スポッテッドガーは流れの緩やかな河川や湖に生息する魚類でガー科ガー目に属する熱帯魚です。ガーの中でも小柄なタイプで、熱帯魚ショップでは5~15cmほどの幼魚がよく販売されていますよ。
この記事ではスポッテッドガーの習性や繁殖、産卵条件、稚魚の育て方についてまとめました。
スポッテッドガーの飼い方、習性は?
習性
- 空気呼吸を行う
- 成長スピードが早い
- 大食漢
スポッテッドガーには以下の習性が確認されています。
空気呼吸を行う
一般的に熱帯魚はエラ呼吸で酸素を体に取り入れますが、スポッテッドガーをはじめガー科の魚は「ラビリンス器官」を使って「空気呼吸」を行います。
そのため自然界ではあまり深くに潜ることはできず、水深の浅い河川などに生息していますよ。水槽での飼育でも呼吸のために水面と水槽の蓋との間に十分すきまを作る必要があります。
スポッテッドガーの大きな口が水面から出せない環境だと酸欠になってしまうのです。
成長スピードが早い
ガー科の中では小さなスポッテッドガーですが、50cm程度には成長し成長スピードも早いです。5~15cmの稚魚が1年間で30cm以上に成長するほどです。
はじめは90cmほどの水槽サイズでちょうど良くてもすぐに水槽が狭くなるので、あらかじめ120cmほどの水槽を用意するのがオススメです。
大食漢
スポッテッドガーは食べる餌の量が多く、毎月の餌代はかなりかさみます。餌を食べる分だけ水も汚れるので水換えにも手間がかかります。強力な濾過フィルターも必要になります。
スポッテッドガーの繁殖、産卵条件は?
スポッテッドガーの繁殖の難易度は高いといえます。国内での繁殖例は数えられるほどしかありませんよ。オスメスの判別も難しく、プロのブリーダーでも数匹を混泳させた「繁殖行動」から性別を判別しています。
繁殖できたとしてもスポッテッドガーは大きく成長するので育てることも大変ですよ。繁殖は一般的な飼育の楽しみ方には入りません。
スポッテッドガーの稚魚、育て方は?
スポッテッドガーの成魚は「メダカ」などの小魚を生きたまま食べますが、稚魚の口の大きさでは小魚が入らず食べることができません。
稚魚には小さい「冷凍赤虫」などを与えるのが一般的です。餌を与える頻度は毎日3回で、他の熱帯魚に比べるとやりすぎといえるくらい餌は食べます。
十分に餌を与えないと「成長不良」や「骨格異常」の原因となりますので注意してくださいね。
習性などの事前確認が大切!
熱帯魚ショップで売られているスポッテッドガーは稚魚なので、もしかしたら小さめの水槽でも飼えるのではないかと思ってしまいがちです。
「成長スピードが早い」など、習性は事前に知っておくことが大切ですね。飼育しきることのできなくなった飼い主さんが池や川に反してしまうケースが多いのもスポッテッドガーの特徴です。
日本の生態系のバランスが崩れてしまいますし一度飼ったペットを自然に返してしまうのはかわいそうですよね。
スポッテッドガーを購入する際には「最後まで飼育しきれるか」「毎月の餌代を確保できるか」など事前にシミュレーションを行って検討してみてください。