サザナミインコとは?性格や特徴、値段、飼い方、飼う際の注意点を紹介

ずんぐりむっくりとした体型がとても愛らしく、カラーバリエーションの豊富さも魅了の一つである「サザナミインコ」。

穏やかで飼いやすいと、人気が急上昇しているコンパニオンバードです。

この記事では、サザナミインコの性格や特徴、値段、飼い方、飼う際の注意点などをまとめました。

サザナミインコとは

サザナミインコの画像

サザナミインコはオウム目インコ科サザナミインコ属の鳥類で、中型インコに分類されます。

学名は「Bolborhynchus lineola」で、羽の黒い模様から「トラフインコ」とも呼ばれることもあります。

丸みを帯びたシルエットとくりっとした目が愛らしく、インコには珍しい前傾姿勢の立ち姿が特徴的で、品種改良により色のバリエーションが豊富です。

飼いやすさと見た目の可愛らしさから、人気が急上昇しているコンパニオンバードです。

サザナミインコの性格

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サザナミインコは優しく穏やかで噛むこともほとんどありません。動きもゆっくりしていておとなしい性格をしています。

ヒナから育てた場合は比較的懐きやすいですが、臆病な一面も持ち合わせているため、成鳥になってから飼育を始めた場合には懐くまでに時間がかかることもあります。

最初は怖がらせないように、ゆっくりと時間をかけてスキンシップを取ることを心掛けてください。心を許してくれるようになったら、深い愛情を示してくれますよ。

サザナミインコの特徴

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バリエーションが豊富で、さざ波のような細かい模様が入った特徴的できれいな羽色を持つサザナミインコは、尾羽が短く、ずんぐりむっくりとした体型をしています。

足を器用に使い、飛ぶことよりも歩くことが好きな子が多いです。

おしゃべりをすることも大好きで単語も覚えますが、声自体が低くこもっているため発音は良くありません。どちらかというと口笛で歌うことや音をまねることを得意とします。

また水遊びを好む傾向も見られます。水浴びをさせる際には、冬場でも「水」を使用してください。寒いからと「お湯」をかけると健康維持に必要な油分まで落としてしまうため注意が必要です。

生息地

南アメリカや西パナマ、コロンビア、ベネズエラ、エクアドルなどの涼しい山岳地帯を広範囲に移動して生活をしています。

基本的には10羽程度の群れを作り生活していますが、繁殖期になるとその群れが100羽ほどの大所帯になります。

大きさ

体長 約15cm
体重 約40〜60g

サザナミインコは中型インコに分類され、体長は約15cm、体重は約40〜60gです。

メスよりオスの方が多少体格が良いとされますが、その差は目で見ただけではわかりません。

寿命

サザナミインコの平均寿命

  • 約10〜12年

サザナミインコの平均寿命は約10〜12年とされます。

個体差があり、栄養バランスや運動量などの飼育環境が大きく影響します。適切な飼育環境の下で育てられた子の中には、15年以上生きた個体も存在します。

鳴き声

普段の鳴き声は比較的小さいです。しかし飼い主さんや仲間を呼んだり、危険が迫っていたりする際の鳴き声は普段の鳴き声よりも大きいです。

また一般的に高く響く鳴き声が多いインコですが、サザナミインコは低くこもったような独特な鳴き声をしています。鳴き声が響かないため、マンションやアパートなど騒音が気になる環境でも飼いやすいです。

サザナミインコのカラーを紹介

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サザナミインコはカラーバリエーションが豊富です。

元の原種はグリーンですが、ヨーロッパを中心に品種改良が熱心に行われたことにより様々なカラーが誕生しました。

羽の模様が縁取りされたような種類は、その模様が「スパンコール」に似ていることからスパングルと呼ばれています。暗い黄色のオリーブや淡い群青のコバルト、薄く灰色がかった紫のモーヴなどがあり、優性遺伝子の数によりシングルファクタ(SF)とダブルファクタ(DF)が存在します。

また赤目が特徴的なクリームや黄色のイノ系は、羽の模様がわかりづらいです。

人気カラーはブルー系です。

色変わり

サザナミインコのカラーバリエーション
ノーマルカラー グリーン、ダークグリーン、オリーブ、ブルー、コバルト、モーヴ、ルチノー、クリームイノ、バイオレット
スパングル スパングルグリーンSF/DF、スパングルダークグリーンSF/DF、スパングルオリーブSF/DF、スパングルブルーSF/DF、スパングルコバルトSF/DF、スパングルモーヴSF/DF
パイド パイドグリーン、パイドダークグリーン、パイドオリーブ、パイドブルー、パイドコバルト、パイドモーヴ、パイドルチノー、パイドクリームイノ
レースウィング ルチノーレースウィング、クリームイノレースウィング

