アトラスオオカブトはネパールやフィリピンなどの熱帯地方が原産のカブトムシです。インパクトのある3本の角が特徴的で、大人から子供まで非常に人気があります。この記事ではアトラスオオカブトの飼育方法や特徴、寿命、値段、繁殖の仕方などをまとめました。
アトラスオオカブトの特徴や寿命は?
大きさは日本でよく見るカブトムシよりも一回り大きく、4〜11cmほどです。3本の角が特徴的で、迫力がありますよね。アトラスオオカブトの寿命は、成虫になってから3~4ヶ月ほどで、ショップで成虫を買うと1~2ヶ月で寿命がくることが多いようです。
性格的には攻撃的で気性が荒いのですが、特に雄は気性が荒く、交尾をさせようとしたときに雌を殺してしまうこともあります。ただ、飼育難易度は低く、子供でも飼育が可能です。
アトラスオオカブトの生息地は?
生息地
- 東南アジア
アトラスオオカブトは東南アジアに広く分布しています。マレー半島やインドシナ半島が主な生息地ですよ。
アトラスオオカブトの値段は?
値段としては、安い場合は1000円程度で購入でき、大きさによっては5000円程度で販売されています。最近は大量に海外から輸入されているため、安価に購入することができます。
ネットでも安価で取引されているので、確認してみてください。
アトラスオオカブトの飼育セットは?
アトラスオオカブトを飼育するとき、20〜30cmの大型ケースを用意しましょう。ケースの中には黒土・きのこなどの飼育用の土やおがくずを敷き詰めます。
他には「のぼり木」「樹皮ブロック」「昆虫足場枝」「天然広葉リーフ」「皿木」「昆虫ゼリー」を準備してあげます。また「防ハエプロテクター」を使うと乾燥を防ぎ、コバエが増えず、衛生的な飼育環境を作ることができますよ。
初心者の方はある程度揃った飼育セットもあるのでオススメです。
アトラスオオカブトの飼育方法は?
飼育方法は、基本的に普通のカブトムシと同じ育て方です。餌も変わったものをあげる必要はなく、市販の昆虫ゼリーを食べてくれますよ。
熱帯地方が原産だからといって暑さに強いわけではなく、最適な温度は22〜28℃くらいです。乾燥に弱いので、土への水分補給は忘れず、湿度を一定に保ってくださいね。
成虫のアトラスオオカブトは体が大きく、転ぶと自ら起き上がることができなくなるので樹皮ブロックや昆虫足場枝などは必須といえますよ。
アトラスオオカブトの繁殖の仕方は?
繁殖をしたい場合、メスの上にそっとオスをのせてあげます。相性が良ければ、すぐに交尾し始めます。時間にしておよそ1時間、長い場合でも数時間すると交尾が終わります。
なかなか離れないこともありますが、無理に離さず自然に離れるのを待ってあげてください。交尾に至らなかった場合、2~3日空けて再度挑戦してみてください。
交尾の場所として、樹皮ブロックなどを置いてあげると足下ができ安定した体勢で交尾を行うことができます。交尾後、メスが栄養補給のため餌を求めるので、昆虫ゼリーを多めに置いてあげてくださいね。
アトラスオオカブトを飼うときの注意点は?
アトラスオオカブトは気性が荒いため、よく喧嘩をします。初心者の方はまずは「1つのケースに1匹の飼育」をおすすめします。
また、体がゴツいため、ひっくり返りからの起き上がりを苦手としている個体も多いです。起き上がることができずにそのまま衰弱死してしまう可能性もあるので、落ち葉や止まり木などを転倒防止用に入れておくこともおすすめですよ。
アトラスオオカブトの亜種まとめ
和名 | オスの体長 | 体形 | 頭角の突起 | 胸角の湾曲 |
---|---|---|---|---|
アトラスオオカブト | 50~100mm | 幅広い | ない | 強い |
インドアトラス | 50~90mm | 胸部が幅広い | ない | 弱い |
シムルエアトラス | 50~70mm | 細長い | 不明 | 不明 |
ネシアアトラス | 40~100mm | 細長く直線的 | わずかにある | かなり弱い |
フィリピンアトラス | 50~110mm | 普通 | ある | 強い |
ブトンアトラス | 50mm前後 | 不明 | 不明 | 不明 |
ペレンアトラス | 50mm前後 | 不明 | 不明 | 不明 |
アトラスオオカブトの亜種は、Nagai(2004)によると7亜種に分類されています。
出典:有限会社むし社「BE-KUWA No.13 2004年冬号 2004年12月24日発行」