羊(ヒツジ)まとめ!大きさや特徴、生態は?

世界各地で家畜として飼育される羊(ヒツジ)は「偶蹄目ウシ科ヤギ亜科」に分類されます。日本では動物園のふれあいコーナーでよくみかける動物ですし、大人しくのんびりしたイメージを連想させますね。

この記事では、羊の大きさ、特徴、生態をまとめました。

 

羊(ヒツジ)ってどんな動物?

羊

オーストラリアやニュージーランドを中心に、羊の世界各地で飼育されています。頭数は10億を超えるともいわれていますよ。現在日本で飼育される羊は1万5000頭ほどです。

ユーラシア大陸に棲んでいた「ムフロン」「アルガリ」「ウリアル」や北米の「ビッグホーン」という野生の羊が、羊の祖先(原種)とされています。

野生種の中でも小型のムフロンが、現在の家畜化された羊の祖先と考えられています。家畜化は古代メソポタミア頃までさかのぼり、野生のものと比べて小型の羊の骨が遺跡から出土した例もあります。

家畜化された羊もいます。ヤギやウシなど他の家畜と比べても羊は脂肪分が多く、貴重な栄養源となっていました。毛皮の利用も古来からされていますよ。ウールは絨毯などに加工されて交易品となり、人の往来と共にこうした羊も各地へ持ち込まれ、更なる改良が重ねらた歴史があります。

 

羊(ヒツジ)の大きさや特徴は?

羊
羊の大きさ 体重:45~160kg
羊の特徴 羊毛
角(持たない種も存在)
羊の寿命 10~12年

羊の大きさは品種によって異なります。小さいものでは体重45㎏程度、大きい品種のオスでは160㎏になる羊もいます。体格や、毛の量、角の大きさもさまざまです。

 

羊の特徴

羊の特徴も品種によって違います。毛は少し縮れた羊毛を持つものが多く、毛色は「白」「淡色」「黒」「褐色(赤茶色)」など基本的には単色です。中には模様のある羊もいますよ。

角もすべての品種にあるわけではなく、全くない種もいれば、「ジェイコブ」のように複数の角をもっていたり、「ロンク」のように角が湾曲していたりします。角が螺旋状の「ラッカ羊」という種類も確認されています。

 

羊(ヒツジ)の生態は?

羊

生態

  • 群れ
  • 臆病
  • 広い視野

羊(ヒツジ)の生態は大きく分けて「群れ」「臆病」「広い視野」の3つです。

 

群れ

羊は群れで行動する習性があります。牧畜が盛んな地域では、羊の群れが移動する様子をテレビの映像などで見ることもありますよね。外敵から身を守るための習性で、群れから離れるとストレスを感じてしまうようです。

群れの中にはっきりとした序列は存在しませんが、角や体の大きさなどで優劣が決まることもありますよ。

 

臆病

群れを形成する習性とも関係していますが、羊は基本的に臆病な動物です。危険があるとすぐにパニックを起こして逃げ出そうとします。

もし群れの中の1頭がパニックになると他の羊もパニックになり、一斉に逃げだすので広い牧場などでの群れの管理はとても大変なのです。

 

広い視野

羊も草食動物の特徴である広い視野を持っています。離れた目と横長の瞳孔を持ち、視野は270-320°といわれます。真後ろ以外はほとんど見渡せることになりますね。

左右の視野の重なる部分以外は、「奥行きの認知」が上手くできないという弱点ももちあわせます。

 

さまざまな種類がある羊!

羊

日本では、羊というと牧場などで見かける「クリーム色」で「もこもこ」とした、「角がない」羊が思い浮かびます。しかし、世界に羊は200種ほどおり、分類がはっきりしないものも含めると1000種ほど確認されています。

同じ羊でも国が違えば外見はかなり変わります。シェットランドやスコットランドなどその地域の羊独特の毛質や毛色を生かした織物が名産品になっていることもありますよ。