ノーマルカラーの他にもスパングルやパイド、レースウィングなどがあり、上記以外にも細かいカラーバリエーションが存在します。

サザナミインコの性別判断

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体格がオスとメスでさほど違いがないため、外見だけで性別を判断することが非常に難しいです。

一つの方法として、サザナミインコの特徴である尾羽の黒模様の入り具合で見分けます。黒い部分が多ければオス、少ないまたはない場合はメスと判断します。

しかし該当しない個体も存在するため、100%目視で見分けることはできません。

繁殖やペアリングで性別を知りたい場合には、動物病院でDNA鑑定をして判別します。

サザナミインコの飼いやすさ

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温厚で優しい性格をしているサザナミインコは少々臆病ではありますが、愛情も持って接することで飼い主さんによく懐きます。

また飼育スペースも広さを必要とせず、鳴き声も小さいため、日本の住環境に適したコンパニオンバードといえます。

性質的に複数飼いも可能のため、巣引き(繁殖)もしやすいです。

サザナミインコの値段は?

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サザナミインコの値段は羽の色に影響されます。

平均15,000円程度で、珍しい色だと30,000円以上の値がつく場合もあります。人気色でもあり比較的珍しいブルーは高値になる傾向が見られます。

ペットショップの他にも、通信販売でも購入することが可能です。しかし通信販売での購入は健康状態や飼育環境を直接確認することができないため、店舗での購入がおすすめです。

サザナミインコの飼い方

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サザナミインコを飼育する際に必要となるケージや餌の種類、繁殖について紹介します。

ケージ

サザナミインコはケージの中を飛び回ることはほぼありません。

そのためケージの大きさは、羽や尾を広げても少し余裕があるくらいのサイズであれば大丈夫です。

野生のサザナミインコは木登りが得意です。木の上を歩いて生活をする習性もあるので、ケージ内に木に見立てたよじ登ることができるおもちゃを置いてあげると適度な運動もでき、退屈もしません。

止まり木を2つ以上配置して、止まり木から止まり木に飛び移れる環境を用意しておくと良いでしょう。

野生のサザナミインコは植物の種子や昆虫を餌としています。

ペットとして飼育されるサザナミインコに与える餌(主食)は、大きく分けて「混合シード」と「ペレット」の2種類があります。

混合シード

混合シード
メリット ・嗜好性が高い
・比較的安価
デメリット ・消化が悪い
・栄養の補給が必要

野生のサザナミインコが餌としている、粟や白キビ、ヒエなど数種類の種子植物を混ぜ合わせた自然食で、比較的安価で購入することができます。

本来の食事スタイルに近いため嗜好性が高いですが、高カロリーのものが多いため与える量に気をつけないと肥満になることもあるので注意してください。

また混合シードだけではインコに必要とされる栄養を補いきれないため、小松菜や青梗菜(ちんげんさい)などの野菜を与えてビタミンやミネラルを補給する必要もあります。

その他にも消化性が低い、シードの中から好きな種類のものだけを選んで食べて栄養バランスを崩す可能性があるなどがデメリットとしてあげられます。

ペレット

ペレット
メリット ・栄養のバランスが良い
・消化が良い
デメリット ・嗜好性が低い

インコが必要とする栄養素を全て含んだ人工の総合栄養食です。混合シードに比べて消化性に優れています。

トウモロコシや小麦などの穀物が主原材料で、そこにビタミンやミネラルなど健康を維持するための栄養素が添加されているので、栄養をバランス良く摂取することができます。

大型インコ用、中型インコ用、小型インコ用などの大きさや、繁殖期や換毛期など普段より栄養を必要とする時期用の高栄養食、病気時の療養食など種類が分かれています。

嗜好性が低く、最初食べてくれるまでに多少時間がかかる(個体により1週間〜1ヶ月程度)のが難点ですが、1度食べればその後は普通に食べ続ける子が多いです。

また着色料が使用されているペレットを与えると糞に色がつき、健康状態の確認がしづらくなります。そのためペレットを選ぶ際には、無着色の商品を選ぶことをおすすめします。

