マンクスはアイルランドとグレートブリテン島の間の「マン島」で誕生した、しっぽのない珍しい猫種です。
歩く姿がうさぎに似ていることから「ラビットキャット」と呼ばれることもありますよ。
この記事では、マンクスの性格や特徴、体重や被毛の色、しつけや餌についてまとめました。
マンクスの歴史は?

マンクスのしっぽがない理由にはさまざまな言い伝えがあります。ノアの方舟にまつわるエピソードが有名で、ノアが出航するため方舟の戸を締めた時にしっぽを挟まれて切断されてしまったという説です。
他には、アイルランドからやってきた侵略者が自分の兜の飾りにするために切り取ってしまったという説や、フェニキアの商人が日本から連れてきたという説もあります。
中でも「しっぽが無いマンクスは自然発生的に突然変異で生まれ、孤島という環境で多種との交わりを持たずに長い年月をかけて定着した」という説が最も有力とされています。
通常、猫のしっぽが短かったり無かったりすることは「劣性遺伝」の影響なのでやがて無くなるはずの特徴です。マンクスのしっぽは「優性遺伝」であり、しっぽのない種が優先的に生まれてくることが分かっていますよ。
劣性であるはずの遺伝子が優先的に出現しているため、マンクスは死産や奇形の確率が高く、繁殖が難しい猫種とされています。個体数が増えにくく、現在でもレアな猫種の1つですよ。
マンクスの性格は?

性格
- 温厚で優しい
- 物静かでおとなしい
- 引っ込み思案で人見知り
マンクスは温厚で穏やかな優しい性格をしています。物静かで大人しいので騒がしい場所はあまり得意ではありませんが、飼い主さんと信頼関係が築けると活発に遊びまわってくれます。
繊細な神経の持ち主で引っ込み思案なので、飼い主さん以外には人見知りをする傾向があります。飼い主家族であれば心を開いて仲良くしてくれることが多いです。
多頭飼いには注意が必要です。先住猫とは一定の距離を保ちながら、徐々に生活に慣れさせてあげないと他の猫に順応できない性格に育ってしまいますよ。
マンクスの特徴、しっぽがない?4種類いる?

マンクスの最大の特徴は、しっぽが無い個体がいることです。しっぽがあるマンクスも存在しますが、極端に短いです。
しっぽの長さによってマンクスは「ランピー」「ランピーライザー」「スタンピー」「ロンギー」の4種類にわけられます。「ランピー」は全くしっぽのない個体を指します。一番しっぽの長い「ロンギー」でも、他の猫種と比べると短めですよ。
キャットショーでは「ランピー」のマンクスが最も評価されており、ペットとして実際に飼育されるマンクスの多くはこの種です。
マンクスの特徴、体つきは?

マンクスの体は全体的に丸みを帯びていますが、筋肉質ながっしりした体格をしています。
脚は骨太で前脚より後ろ脚の方が長く、歩き姿はぴょんぴょん跳ねているようにみえるので「マンクスホップ」と呼ばれています。跳びはねる姿がうさぎにも似ていることから「ラビットキャット」という別名も持ちますよ。後ろ脚の脚力は他の猫と比べて高いのでジャンプ力は相当のものです。
頭の形は丸く、頬がつき出ています。「ブリティッシュショートヘア」と体つきや頭部の特徴が似ているため、祖先が同じだと考えられていますよ。
マンクスの体重や被毛の色は?

体重
- 3~6kg
マンクスの体重はオスの成猫が3〜6kgで、メスは一回り小さいです。被毛は柔らかくて分厚い「アンダーコート」と光沢があり少し固めな「トップコート」のダブルコートです。
短毛種ですが、繁殖の過程で突然変異的に長毛種である「キムリック」が生まれることがあり、現在では別の猫種として登録されています。
被毛カラーは多くの種類が認められており、ブラックやホワイト、レッド、ブルー、クリームなど様々な種類が存在します。眼の色はブルーやグリーン、ヘーゼル、カッパー、オッドアなどが確認されており、被毛カラーに依存しますよ。
マンクスの手入れやしつけは?

しつけのポイント
- デリケートなしっぽの付け根
- 抜け毛
- 木登りが得意
- 家出に注意
デリケートなしっぽの付け根
マンクスは賢くて飼い主さんに従順な猫種なのでしつけやすいといえます。しっぽのない「ランピー」はしっぽの付け根にあたる部分がデリケートですよ。手が触れないように気をつけてあげてくださいね。
抜け毛
ダブルコートの被毛をもつため抜け毛は多いです。定期的にブラッシングしてあげると良いですよ。汚れがめだってきたら蒸しタオルで拭いて体をキレイにしてあげてくださいね。
木登りが得意
後ろ足を使ったジャンプ力を活かしてか、マンクスは木登りが得意です。高いところに登ること自体が好きなマンクスもいるので、飼育にはキャットタワーやロープなど用意してあげると喜んでくれますよ。運動することが大好きなのです。
家出に注意
外に出てしまうと遠くへ行ってしまう傾向があります。家に帰ってこないこともあるため、室内飼いをしている際は外に出さないように注意が必要です。
動物病院などの行き帰りには「ケージ」を使うことをオススメします。
マンクスにおすすめのキャットフードは?

マンクスには「アカナ」がおすすめです。
アカナには、泌尿器系のケアに役立つ「クランベリー」やストレス軽減に期待ができる「カモミール」などがバランスよく配合されています。
主原料には、動物性タンパク質を豊富に含む「新鮮骨なしニシン」を使用しているので、運動好きで筋肉質な体つきをしているマンクスには最適ですよ。カロリーも少し高めに設定されているのでぴったりのフードといえます。
マンクスにおすすめな最高級キャットフードはこちらの記事からも確認できます。
日本では珍しい猫種

マンクスは個体数の少ない希少な猫種なので、日本国内ではなかなかブリーダーは見つかりません。マンクスが公認されているアメリカやイギリスでブリーダーを探すことをおすすめします。マンクスはしつけがしやすく珍しい猫種を飼いたいという方におすすめですよ。