コアラまとめ!大きさや特徴、生態は?

お菓子のキャラクターとしても有名なコアラは、オーストラリア東部のユーカリ林に生息している哺乳類です。

コアラという名前はアボリジニの言語が由来とされていますが、詳細は分かっていませんよ。

この記事ではコアラの大きさや特徴、生態についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

 

コアラってどんな動物?

コアラ2
コアラの祖先は、「ディプロトドン」ではないかと考えられています。

すでに絶滅してしまいましたが、鮮新世から更新世にかけてのオーストラリアに分布していた動物で3m近い大きさをしていたことが分かっていますよ。

 

人間との関わり

6万年前からオーストラリアに住んでいた先住民(アボリジニ)はコアラを食べ物としていたものの、うまく共存していました。

しかし、18世紀になって移り住んだヨーロッパの人々が毛皮をとるためにコアラを狩るようになったことや、コアラの住んでいた場所を開発したことがコアラの減少に大きな影響を与えることになります。

現在では、絶滅危惧種に指定されているコアラを保護するための様々な取組み(怪我をしたコアラの保護やユーカリの植樹)が行われていますよ。

 

コアラの大きさや特徴は?

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コアラの大きさ 体長: 65~82cm
体重:  4~15kg
コアラの特徴 薄い茶色や灰色の体色
フサフサした被毛
小さい耳
大きな鼻
指にある指紋
コアラの寿命 13~18年

コアラの大きさは体長65~82cm・体重4~15kgほどです。中型犬である柴犬と同じくらいですね。

ただ、北部と南部では気温に差があるため体の大きさに違いがありますよ。北部のコアラは体長65~74cmで体重4~9kgほど、南部のコアラは体長68~82cmで体重7~15kgほどです。

 

コアラの外見の特徴

コアラはフサフサした外見をしていますが、見た目以上に引き締まった筋肉質な体をしています。

体色は薄い灰色や茶色などで、胸と首・腕と足の内側が白くなっていますよ。耳は小さいですが、被毛がフサフサしているので大きく見えますね。大きな鼻は嗅覚に優れており、ユーカリの葉の種類を区別しやすくなっています。木の枝をつかみやすいように手足には鋭い5本の爪があり、指には指紋がありますよ。

オス・メスそれぞれにしかない特徴としては、オスの胸にある縦に細長い茶色の「臭腺(しゅうせん)」、メスのお腹には赤ちゃんを育てるための「育児のう」があります。

野生のコアラの寿命は13~18年で、オスのほうが寿命は短いです。

 

コアラの生態は?

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生態

  • 長い盲腸
  • ユーカリの葉から水分補給
  • 母親のパップを食べる赤ちゃん
  • 長い睡眠時間

コアラの生態は大きく分けて「独自の消化方法」「ユーカリの葉から水分補給」「母親のフンを食べる赤ちゃん」「長い睡眠時間」の4つです。

 

長い盲腸

コアラの盲腸の長さは、哺乳類で最長の2mです。

餌であるユーカリの葉は堅く、毒素であるタンニンや油分が多く含まれているので、長い腸でユーカリの葉を発行させて毒素を分解してから消化吸収する必要があるのです。

 

ユーカリの葉から水分補給

コアラは水を飲まない動物としても知られています。

1日500g~1Kgの葉を食べますがユーカリの葉は50~70%の水分を含んでいるので、危険を冒してまで地上に降りて水を飲む必要がないのです。

ただ、森林火災でユーカリの葉が減ったり猛暑で脱水をおこしたりすると、地上へ降りて水を飲むことがありますよ。

 

母親のパップを食べる赤ちゃんコアラ

コアラの赤ちゃんは、生後22~30週になると母乳に加えて「パップ(お母さんのウンチ)」を1ヵ月間ほど食べるようになります。

赤ちゃんコアラはユーカリの葉をいきなり食べても消化吸収ができないので、ユーカリの葉を消化吸収するのに必要な微生物が含まれているお母さんの「パップ」を食べ続ける必要があるのです。「微生物」が赤ちゃんの消化器官に定着することで、次第にユーカリの葉を食べられるようになりますよ。

 

長い睡眠時間

いつも寝ているというイメージがあるコアラ。実際に1日20時間近く寝ています。

コアラが1日の大半を寝て過ごすのは餌であるユーカリの葉には栄養分が少ないからで、可能な限りエネルギーを使わないようにしているということが分かっていますよ。

 

 コアラには、娯楽に利用されていた悲しい時期もある

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愛らしい姿をしているコアラですが、昔から人間に愛されていたわけではありません。

19世紀のオーストラリアでは、コアラを銃で撃つ「コアラ撃ち」が移住してきたヨーロッパ人の娯楽だったこともあります。これからコアラとの共存をしていくにあたって、このような事実を知っておくことも大切ですよ。