熱帯魚の濾過装置「上部フィルター」の仕組みやおすすめは?

熱帯魚を飼育する際に濾過装置は必要となります。「上部フィルター」は水槽とセットで販売されることも多く、数ある濾過装置の中でも濾過能力が高いフィルターですよ。

この記事では、上部フィルターの仕組みや飼育に向く熱帯魚、おすすめの商品についてまとめました。

 

ろ過装置、上部フィルターの仕組みは?

ろ過装置

メリット

  • 濾過能力が高い
  • メンテナンスがしやすい

デメリット

  • 水槽にフレームが必要
  • 水流が強い
  • 水草水槽に向かない

上部フィルターとは熱帯魚の水槽を濾過するためのフィルターの1つで、水槽のフレームの上に設置して使います。水槽内の水をポンプで吸い上げて濾過槽を通し、水槽へと戻す仕組みです。

水槽の上部に設置することで空気と触れ合う面積が多くなり、「濾過バクテリアが繁殖しやすい」ことがメリットですよ。「生物濾過」の能力が特に高いです。

また、外部フィルターのように場所を取らないことも人気の秘密です。

 

上部フィルターのデメリット

上部フィルターを設置するには水槽の「フレーム」が必須です。「フレームレス水槽」では使用できません。また落水音が大きくてうるさいです。水流も強いので「メダカ」や「ベタ」「カクレクマノミ」などの水流を好まない熱帯魚の飼育には向きませんよ。

水槽上部がふさがるため作業しにくい欠点もあります。上部フィルターはCO2(二酸化炭素)を外に逃がしやすいフィルターでもあるので、「水草水槽」にも向いていません。

 

熱帯魚の上部フィルター、濾過槽は?

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濾過槽の仕組み

  • ウールマット
  • セラミック濾材(リング状)
  • セラミック濾材(ボール状)
  • スポンジ
  • 活性炭

上部フィルターの濾過槽には「ウールマット」「セラミック濾材(リング状、ボール状)」「スポンジ」「活性炭」が表記順に使用されています。目の粗いものから細かいものへ水が通る仕組みで、目詰まり防止や通水性を高めることを効率よく行えます。

「スポンジ」や「セラミック濾材」は目的に応じてカスタマイズすることができますよ。目詰まりを完全に防ぐために「スポンジ」を「セラミック濾材」に入れ替えている方もいます。

セラミックの濾材は「リング状」と「ボール状」の2種類があります。「リング状」は中央に穴が空いて水が通りやすい形状をしており物理濾過の役割を果たします。「ボール状」は多孔質な素材で小さな穴がたくさん空いています。濾過バクテリアが主に住み着いている場所なので、生物濾過に大きく貢献していますよ。

両方使用する場合は「リング状」「ボール状」の順がおすすめで、混ざりあいを防ぐために「ネット」に入れて設置することをおすすめしますよ。半年ほどすると汚れが溜まって濾過能力が落ちるので、新品と交換してくださいね。

また、「活性炭」は細かな汚れを「吸着濾過」する役割を持ちます。ただ吸着できる汚れに限界があるため、濾過槽では一番後ろに配置されています。

 

上部フィルターがおすすめな熱帯魚は?

アロワナ 熱帯魚

おすすめの熱帯魚

  • 金魚
  • アロワナ

濾過能力が高い上部フィルターは、フンの量が多くて水槽を汚しやすい「金魚」や「アロワナ」の飼育に向いていますよ。

メンテナンスが大変な熱帯魚ですが、上部フィルターは効率よく水槽内を濾過する上に濾過槽内の取り替えもフタを開けるだけなので、かける時間を短縮することもできます。

 

おすすめの上部フィルターは?

熱帯魚

上部フィルターの中でも「ジェックス」の製品は他社の製品と比べて濾過槽が広く、濾材が多く入るのでおすすめです。濾過槽が透けてみえるのも特徴のひとつで、内部の汚れが確認しやすいですよ。

 

セラミック濾材のおすすめはエーハイム

セラミック濾材はエーハイム製品の「リング状」「ボール状」がおすすめです。手に入れやすく、長持ちしますよ。

 

「リング状」のおすすめ商品

 

「ボール状」のおすすめ商品

 

性能を自分好みにカスタマイズ可能

素材 (10)

多くのアクアリストに愛用されている上部フィルターの濾過能力は「外部フィルター」並みかそれ以上です。

濾過槽の内部に詰める濾材は自分好みにカスタマイズすることができるので、飼育している熱帯魚にあわせて性能を高めることもできます。

知れば知るほど実は奥が深いフィルターなのです。