日本ではハトに並んで身近な存在といえるスズメ。街中を自由に「チョンチョン」と飛び回る姿は日常のありふれた光景ですよね。
この記事ではスズメの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。
スズメの特徴は?

大きさ
- 全長:15cm
- 体重:17g
外見の特徴
- 短くて太めのボディ
- 個性的な模様の翼
スズメの大きさはオスメス関係なくおよそ15cmで体重は17gほどです。短くて太めのボディが可愛らしい野鳥です。地域によってふくよかさに多少の違いがあるようです。
全身をつつむ羽毛は茶色ベースで地味な配色ですが、翼には2本の細い白い帯と縦に入った黒斑があり、スズメのどこかミステリアスで華麗な個性をかもし出しています。
頬から腹にかけても白く、成鳥の頭部は赤茶で白い顔の頬や喉に黒斑が入っていますが、幼鳥はその模様がはっきりしません。
くちばしは短くて太く、幼鳥は黒色で、幼鳥は淡黄色をしています。
スズメの生態は?

生態
- ホッピング
- 都市部でも繁殖
- 集団行動
ホッピング
地上でのスズメは、両足でチョンチョンと素早く飛び跳ねる生態があります。飛び跳ねながら移動することからその歩き方は「ホッピング」とよばれています。
都市部でも繁殖
雑食性で本来はイネ科植物の種子や虫を食べる野鳥です。都市部では桜の花の蜜やパン屑・菓子屑、生ゴミなど何でも食べています。繁殖期には、虫を好んで捕食します。
3~8月にかけて1年に2回のペースで繁殖を行います。人に対して警戒心は強いですが人の生活領域は一番安全であることを理解しているので、最近では都市部を繁殖場所に選ぶ生態があります。
集団行動
20つがい以上の集団で行動し繁殖する習性があります。イネ科の植物を繊維状にして巣づくりをします。卵は灰白色で紫褐色や黒褐色の斑があります。母鳥は毎日卵を1個ずつ平均で5~6個産み、孵化するまでの10~14日間オスメス共同で卵を温めますよ。ヒナはふ化後14~18日で巣立ちます。
スズメの分布は?どこに生息している?

西はポルトガル東は日本まで、ユーラシア大陸の広い範囲に分布する鳥です。北の寒い地域は好まず、熱帯や亜熱帯地域にも分布しますがインドにはほとんどいません。
日本では全国の都市、農村、里など人の居住区域で1年中みられる鳥です。
スズメの鳴き声は?
朝起きたときに外から聴こえてくる「チュンチュン」という鳥の鳴き声は、スズメによるさえずりですよ。さえずりとは、主にオスがメスに対して「求愛」するときに鳴く声のことを指します。
繁殖期に巣がある程度完成すると、卵の有無に関わらず「地鳴き」を行います。地鳴きは天敵を警戒する気持ちの表れで、胸を反らせ尾羽を上げながら「ジュクジュク」「ヂッヂッヂッ」と激しく鳴きますよ。
日本にいるスズメの頭数は減少傾向

どこにでもいるスズメですが日本のスズメは減少傾向にあるといわれています。気密性の高い住宅の普及によりスズメが居住できる場所が減少したことや、農村の「コンバイン」が普及したことにより、冬場のスズメの餌となるお米の「落ちもみ」が不足したことなどの影響を受けているようです。
これまで目にして当たり前のスズメですが、今後日本で「絶滅の危機」に瀕する可能性もゼロではないのです。