独特の風貌としぐさから、ペットとしての人気があるイグアナ。この記事では、イグアナをペットにして飼いたい人のために、イグアナの種類、大きさ、飼育に必要な水槽や床材等グッズの選び方、なついてもらうためのコツをまとめました。
この記事でまとめたこと
イグアナの種類は?
イグアナとは、有鱗(ゆうりん)目イグアナ科の爬虫類の総称です。
「グリーンイグアナ」が最もポピュラーで、グリーンイグアナのほかには「サバクイグアナ」「コーンヘッドイグアナ」「マダガスカルミツメイグアナ」「ツギオトゲオイグアナ」といった種類があります。
イグアナというとほとんどがグリーンイグアナを指すほど、グリーンイグアナが圧倒的に人気です。
イグアナの大きさは?
グリーンイグアナの場合、成体だと全長100〜180cmまで大きくなります。成長速度も早く、1年ほどで全長60cm程度まで大きくなり、3年ほどで成体の大きさになります。
飼い始めは「こんなに小さいのに100cm以上になるわけがない!」と思うほど小さくてかわいらしいのですが、あっという間に大きくなり、迫力が出てきますよ。
イグアナの飼育環境は?水槽やライトの選び方は?
イグアナの飼育を始めるときは下記のグッズが必要になります。選び方のポイントも記載するので、ぜひ参考にしてくださいね。
水槽・ケース
最初の幼体の時期は、幅60cm程度の水槽を準備します。衣装ケースで代用することもできますよ。イグアナは上から手を入れられるのを嫌がるので、前面から開けられる水槽がおすすめです。
イグアナはあっという間に大きくなってしまうので、成長してきたら幅120cm程度の植物用の温室に切り替えるのがおすすめです。ガラス製だと成長過程で割ってしまうことがあるので、アクリル製がおすすめです。
全長100cmを超えてくると、小屋を用意したり放し飼いにする必要がありますよ。
ライト
イグアナを飼育する上で紫外線照射ができる照明器具は必須です。とくに波長が300nm周辺の紫外線が出ているライトがおすすめだといわれています。
床材
ピートモスやパームピート、黒土、赤玉土など、イグアナの体が傷つきにくい柔らかい素材をセットしてくださいね。
登り木
イグアナが抱きつける程度の大きさの登り木を用意する必要があります。行動面積を増やしてくれる上、脱皮の際に体をこすりつけるのにも役立ちます。
ヒーター
グリーンイグアナは低温に弱いので、ヒーターを使って保温してあげる必要があります。エアコンと併せて、ペット用ヒーターを水槽ケースの側面に設置し、室温を日中は28~35度程度、夜間は25~28度程度に保ちます。
レフ球といった電球を使って、室温40℃ほどの「ホットスポット」も設置してくださいね。ライトにはカバーを付けるなど、ヤケドには細心の注意が必要です。
水入れ
イグアナが幼体の頃は、イグアナの全身が入る水入れを用意します。タッパーなどで問題ありません。
イグアナの飼育は「栄養バランスのよい餌」「温度・湿度の管理」「掃除」が大切!
イグアナの餌は、カラフルな野菜がメインです。「小松菜」「チンゲンサイ」「しそ」「モロヘイヤ」「春菊」などの葉物野菜や、「オレンジ」「りんご」などの果物、「カボチャ」「人参」などの緑黄色野菜を組み合わせて与えます。週に1〜2回は「ニュートリバック」「カルシウム」などのサプリメントも与えてくださいね。
イグアナにとっては湿度60%前後の環境が理想的です。ケース内で飼育をしている間は問題ありませんが、小屋や放し飼いで飼育をする場合、加湿器を用意して加湿をする必要がありますよ。
温度の管理もとても大切です。日中で28~35度程度、夜間は25~28度程度の温度を保つために、ヒーターはもちろん、小屋や放し飼いであればイグアナのためだけのエアコンが必要になります。
成体になるにつれ、排泄物の量も増えるのでこまめな掃除が必要になります。しつけによってトイレを覚えさせると、掃除が楽になりますよ。
イグアナはなつくって本当?
犬ほどではありませんが、イグアナも人の言葉に反応し、飼い主の顔を覚えてなついてくれるといわれています。イグアナは飼い始めは人間を怖がって逃げたり攻撃をしようとしたりしてきますが、まずは手で餌をあげることから始めてくださいね。
餌をあげながら腕や肩、慣れてきたらお腹を触ってあげてください。焦らずにじっくり付き合うことで手乗りができるようになります。さらに慣れれば抱っこをしても大人しくしていられるほど仲良くなれますよ。
イグアナがなつくまでの対策は?
成体になると人間に慣れてくれないと飼育がとても大変です。ある程度慣れた後にも関わらず、イグアナが怒って警戒し、かみついてくるときもあります。
そんなときは、タオルなどを噛み付かせておく間に抱っこし、赤ちゃんのようにあやし、気持ちを落ち着かせることが有効です。上からイグアナを乱暴につかんだり、大きくなってきた成体を後ろから追いかけたりすることのないようにしてください。
イグアナは想像以上に頭がよく、興味深いペットです。飼育に必要なコストや時間をかけられるのであれば、ぜひ飼育を検討してみてくださいね。