副食・おやつ

小松菜やブロッコリー、りんご、ぶどうなど、ビタミンやミネラルを含む野菜や果物を副食やおやつとして与えると良いです。

また主食にペレットを与えている場合には、嗜好性の高い混合シードをおやつとして与えてあげると喜んで食べます。

繁殖

サザナミインコは比較的簡単に繁殖をさせることが可能です。繁殖を行う際には親鳥への負担を考慮し、過度な繁殖は控えて年に2〜3回程度、計画的に行うことが適しています。

巣箱は大き目で風通しの良いものを準備し、親鳥やヒナが絡まったり、卵が沈んだりしないような巣材を入れます。カビが発生しやすいパインチップのような巣材は避けることが望ましいです。

1回の繁殖で平均約6個ほど産卵し、その後約21日で孵化します。羽も生え揃った生後60日頃から親分けができますが、親離れをさせる時期は早すぎても遅すぎても良くないので、慎重に見極める必要があります。

そしてヒナが巣立ったら巣箱はすぐに回収してください。産卵の環境が整っていると続けて産卵を行おうとするので、親鳥が休むことができません。

また産卵期には普段より栄養価の高い餌を与え、しっかりと栄養を摂取させることが大切です。

サザナミインコは複数飼いできる?

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元々群れを作り生活する習性のあるサザナミインコは、性格も温厚な子が多いので複数飼いに向いているインコです。

しかし別の鳥種と同居をさせる際は、相手の性質を確認することが大切です。優しい性格のサザナミインコは、気が強いタイプの鳥種と一緒にするといじめられる可能性があります。

また同種でも相性によってはケージや放鳥の時間を分けた方が良い場合もあるので、様子を見て判断してください。

サザナミインコを飼育する際の注意点

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飼育する際の注意点

  • 温度管理
  • 日光浴をさせる
  • 水浴びをさせる
  • 糞は水っぽい
  • 足元に気をつける など

サザナミインコを飼育する際に、特に注意したいことを紹介します。

温度管理

インコは比較的暑さに強く寒さに弱い生き物です。しかしサザナミインコは真逆で、寒さに強く暑さに弱い性質です。そのため、温度管理が他のインコとは異なります。

夏場は特に温度に気を配る必要があります。冷房を用いて成鳥は30度以下、ヒナは25度以下を保ちます。

体を細くして脇を広げるような仕草は「暑い」と感じているサインです。「寒い」際には羽を膨らませてじっとしていることが多いです(寝ている場合は例外)。

普段から様子をしっかり観察し、サインを見逃さないようにしてくださいね。

日光浴をさせる

野生のサザナミインコは日光の当たらない森林で生活をしていることが多いため、暑さや日光に弱いです。

しかし鳥類は紫外線を浴びることにより、体内でビタミンDを合成します。そのため1日に5〜10分程度の日光浴をさせることが必要です。

ガラス窓は紫外線をカットする作用があるため、日光浴をさせる際には窓を開けて直接日光を浴びせることが重要です。

水浴びをさせる

サザナミインコは水浴びを好む傾向にあります。

ストレス発散や羽についた寄生虫を落とす意味もあるので、水浴び用の容器や霧吹きなどのスプレーできるものを用意しておきましょう。

糞は水っぽい

サザナミインコは他のインコに比べて飲水量が多いです。そのため正常時の糞も水っぽいことが多いです。

下痢と勘違いしがちですが、元気や食欲があれば問題ありません。

しかし下痢が酷かったり、元気や食欲がないなどの症状が見られたら動物病院へ連れて行ってください。

足元に気をつける

サザナミインコは飛び回ることよりも歩くことを好みます。放鳥する際には、踏まないように足元に気を配ることが大切です。

また好奇心旺盛なため、床やテーブルに落ちているゴミ(食べかす)や小物などを口に入れる可能性が高いです。人間にとっては問題のないものでも、サザナミインコにとって毒性の強いものである場合もあります。

掃除をしてから放鳥することを習慣づけておくと良いですね。

日々の生活の中で新しい発見を

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近年コンパニオンバードとしての知名度が上がってきているサザナミインコですが、日本での歴史はまだ浅く、その生態は未知の部分も多いです。

そのため他のインコに比べると情報力が少ないですが、日々の生活の中で新しい発見をしていける楽しみもあります。

フレンドリーな子が多いサザナミインコは、たくさんの癒しを与えてくれます。愛情と責任を持って大切に育ててあげてくださいね。