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2019.04.23
このたびERグループ(府中・練馬・文京)にて、獣医循環器認定医である森拓也先生による診療を開始し、僧帽弁閉鎖不全症に対する開心術にも積極的に取り組むことになりました。
僧帽弁閉鎖不全症は小型犬に頻発する心疾患であり、肺水腫を来した場合の内科的予後は約8.5ヶ月と言われております。僧帽弁形成術は犬の僧帽弁閉鎖不全症に対する外科治療として近年注目されており、日本国内でも盛んに行われるようになってきております。末期的な僧帽弁閉鎖不全症の内科的管理は困難を極めますが、手術をする事によりそのような状況からでも大きく状態を改善させてあげられる可能性があります。
肺水腫を来したことがある症例はもちろんですが、肺水腫はまだ起こしていないものの咳が酷い、活動性が低下している、いつ肺水腫を起こしてもおかしくない…などの状況でも一度ご相談頂ければと思います。当院では入念な検査の元、十分なインフォームを行い、このまま内科でいくか手術を行うか患者様のご納得のいく治療を選択していただきますので、僧帽弁閉鎖不全症の新たな治療選択肢として僧帽弁形成術を加えて頂ければと思います。また循環器内科疾患(心筋症、不整脈、肺高血圧症など)や先天性心疾患(動脈管開存症、肺動脈狭窄症、心室中隔欠損症など)、猫など循環器に関連したものであれば何でも診察可能ですので、心臓病かな?ということであれば是非ご相談ください。
診療および外科手術は、府中、練馬、文京のいずれでもお受けしますが、森先生は非常勤となりますので、必ず事前に各病院までご連絡をいただき予約をお願いいたします。
森 拓也 先生 略歴
酪農学園大学卒、一般開業勤務医を経て茶屋ヶ坂動物病院にて犬における開心術を学ぶ。
東京動物心臓病センター副センター長を経験し、2015年から近畿動物医療研修センター附属動物病院にて循環器科を立ち上げ(2016年〜同センター病院長)、関西圏を中心に小動物の循環器内科,胸部外科,心臓外科に従事する。
同時に2015年から順天堂大学医学部医学研究科心臓血管外科に大学院生として入局し、天野篤 教授に師事。人医療における心臓外科を学ぶとともに、僧帽弁腱索についての研究を行っている。
2019年よりJACCT 動物心臓血管ケアチームを立ち上げ、日本各地で小動物の心臓外科を行っている。
【診療実績】 循環器初診件数300件/年,僧帽弁形成術実績:総数88件,退院率89%,術後3ヶ月投薬回避率80%