アミメニシキヘビは、東南アジアに生息する世界最長のヘビです。
全長が4~9mほどで体重は68~145kgにもなる世界最大級の爬虫類ですよ。過去にはインドネシアで、10.1mの長さがある個体も発見されています。
この記事ではアミメニシキヘビの交尾や産卵の時期、幼蛇についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
アミメニシキヘビの繁殖、交尾の特徴は?
交尾の特徴
- 夜に交尾
- 数時間続く
アミメニシキヘビのオスは体長が2mを越える生後18ヶ月頃、メスは体長が3.5mほどになる2~5歳頃になると繁殖が可能になります。
繁殖の準備が整ったメスが放出したフェロモンをオスが舌で感知してペアになります。ペアになると、オスは肛門周辺にある「爪状器官」を使ってメスの背中をひっかき交尾を促しますよ。
交尾はほとんどが夜に行われ、交尾時間は30分~数時間ほど続くことが多いですね。数日間にわたって同じペアが交尾を続けることもありますよ。
アミメニシキヘビの繁殖準備は?
事前準備
- 水入れの撤去
- 産卵床の用意
メスが水入れに産卵してしまうと幼蛇が溺れてしまうので、水入れを撤去して産卵床を用意してあげてください。
産卵床は成蛇が余裕を持ってとぐろを巻ける大きさの容器に湿らせた「ミズゴケ」や「バキュームライト」を敷いてあげれば十分ですよ。
産卵したら、親に卵を食べられてしまわないように産卵床に卵を移すことも忘れないでくださいね。
アミメニシキヘビの産卵時期や場所は?
産卵時期 | 冬の終わり~春 |
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産卵場所 | 地表 |
妊娠期間 | 45~60日 |
産卵数 | 25~80個 |
孵化期間 | 80~90日 |
アミメニシキヘビは、冬の終わりごろ~春にかけて産卵します。
交尾から45~60日後に、25~80個(100個産むこともある)の卵を地表に産みますよ。メスは産卵すると卵を「外敵から守る」ためにとぐろを巻き、また卵が31.7℃ほどに保たれるように筋肉を細かく動かして保温します。およそ50~90日の抱卵を経て孵化しますよ。
アミメニシキヘビをペットとして飼育している場合は、人間が代わりに卵を温めることもできます。
メスを卵から離したらサーモスタットを使って、卵が31~32度になるように維持します。順調にいけば80~90日後には孵化しますよ。
アミメニシキヘビの幼蛇、餌や成長スピードは?
幼蛇の餌 | ネズミ |
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カエル | |
昆虫 | |
幼蛇の成長スピード | 生後1年で約100cm成長する |
幼蛇の餌
アミメニシキヘビは水辺に生息しているヘビなので、「ネズミ」「カエル」「昆虫」などを好んで食べます。
幼蛇は体の大きさに合ったサイズの餌を食べますよ。
幼蛇の成長スピードと生活環境
幼蛇は孵化直後は70㎝ほどの大きさですが、生後1年で180㎝ほどになります。最初の1年で約100cm成長しますよ。
また、幼蛇の頃は猛禽類に襲われないように木の上で生活していますが、成長するにつれて地表で生活するようになります。
単為生殖
アミメニシキヘビには神秘的な繁殖例もあります。
2012年6月にアメリカにあるルイスヴィル動物園で、「セルマ」という名前のメスが単為生殖で6匹のメスの子供を産んだことが発表されました。
「単為生殖」とは、卵形成の過程で消滅するはずの「極体」が精子の役割をして卵子と結合して起こる現象で、 アミメニシキ以外のヘビや爬虫類でも確認されていますよ。