十姉妹(ジュウシマツ)は、江戸時代から日本人に長く愛されている鳥です。
東南アジアに生息している「コシジキンパラ」を日本で品種改良して誕生した鳥で、穀食に進化したスズメ科やアトリ科の鳥を指す「フィンチ」に分類されていますよ。
この記事では、十姉妹の性格や特徴、寿命、鳴き声をまとめました。
十姉妹の性格は?

性格
- なかよし
- やさしい
- こわがり
なかよし
十姉妹は、一つのケージに十数羽が仲良く並んでいる光景からもわかるように「なかよし」な性格をしています。十姉妹という名前も、みんなケンカをせずに仲良く過ごしていることが多い、ということに由来していますよ。
群れでいることを好むので留守にしがちな場合は複数飼育がおすすめですが、まったくケンカをしないわけではないのでペアを作るときはお互いの相性を考慮してあげることが大切です。
また、同性のペアやつがいで飼育すると飼い主さんにはあまり懐かなくなることも知っておいてくださいね。
やさしい
十姉妹は、優しく温厚な性格をしていますよ。
他の鳥にいじめられても、自分から攻撃することは滅多にありません。
こわがり
十姉妹は人間に対して臆病です。
外部からの刺激も苦手としているので、飼育に際しては「ツボ巣」をケージに入れるようにしてください。
「ツボ巣」はワラを編んで作ったツボ状の巣で、十姉妹にとって安心できるスペースを提供することが出来ます。
十姉妹を手乗りにしたい場合は?
ペットショップで購入した十姉妹の場合、手乗りにするのは難しいです。
手乗りにしたい場合は、「巣引き」と呼ばれる繁殖をする必要がありますよ。
繁殖させるのであれば「並十姉妹」と呼ばれるノーマルなタイプがおすすめですね。ヒナから育てれば、飼い主さんの手に乗ってくれますよ。
十姉妹の特徴は?

大きさ | 10~12cm |
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12~18g | |
外見の特徴 | 太いくちばし |
様々な羽色 |
十姉妹の大きさは体長約10~12cm、体重12~18gほどです。スズメよりも小さく、メジロと同じくらいの大きさですよ。
「太くて真っ直ぐな円錐型をしたくちばし」と「様々な羽色」が特徴的です。フィンチに分類されるため、餌は「ヒエ」「アワ」「キビ」などの穀物を食べますよ。
十姉妹の種類は?
羽の色は品種によって様々です。主な十姉妹の種類と特徴を簡単にまとめているので参考にしてくださいね。
並十姉妹 | 黒・茶・白 |
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白十姉妹 | 真っ白 |
小斑十姉妹 | 真っ白だが、背中に茶色の模様 |
ノーマルな「並十姉妹」は「黒」「茶」「白」、ポピュラーな「白十姉妹」は真っ白、「小斑(こぶち)十姉妹」は真っ白ですが背中に茶色の模様があります。
品種によっても模様は異なりますよ。
月十姉妹 | 全身は白く、頭頂部に丸い模様 |
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一本鎗十姉妹 | 全身は白く、尾羽の真ん中の一枚に色が付いている |
高値で取引される「月十姉妹」は全身が白で、頭頂部に丸い模様があります。「一本鎗十姉妹」は全身が白で、尾羽のまん中の1枚だけに色がついています。
巻き毛の個体は「芸物十姉妹」と呼ばれますよ。
梵天 | 頭だけ巻き毛 |
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千代田 | 胸だけ巻き毛 |
中納言 | 首だけ巻き毛 |
大納言 | 頭・首・胸が巻き毛 |
獅子・キング | 全身が巻き毛 |
「芸物十姉妹」は、頭だけ巻き毛だと「梵天」と呼ばれます。胸だけ巻き毛なら「千代田」、首だけ巻き毛なら「中納言」です。「大納言」は頭・胸・首が巻き毛ですね。全身が巻き毛ならば「獅子」や「キング」と呼ばれますよ。
十姉妹の寿命は?
寿命
- 3~10年
十姉妹の寿命は3~10年ほどです。
小柄な体型をしていますが、あまり病気をしない健康的な子が多いですね。普段から健康に気をつけてあげれば8年以上は生きることがほとんどですよ。
十姉妹の鳴き声は?
十姉妹のオスは高い声で「ピィ―」と鳴き、繁殖期になると「ププピー」とリズム良くさえずりますよ。メスはオスよりも低い声で「ジュリー」と鳴きます。
鳥の飼育が初めての人におすすめ!

十姉妹は初心者でも飼育が容易な鳥です。繁殖も簡単なので、鳥の観察には最適ですよ。
子育てがうまくできない鳥に代わって「仮親」になることもあるなど、子育てが上手な鳥としても知られています。
健康な個体が多いですが、寒さに弱いので冬の寒さ対策には注意して飼育を楽しんでくださいね。