近年では、カエルをペットとして飼う方が増えてきました。カエルは野生のものを入手して簡単に飼うことができますが、本格的に飼うにはきちんとした設備が必要ですよ。
この記事では、カエルの飼育に必要な水槽や餌、寒くなると気になる冬眠についてまとめました。
この記事でまとめたこと
カエルの暮らし方は「樹上生」「陸生(地上棲)」「水生」の3つがある!
野生のカエルは大きく分けて「樹上生」「陸生」「水生」という3つの暮らし方があります。
漢字を見てわかる通り、樹上で暮らすカエル、陸で暮らすカエル、水中で生きるカエルが存在するので、カエルの暮らし方の種類によって水槽のレイアウトを変える必要があります。
「樹上生」のカエルは、体色が緑色で美しい「イエアメガエル」「ニホンアマガエル」「アカメアマガエル」などがあげられます。
「陸生」のカエルには、人気の高い「ベルツノガエル」、「水生」のカエルには「ピパ」「アフリカツメガエル」などがあげられます。飼いたいカエルの種類がどのタイプかまずは調べてみてくださいね。
「樹上生」のカエルの水槽・飼育グッズ・レイアウトは?
「樹上生」のカエルには、ジャングルのような樹木や草などを複雑にからめたレイアウトが必要です。
高さを出したレイアウトがきちんとできるように、長方形の高さのある水槽に、温度調整用の「ライト」をつけてください。
黒土やヤシガラ土などの「床材」を敷き、器に水を入れた「水場」と観葉植物や枝を使った「登り木」をセットし、脱走防止用の「フタ」をすれば完成です。
「陸生」のカエルの水槽・飼育グッズ・レイアウトは?
「陸生」のカエルには、穏やかな川辺の砂利のようなレイアウトが必要です。
水槽に温度調整用の「ライト」をつけ、湿度を保てる水苔などの「床材」を敷き、カエルの全身が入る「水場」とカエルの棲み家である「隠れ家」をセットし、脱走防止用の「フタ」をします。
陸生のカエルの場合、行動範囲が広くないので、水槽の大きさは45cm程度が目安です。
「半水生」「水生」のカエルの水槽・飼育グッズ・レイアウトは?
「半水生」カエルの場合、「アクアテラリウム」と呼ばれる、水槽の半分程度までが水場のレイアウトを作ります。
水槽に、砂利を敷いて高低差をつけ、半分を「水場」とし、もう半分を「陸地」にします。陸地には「隠れ家」をセットし、脱走しないように「フタ」をしておいてくださいね。半水生のカエルの場合、30〜45cm程度の水槽でも飼育が可能です。
「水生」のカエルの場合、熱帯魚を飼育するイメージでレイアウトをします。
「流木」を設置した水槽に水をいれ、「浮き草」を浮かべます。雰囲気を出したい場合は水槽に砂利を敷くのもおすすめです。熱帯出身のカエルの場合、冬場は熱帯魚用のヒーターを使って水温を温かく保ってあげてくださいね。
カエルの餌は?
カエルは大食いなので、エサの入手と維持がとても大切です。
カエルのエサは基本的に生きたままの昆虫です。幼体から成体に成長する時期にはハエなどの小さな虫を与え、成体になってからはコオロギやミルワームをペットショップなどで購入して与えてください。
ベルツノガエルなどの肉食性のカエルの場合、メダカや金魚、冷凍マウスなどを与える必要があります。活き餌ではないと食いつきが悪いこともあるのですが、すぐに慣れてくれることが多いですよ。
カエルを飼育する上では、昆虫に慣れる必要があります。昆虫が苦手な飼い主の方は、それでもカエルの飼育ができるかどうか、考えてみてくださいね。
カエルは冬眠するの?温度管理はどうしたらいい?
カエルは野生だと冬眠する生き物ですが、ペットとして飼う場合は基本的に冬眠しません。
とくに、熱帯地域出身のカエルは冬眠させようとすると死んでしまうこともあります。冬場でも20〜25℃程度の水温を保つとともに、栄養をしっかり与えて冬眠しないように管理してあげてくださいね。
カエルの飼育のコツは「湿度管理」!
カエルはジメジメと湿った場所で暮らすので、湿度の管理が大切です。
長時間乾燥した飼育環境に置かれてしまうと、皮膚から酸素を取り入れることができなくなってしまうのです。水場にはつねにカエルが全身を浸からせることができる量の水をいれておくことと、毎日こまめに霧吹きをして湿度を保つようにしてあげてくださいね。