ちょうちんパール
  • ロングテール

ピンポンパールは色や柄が豊富にありますが、基本的にはこちらの5つの種類に分けられます。

 

ピンポンパール

まんまるの体に尾ひれが短いものが最も一般的なピンポンパールとされています。

キャリコ柄、サラサ柄、トラ柄、ミルク、素赤などバリエーションが豊富なことが特徴です。

 

出目

体の形は一般的なピンポンパールと同じですが、一番の特徴は目が飛び出ていることです。

幼魚の頃から飛び出ているので誰が見ても一目瞭然ですね。

 

ちょうちんパール

ちょうちんパールも基本的に一般的なピンポンパールと同じですが、尾ひれに特徴があります。

ピンポンパールの尾ひれは上からみたら4つに分かれている「四つ尾」であるのに対し、ちょうちんパールの尾ひれは横からみるとハートのような形をした「フナ尾」をしています。

 

出目ちょうちんパール

出目とちょうちんパールの両方の特徴をあわせ持っています。

 

ロングテール

背ひれ・尾ひれなど、ひれが全て長いのが特徴です。

幼魚の頃からすでに立派な背ひれと尾ひれを持っています。成長するにつれてその長さも増し、泳ぐ姿はとても優雅ですよ。

海外では「ロングスケール」と呼ばれることがあります。

 

ピンポンパールの繁殖、産卵方法は?

素材 疑問

繁殖・産卵のポイント

  • オスメスを一緒の水槽に入れる時期
  • 性別の見分け方
  • 産卵時期の管理方法

 

オスメスを一緒の水槽に入れる時期

ピンポンパールは、暖かくなる4~5月頃に産卵時期を迎えます。必ずこの時期になってから、オスとメスを一緒の水槽に入れてあげます。

産卵時期より前に一緒に入れるとオスがメスを追いかけて突っつくことがあるため、怪我をする恐れがあります。

 

性別の見分け方

ピンポンパールの性別を見分けることは難しいですが、産卵時期になるとオスは胸びれやえらなどに「追い星」という白い突起物が現れるようになります。

一方でメスには追い星は現れず、お腹が丸みを帯びてくるようになるため、産卵時期になると比較的オスメスの見分けがつきやすくなりますよ。

また、メスにはおしりに便を出す穴と卵を産む穴が1つずつ、計2つの穴があるのに対し、オスは便を出す穴の1つしかないという点も見分けるポイントです。

 

産卵時期の管理方法

産卵時期は暖かくなる4~5月頃で、17~22℃が適温とされています。

卵は有精卵(透明)と無精卵(白)があり、無精卵をそのままにすると卵にカビが生えてしまうので、見つけたらすぐに撤去してくださいね。

有精卵の場合は、20℃の水温で5~7日ほどで孵化します。親魚の状態が良いと、1~2週間おきに2~3回産卵することがあります。

 

ピンポンパールの稚魚の育て方は?

ピンポンパール
孵化して2~3日経って稚魚たちが泳ぎ出したら、餌を与え始める時期です。餌は「冷凍ミジンコ」や、エビの仲間の「ブラインシュリンプ」などが最適です。

ブラインシュリンプは卵の状態で売られているので、一度孵化させることが必要です。以下の項目で孵化の方法を詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

1ヶ月程度は冷凍ミジンコやブラインシュリンプ続けてあげ、その後は様子を見ながら少量ずつ金魚用の餌に切り替えていってくださいね。

 

ブラインシュリンプを孵化させる方法は?

必要なもの(あると便利なもの)

  • ブラインシュリンプの卵
  • 水道水
  • 食塩(食卓塩・味塩は不可)
  • 計量スプーン
  • プラスチック容器
  • (スポイト)
  • (コーヒーフィルター)

ブラインシュリンプは、水温約25℃の塩水で24時間程度で孵化します。

まずは塩水を作ります。ブラインシュリンプのパッケージに記載されている塩分濃度に従って、水と食塩をよく混ぜ合わせます。

次に、底の浅いプラスチック容器にブラインシュリンプの卵を入れます。入れる卵の量が多すぎると酸素不足になってしまい、うまく孵化させることが難しくなってしまいます。初めはスプーンの3分の1程度の少量で試すことをおすすめしますよ。

卵を入れたら、そこに先ほど作った塩水を入れます。塩水が多すぎる場合も酸欠状態になってしまいますので、水深1~1.5cm程度の浅さがベストです。

暖かいところに置き、孵化を待ちます。孵化後は塩水からブラインシュリンプを取り出して、塩水をよく切ってからピンポンパールに与えます。

その際、小さなブラインシュリンプを吸い取るスポイトや塩水をこし出せるコーヒーフィルターなどがあると便利ですね。

 

ピンポンパールの繁殖にチャレンジ!

ピンポンパール

ピンポンパールを繁殖させるのは容易なことではありませんが、より一層生体への理解を深め、繁殖にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

可愛いベビー(稚魚)の誕生に立ち会えば、とても感動的な光景があなたを待っていますよ。