オカヤドカリは、個体数の減少により1970年に小笠原諸島で天然記念物の指定を受けたヤドカリです。産卵時は海に戻りますが、それ以外のほとんどを陸で過ごしますよ。
この記事では、オカヤドカリの飼い方、水槽や水温、水草、餌、混泳についてまとめました。
この記事でまとめたこと
オカヤドカリの飼い方、水槽の水温や水草は?

必要な設備
- 水槽
- 底砂
- 水入れ
- シートヒーター
- 湿度計
- シェルター
- 貝殻
オカヤドカリを飼うのに必要な設備は「水槽」「底砂」「水入れ」「シートヒーター」「湿度計」「シェルター」「貝殻」です。
水槽
オカヤドカリは熱帯魚用の水槽でも飼育できますが透明な壁を認識できないので、背面と壁面をフィルムなどで覆ってあげてください。横幅が60cm以上ある水槽がおすすめです。2000~5000円で購入できますよ。
底砂
オカヤドカリは暑さや寒さ、乾燥などの環境変化から身を守るために砂に潜り込む習性があるため底砂が必要です。市販されている珪砂か川砂で十分なので、最低10~15㎝程度の高さに敷き詰めてあげてください。
60cmサイズの水槽であれば必要な底砂の量は20Kg程度です。2000円程度で購入することができます。
水入れ
ヤドカリは体が乾燥するとエラ呼吸ができずに死んでしまいます。ろ過した水か1日以上汲み置きした水道水を入れた水入れを常備しておきます。値段は500円程度で販売されています。
シートヒーター
特に寒さに弱いヤドカリは冬場には底砂だけではなく「シートヒーター」を設置して水槽内の温度が下がらないようにしてあげます。
水槽内の温度は常に20~25度に保ってくださいね。15度以下で動きが鈍くなり、10度以下では死んでしまいます。水槽のフタの裏にシートヒーターを貼り付けると保温しやすくなりますよ。3000円前後で購入できます。
湿度計
湿度は60~80%に保つ必要があるため湿度計を用意してください。1000円前後で購入できます。
シェルター
オカヤドカリは活動時間帯である夜間以外は、物陰に潜んでじっと動かずに眠っています。
水槽内には隠れ場所となる「シェルター」を設置してあげてください。200~1000円程度で販売もしていますが、横にした鉢植えで代用することもできますよ。
貝殻
オカヤドカリは脱皮をして、成長とともに貝殻を変えます。入口の形に関係なく巻き貝(右巻き)であれば問題ないので、水槽内にいろんな貝をたくさん置いてあげるのが理想です。
飼い主が海岸で拾ってきても問題ありませんし、1000円程度で販売もされています。
あるとよいもの
オカヤドカリの水槽には水草を入れる必要はありませんが、ガジュマルを植えてあげると木に登って昼寝をしている光景もみられますよ。
「ハイドロカルチャー」を応用して設置すると管理が楽ですが、容器にオオヤドカリが侵入すると危険なので侵入を防止する対策は必ず施してくださいね。
ガジュマルの値段は1本700円程度です。
オカヤドカリの飼い方、餌は?
餌
- ヤドカリ専用フード
- サツマイモ
- レタス
- リンゴ
- 柿
オカヤドカリは雑食性の生き物なので、基本的に何でも食べますが、栄養バランスよく与えることが大切です。
市販のヤドカリ専用フードは栄養バランスが整っていておすすめです。
他には魚類を中心とした動物質の餌や「サツマイモ」「レタス」などの植物性の餌、「リンゴ」「柿」などの果物を好んで食べますよ。
「白米」や「パン」も植物質のバリエーションのひとつとして与えることができます。
オカヤドカリの飼い方、混泳はできる?

オカヤドカリは温度や湿度など細かい飼育環境を必要とする生き物なので、ほかの水棲生物との混泳は難しいです。カニ類を同じ水槽に入れるとケンカしてしまいますし、亀と一緒に飼うとオカヤドカリが食べられてしまいます。
オカヤドカリは単体での飼育をおすすめします。
オカヤドカリに癒されている人増殖中!

犬や猫などに比べるとマイナーなイメージがあるオカヤドカリですが、食べる仕草や飛び出た複眼が可愛いと人気です。
一生懸命貝殻を引きずりながら移動する姿や流木の上で寝ていたりする姿は実にユーモラスで、自然と笑顔になってしまいますよ。オカヤドカリがみせる表情や仕草に癒されること間違いなしですよ。