ゲラダヒヒはオナガザル科のゲラダヒヒ属に分類されるサルで、ゲラダヒヒの1種のみ存在します。マントヒヒなどのヒヒ属と同じ旧世界ザルの仲間ですが、ヒヒ属とは別の種類の動物です。
この記事ではゲラダヒヒの生息地や会うことのできる動物園、餌についてまとめました。
この記事でまとめたこと
ゲラダヒヒはどこに住んでいる?分布は?
分布域 | エチオピア |
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エリトリア | |
生息域 | 草原 |
岩場 |
ゲラダヒヒは、エチオピアやエリトリアなどに生息し、標高2000~5000mの高地にある草原や岩場で暮らしています。昼行性で、1頭のオスと3~6頭のメスや幼獣からなる小さなグループを作って生活していますよ。
メスとグループを作っていないオスは、オス同士で集まってグループを作ります。夜は複数のグループが集まり、100頭近くの群れを作り崖の上などで休みます。
ゲラダヒヒの活動時間は11~12時間で、食事時間が60~80%、移動時間が15~20%、休息時間が5~20%を占めています。乾季になると食事時間が多くなる傾向にありますよ。
ゲラダヒヒは動物園で会える?
残念ながらゲラダヒヒは日本の動物園では会う事ができません。「日本モンキーセンター」では2013年2月まで飼育されていましたが、現在はいません。
ゲラダヒヒは海外の動物園では会う事ができます。エチオピアにある「シエミン国立公園」やスコットランドにある「エジンバラ動物園」、アメリカ合衆国にある「ブロンクス動物園」などで飼育されていますよ。
ゲラダヒヒの餌は?何を食べる?
飼育下での餌 | パン |
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バナナ | |
イモ | |
野生下での餌 | 植物 |
果実 | |
昆虫類 |
ゲラダヒヒは飼育下ではバナナやパン、イモなどを食べます。旧世界サル用ペレットを与える事もあります。
野生下では木の葉や果実、種子、花、ハーブ、昆虫類などを食べています。食料を見つけるのに一日に600~2160mの距離を移動するといわれています。グループが大きければ大きいだけ長い距離を移動すると考えられていますよ。
ゲラダヒヒは地面に座って、親指と人指し指を使って餌を拾います。食事量の90%が植物で、シマウマなどの非霊長類草食動物のような食事内容です。
鳴き声
ゲラダヒヒは、鳴き声でコミュニケーションを取ります。オスは敵が近くにいる時には「ウオー」と大きな声で2~5秒間隔で鳴きます。
幼児以外のオスメスがリズミカルに低く柔らかに鳴く場合は友好的である証です。成体のオス以外が甲高く大声で鳴く場合は、敵に襲われている事を他の個体に伝えています。仲間はこの鳴き声を聞くと逃げていきますよ。