北米が原産のプレリードッグは、犬ではなくリスの仲間です。
その名前は「草原(プレーリー)の犬(ドッグ)」という意味で、草原地帯に群れで生活をしていること、仲間に危険を知らせる際の鳴き声が犬に似ていることから名づけられたといわれています。
この記事では、プレーリードッグの値段の目安、種類や平均寿命、生態や特徴、飼う際の注意点についてまとめました。
この記事でまとめたこと
プレーリードッグの値段の目安は?

値段の目安
- 1匹 20万円前後
プレーリードッグは感染症持ち込みのリスクを減らす目的で2003年から輸入が禁止されています。そのため日本で現在売買されている個体は、2003年以前に国内に入ってきた個体から繁殖されたものに限られています。
国内の個体数が少ないが人気が高いので、価格相場は高めです。1匹20万円前後からペアだと50万円近くの価格になることもあります。
日本ではもっとも一般的な「オグロプレーリードッグ」の繁殖期は1〜4月なので、その時期に販路が増えますよ。
プレーリードックの種類は?平均寿命は?

プレーリードッグ5種
- オグロプレーリードッグ
- ガニソンプレーリードッグ
- メキシコプレーリードッグ
- オジロプレーリードッグ
- ユタプレーリードッグ
平均寿命
- 7~8年
プレーリードッグの種類は主に「オグロ」「ガニソン」「メキシコ」「オジロ」「ユタ」の5種類がいます。
日本でプレーリードッグとよばれて親しまれているのは「オグロプレーリードッグ」です。単に「プレーリードッグ」と呼ぶ時にはこの種を指し、「尾黒(オグロ)」の名前の通り黒いしっぽが特徴的です。
メキシコプレーリードッグとユタプレーリードッグは個体数が著しく減少しているため、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに絶滅危惧種として指定され、保護が行われています。
「オグロプレーリードッグ」の平均寿命は7~8年です。
プレーリードッグの生態は?

プレーリードッグの生態
- 一夫多妻制
- 草食
- 豊かな社会性
野生のプレーリードッグは一夫多妻制で、オス1匹に対して複数のメスで家族を形成しています。複数の家族が集まり、コテリーと呼ばれる集団で暮らしています。
トンネルを掘り巣穴で生活しているのですが、巣は地下(深さ約5m、長さ約30m)にあり、そのトンネルは縦横無尽に繋がり合って大きくなります。
コテリーによっては数百匹を超えるプレーリードッグが生活していることもあります。
家族同士は、抱き合ったりキスをしたりしてコミュニケーションを取って集団生活をしています。人間らしく社会的な動物だといわれていますよ。
活動時間は主に昼で、日中は地上で過ごします。食べ物はプレーリードッグは草食なので「根」「樹皮」「少量の種子と昆虫」などを食べ、水分も食べ物から摂取することができます。
プレーリードッグの特徴は?

特徴
- 体長:28~33cm
- 尾の長さ:10cm
- 被毛カラー:茶色ベースで黒やグレーの差し毛
プレーリードッグは体長が28~33cm、尾の長さが10cmほどです。ずんぐりむっくりの体型に「短い耳」「アーモンドのような大きな目」「小さく器用な手」「鋭い歯と強い顎」が特徴的です。
立ち上がって両手を伸ばしている姿や、おしりの脂肪に体を乗せて座っている姿が何ともいえず可愛らしいですよね。
びっくりしたりすると、肛門にある3本の管から臭いを発するという特徴もあります。被毛カラーは茶色ベースで、黒やグレーの差し毛が入っています。
プレーリードッグを飼う際の注意点は?

注意したいこと
- 落下事故
- かじり癖
- 肥満
- 一人ぼっちにしない
- 室温
- 日光浴
愛らしいペットのプレーリードッグと、できるだけ長く一緒に生活するために注意すべきことを5つにまとめました。
落下事故
プレーリードッグは運動量が多く活発な動物なので、自由に動き回れる広さのケージを用意する必要があります。
時にカーテンや高いところに登ることもありますが、落下事故には気をつけてください。高さがありすぎるケージでの飼育にも注意してくださいね。
かじり癖
前歯が伸び続け、ものをかじる癖があります。コード類をかじられないように避けておくようにしてください。金属製のケージをかじりすぎて、歯が折れたり歯茎の病気を引き起こしたりすることもあります。
中にネットを張ったり緩衝材を挟んだりとケージに工夫をしておくと良いですよ。
肥満
草食動物であるプレーリードッグは、主に繊維質が豊富でカロリーの低いイネ科の植物を食べています。
プレーリードッグは野生化で低カロリーの食餌でも十分対応できるように進化した動物なのです。
飼育下では肥満になりやすい傾向にあります。肥満は健康に様々な悪影響を及ぼすので、高繊維のペレットや牧草を主食として与え、餌には低カロリーを心がけてくださいね。
生野菜などはおやつ程度にあげてくださいね。
一人ぼっちにしない
社会性のある動物なので一人ぼっちの時間が多くなると寂しさによるストレスで「自咬症」などの病気になる可能性があります。
慣れてきたら、毎日一緒に遊ぶなど触れ合う機会を増やしてあげてくださいね。
室温
プレーリードッグは寒さに弱いため、室温が15度以下になると仮死(冬眠)状態になることがあります。この状態になると命に危険を及ぼす可能性があるので、室温は常に約20~28℃位に保つようにして下さい。
冬場はヒーターなどによる保温が欠かせません。
日光浴
プレーリードッグは日光浴をして紫外線を浴びることにより、体内でビタミンDを生成します。
ビタミンDは筋力を高めたり骨を丈夫にしたりする役割を持つ重要な成分なので、欠乏しないためにも1日数十分程度の日光浴をさせてあげるのがポイントです。
日光浴ができない場合は、ケージ内の一部分に「ペット用紫外線ライト」などを設置してあげます。ネイルやレジン用の紫外線ライトだと強すぎて失明してしまう恐れがあるので、必ずペット用の紫外線ライトや日光用ライトを使用してください。
プレーリードッグを飼う楽しみ

プレーリードッグは、最初こそ警戒心が強いですが、慣れると飼い主をしっかり見分けてよく懐きます。べったり甘えてきたり、立ち上がってキョロキョロしたり、餌を持って食べたりする姿は本当にかわいいですよ。