ジャッカルは、オオカミを小さくした姿が特徴的なイヌ科の動物です。
ユーラシア大陸の1/4にも達するほど、生息域が広いことでも知られていますよ。
この記事ではジャッカルの大きさや特徴、生態についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
ジャッカルってどんな動物?
ジャッカルが属する犬属の動物たちの先祖は「トマークタス」です。
約6500万年前に発生した「ミアキス」が3500万年前に「キノディクティス」に進化し、約2600万年前に「トマークタス」に進化しましたよ。
ちなみに、ジャッカルが犬の先祖であると間違いやすいですが、「ジャッカルと犬の先祖は同じ」というのが正しいですよ。
人間との関わり
キンイロジャッカルは古代エジプトの「死者の守護神」のモデルでもあり、ヒンドゥー教の女神「カーリー」や「チャームンダー」、仏教の女神「ダーキニー」の乗り物にもなっています。
現代では、ジャッカルは家畜や農作物を食い荒らすとして駆除されることが多いため生息数が減少していますよ。アビシニアジャッカルは絶滅危惧種に指定されています。
ジャッカルの大きさや特徴は?
体長 | 45~106cm |
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体重 | 7~15kg |
寿命 | 10~12年 |
ジャッカルには4種類がいます。
キンイロジャッカル
体色は薄い黄色~茶色がかった黄色で、体長45~106cm・体重7~15kg・しっぽの長さは20~41cmほどです。ジャッカル4種の中では、いちばん体が大きいですよ。
生息域が広いので、地域によって被毛の色や顔つきが少し変わります。モロッコにいる個体は、エジプトの個体よりも鼻がとがっていますよ。
ヨコスジジャッカル
体長62.5~81㎝・体重6.5~14kg・しっぽの長さは30~41㎝です。
体色は灰色をおびた茶色で、体側面に白い縦しまとその下に黒い縦しまが入っています。耳の先は丸くなっていますよ。
セグロジャッカル
体長は45~90㎝・体重6~15kg、しっぽの長さは25~40㎝です。
体色は背中やしっぽが黒色で、お腹は白色ですよ。耳は大きく、先がとがっています。
アビシニアジャッカル
体長84~101㎝・体重11.2~19.3kgで、しっぽの長さは27~39.6㎝です。中型犬の柴犬と同じくらいですね。
体色は赤みがかった茶色・赤みのあるこげ茶色で、喉からお腹にかけては白色です。
ジャッカルの生態は?
生態
- 一夫一妻制
- ヘルパー
ジャッカルの生態は大きく分けて「一夫一妻制」「ヘルパー」の2つです。
一夫一妻制
ジャッカルは一生にわたって同じペアで生活をします。
ジャッカルというとあまり良いイメージが無いかもしれませんが、実際はペア同士の愛情が深いことでも知られていますよ。
ヘルパー
オスとメスのペアは、ひとり立ち前の個体や産まれたばかりの赤ちゃんたちと集団をつくります。
まだ狩りができない個体は「ヘルパー」として巣穴で留守番をしながら母親が産んだ赤ちゃんたちの面倒を見ますよ。
両親は「ヘルパー」がいるからこそ安心して狩りをすることができるのですね。
ジャッカルと野生犬のハイブリッド
ジャッカルと野生の犬を交配してできた個体は「ジャッカルハイブリッド」や「ジャッカルドッグ」と呼ばれています。
実際にキンイロジャッカルとシベリアンハスキーを交配させて誕生した「スリモヴドッグ」は、ロシアの空港で爆発物や麻薬を発見する「探知犬」として活躍していますよ。