
愛犬に手作りごはんを作り、いざ食べさせてあげるときにどのくらいの温度であげたら一番良いのでしょう。
犬は基本的に食べ物を「一気食い」するので、あまりに熱すぎると火傷をしてしまいます。
この記事では愛犬に手作りごはんを食べさせるときの適切な温度と、温度調節の仕方を紹介します。
犬の食事の最適な温度

愛犬にあげる手作りごはんの温度は35度前後が最適です。
人の指先の温度が大体32~34℃なので、「指で触って少し温かい」くらいがちょうどいい温度ですよ。
犬は基本的に食事をあまり咀嚼せず丸呑みします。飼い主が指で触って「熱い」と感じる温度では、消化管を火傷してしまう可能性があるのです。
簡単に「犬は猫舌なので人肌に冷ます」と覚えておくことをおすすめします。
愛犬の食事を温めるメリット

35℃以下の食事であれば、愛犬は火傷せずに食事できます。それでは、なぜわざわざ35℃程度まで温めたほうがいいのでしょうか。
温めるメリット1:香りが立つ

食材を温めることで「香りが立つ」ことが最大のメリットです。
犬は味覚ではなく嗅覚で食事の美味しさを判断しています。食事は温かいほど香りが立つので、愛犬の食べ付きがよくなることが期待できます。
実際に「温度を変えただけで食べ付きが良くなった」という例もあるので、食欲や食べ付きがイマイチな愛犬にはぜひ試してみてください。
温めるメリット2:細菌や微生物を除去できる
一度食材に火を通すことで、熱に弱い細菌や微生物を除去できるメリットもあります。
特に牛、豚、鶏は「高体温動物」といわれていて、体温が微生物や細菌が繁殖しやすい環境です。
牛、豚、鶏を使った食事は生ではなく火を入れた調理をすることがおすすめです。
愛犬の食事の温度を調節する方法

メリットを知っていただいたところで、実際に愛犬用ごはんの温度を調節する方法を紹介します。
冷たい食事を温める方法
食事を温める方法
- 出汁(茹で汁)をかける
- レンジでチンする
出汁(茹で汁)をかける
暖かい出汁や茹で汁を料理にかけるだけで温かい食事になります。かつお節や昆布、動物肉の出汁を好む子は多いのでぜひ試してみてください。
化学調味料は使わず、調理に使った茹で汁を使うのがおすすめです。
レンジでチンする

レンジでチンする方法も簡単でおすすめです。今まで食べ付きが悪かったのに、ドッグフードをチンしただけでバクバク食べ始めた!ということも多くあります。
ただ、レンジでチンする方法だと温度ムラができやすいため、熱すぎる箇所ができてしまうことがあります。
チンした後にすぐ食べさせるのではなく、少し時間をおいて冷ましてからあげることをおすすめします。
熱すぎる食事を冷ます方法

食事を冷ます方法
- 放置して粗熱を取る
- 氷を入れる
作りたてのご飯の温度は高すぎるため、冷ましてあげる必要があります。簡単にできる食材の冷まし方を紹介します。
放置して粗熱を取る
単純に火を止めて放置して粗熱を取る方法があります。
時間はかかりますが「温度調節がしやすい」「ただ放置しておくだけ」という手軽さがあります。
氷を入れる
氷を入れてしまって一気に冷ます方法もあります。
味は薄まってしまいますが、犬はもともと味覚が敏感ではないので問題にはなりません。
氷を入れた分、手作りごはんに水分を足すことができるというメリットもあります。
愛犬の食事を温める時の注意点

温めすぎると火傷してしまいます。大体40℃以上の温度だと熱すぎます。
犬は口に含んだ食べ物を咀嚼せずに飲み込む習性があるからです。上記で紹介したように、香りが立つけど火傷しない35℃程度の温度にしてあげてくださいね。
温めずに香りを立たせる方法
食材を温める1番の目的は香りを立たせることでした。以下の項目では、温めずに香りだけを立たせる方法について紹介します。
香りが強い食材を使う

無塩のかつお節、いりこ、桜えび、青のりなどの食材は、食事にひとつまみかけてあげるだけで十分に香りを立たせることができます。
味噌、納豆、ヨーグルト、チーズなどの発酵食品の香りも犬が好きな香りの代名詞です。ただ、これらは味付けではなく香りづけのために使用しているので、あくまで少量だけ加えることがポイントです。
細かく刻む

食材をより細かく刻むことでも香り立たせることができます。細かくすると食べやすくなるだけでなく、消化にもよくなりますよ。
しかし中型犬や大型犬の飼い主さんの場合、愛犬が食べる量的にすべて刻んでいる時間がないかもしれませんので、手っ取り早くフードプロセッサーを使うことがおすすめですよ。
食材の切り方については以下の記事で詳しく紹介しています。
食事を冷たくするのはどうなの?

犬は熱い食事が苦手なだけで、冷たい食事が好きなわけではありません。温かい食事を好む子が多いのです。
そのため基本的に食事は温めて出すようにします。
食事を冷たくすれば確かにやけどの心配はなくなりますが、わざわざ食材を冷たくしてから食べさせることにもあまりメリットはありません。
まとめ

犬も人間と同じように温かい食事が好きな動物です。適切な温度に調節してあげると愛犬の食事の選択肢がもっと拡がるかもしれません。
火傷しないように気をつけながら、手作りごはんを作ってあげてくださいね。
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