トビハゼの繁殖方法まとめ。産卵から稚魚の育て方まで

ぴょこぴょこ飛びはねて移動する仕草がかわいらしいトビハゼ。繁殖方法は他の海水魚や熱帯魚と比べて少し変わっています。

今回はトビハゼの繁殖方法について産卵から稚魚の育て方をまとめました。

 

トビハゼの繁殖、必要な環境は?

トビハゼ

必要な環境

  • 泥水(深さ15cm以上)
  • 海水

トビハゼは泥を使って巣穴を作ります。オスが口に泥を含み、泥を吐き出して巣穴を作るのです。繁殖を狙う場合は、巣穴を作れるように必ず水槽内に泥を入れるようにしてください。

全体の底砂を泥にする方法やタッパのようなケースに泥水を入れておく方法があります。深さ15cmほどの穴を掘って巣にするので、水槽内の泥も深さ15cm以上必要です。また、トビハゼの稚魚は海水魚なので、飼育には海水も必要ですよ。

 

トビハゼの繁殖方法、産卵は?

トビハゼ

繁殖方法

  • 自然繁殖

トビハゼの繁殖期は6~8月で、その時期になるとオスが掘った巣穴にメスを呼び込み、メスはその巣穴に産卵をします。

 

産卵の前兆

繁殖期に入ったオスは、巣穴を作ると飛びはねて求愛行動を取りメスを呼び込もうとします。オスは全長5cmほどの大きさまで成長するまで繁殖する能力がありません。5cmまで成長するのに1年ほどかかりますよ。

悲しいことに、繁殖に参加したオスは繁殖後に死んでしまいます。

 

卵の隔離

巣穴の中に産み付けられた卵はオスが保護しており、巣穴を崩してしまうとうまく孵化(ふか)させることができません。卵は隔離しないで孵化するまでオスに任せることがおすすめですよ。

繁殖に参加していないトビハゼやメスは隔離しても大丈夫です。

 

トビハゼの稚魚、育て方は?

トビハゼ

  • ワムシ
  • ブラインシュリンプ

水質

  • 海水

成魚との合流時期

  • 生後50日

 

トビハゼの稚魚の餌には「ワムシ」や「ブラインシュリンプ」を使います。生後3週間目までは沸したワムシを与えて、陸にあがれるようになったらブラインシュリンプを与えるようにします。

 

水質

トビハゼの稚魚は成魚のように陸上には上がらず、海中で生活します。孵化したら海水をたくさん入れて、稚魚の生活環境を整えてあげてくださいね。

海水は熱帯魚ショップで売られている「海水の素」を使用するのが手軽でおすすめです。トビハゼの稚魚は全長1.5cmほどになると成魚と同じように干潟に上がって生活をするようになります。

 

合流の時期

生後50日ほどで全長1.5cm程度に成長するので、親と合流させてあげます。親は汽水で生活しているため、いきなり水質が変わると体に負担をかけるので、合流させるときは少しづつ塩分濃度を下げて慣らしてあげるようにすると良いですよ。

 

難易度高い繁殖を観察したい!!

トビハゼ

トビハゼの繁殖には巣穴を掘ることのできるほどの泥水の用意や稚魚を育てるための海水が必要です。稚魚の餌は「ワムシ」や「ブラインシュリンプ」など一般的な海水魚の稚魚の餌で対応することができます。

水槽内での繁殖の難易度は高いですが、飼育している間に繁殖を観察できたらうれしいですよね。