レッサーパンダは、食肉目レッサーパンダ科レッサーパンダ属に分類される哺乳類です。動物園のアイドル的な存在として、老若男女問わず多くの人から愛されていますよ。
この記事では、レッサーパンダの大きさや特徴、生態についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
レッサーパンダってどんな動物?
レッサーパンダの祖先は、クマに近い肉食動物です。
もともとは肉食だったのですが、氷河期に食べるものが不足したためタケの葉や木の実などを食べるように進化しましたよ。
和名 | レッサーパンダ |
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英名 | Lesser panda Red panda |
漢名 | 小熊猫 |
学名 | Ailurus fulgens |
属目 | 食肉科レッサーパンダ科レッサーパンダ属 |
主な亜種 | ネパールレッサーパンダ、シセンレッサーパンダ |
歴史
レッサーパンダは初めは「パンダ」と呼ばれていました。普通の人は、ジャイアントパンダのような白黒のパンダをイメージしてしまいますよね。
しかし、ジャイアントパンダは1869年にレッサーパンダよりも後に発見されました。そのことを受けて今のように「小さい」という意味のlessarを付けてレッサーパンダと呼ばれるようになりました。一方で有名になったジャイアントパンダはより大きいという意味のgiantが付けられています。
人間との関係
レッサーパンダは千葉動物公園の「風太」が「後ろ足2本で直立する」といったことでマスコミに注目され全国的に話題を集めました。テレビコマーシャルに起用されたり当時のレッサーパンダの人気はかなりのものでしたよね。
国内でも飼育下での繁殖例がありますよ。
個体数の減少
レッサーパンダがヨーロッパの人に知れ渡ったのは、1825年の事です。
森林伐採や焼畑などによる生息地の減少・毛皮やペット目的の乱獲によって野生のレッサーパンダの数は減少の一途をたどっています。
現在では、レッドリストの絶滅危惧種に指定されており保護対象となっていますよ。
レッサーパンダの性格は?
群れない
レッサーパンダは群れを成さない動物としても有名です。親子関係でも同じことがいえて、子育ての時期が終わると母と子でさえも一緒にいることはなくなります。父親は子育てに参加することもありませんよ。
動物園でも群れでの飼育はしていません。繁殖世代のレッサーパンダを一緒に飼育してしまうと発情期を逃してしまうことがあることから、このような飼育方法を用いています。
ただし、これは例外も多くあるようで複数匹で一緒に飼育している動物園も多々ありますよ。
気が強い・威嚇
レッサーパンダは可愛らしい見た目とは、裏腹に荒い気性をしています。レッサーパンダは小さな物音に、敏感でいつも周囲を警戒していますよ。二本足で直立する姿は、自分を大きく見せることで周りを威嚇している仕草です。
レッサーパンダの大きさや特徴は?
レッサーパンダの大きさ | 体長: 50~63.5cm |
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体重:体重3~6kg | |
しっぽの長さ: 28~48.5cm | |
レッサーパンダの特徴 | 全身を覆うフサフサした被毛 |
長いしっぽ | |
第6の指 | |
レッサーパンダの寿命 | 8~10年(野生下)、15年(飼育下) |
レッサーパンダの大きさは、体長50~63.5㎝・体重3~6㎏です。猫と同じくらいの大きさですね。
全身はフサフサの被毛に覆われており、背中は赤茶色・お腹と四肢は黒色ですよ。頬と目の上・口回りが白くなっています。28~48.5cmと長いしっぽは、しま模様になっていますよ。
親指の付け根には種子骨とよばれる指状の突起があります。これは「第6の指」とよばれるもので、笹などの食べ物を掴んだり木に登る時に使いますよ。
寿命は野生下であれば8~10年、飼育下であれば15年ほどです。
レッサーパンダの寿命や生態は?
寿命
レッサーパンダの寿命は野生下だと約10年、動物園などでの飼育下だと約15年です。野生下では、外敵から襲われることがあったり、病気になった時に治療ができないため寿命が短くなってしまいますよ。
日本の動物園では20年以上長生きした例も多くありますよ。
生態
- 木登り上手
- マーキング
- 未熟な赤ちゃん
レッサーパンダの生態は大きく分けて「木登り上手」「マーキング」「未熟な赤ちゃん」の3つです。
木登り上手
レッサーパンダは木登りが得意です。
枝から枝に飛び移ったりしながら、木の上で休んだり睡眠をとったりしますよ。鋭い爪を持っているので、逆さまに下りてくることも出来ます。
マーキング
レッサーパンダは、縄張りの主張やコミュニケーションの手段としてマーキングを行います。
木や石などに、肛門の近くにある分泌腺をこすりつけたり尿をかけたりしますよ。発情期である1~3月に頻繁に見ることが出来ます。
未熟な赤ちゃん
レッサーパンダの赤ちゃんは、未熟な状態で生まれます。
生まれたばかりの赤ちゃんは体重110~130gほどで、体には模様もなく体色は真っ白、しっぽも短いですよ。
ただ、レッサーパンダは成長が早く、生後3か月ほどで巣穴から出てくるようになり5か月で完全に離乳します。
鳴き声
レッサーパンダの鳥のように「ピーピー」と高い声で鳴きます。
レッサーパンダの未来は日本の動物園にかかっている!?
レッサーパンダの生息数減少に歯止めをかけようと、世界中の動物園で保護を目的とした飼育がおこなわれていますよ。
特に日本の動物園には全世界で飼育されているレッサーパンダの約1/3がいるので、絶滅を防ぐための大きな役割を担っているといえます。
世界中の動物園が行っている取り組みが実を結び、レッサーパンダの生息数増加に繋がるといいですね。