ヤマカガシの繁殖まとめ。交尾や産卵の時期、幼ヘビは?

ヤマカガシはナミヘビ科のヘビで、北海道を除く各地に広く生息している日本の固有種です。

主に水田や河川などの水辺に生息しているため出くわすことの多いヘビです。体色には地域変異があり見分けるのが難しいこともありますよ。また強力な出血毒を持ち、特定動物にも指定されています。

この記事では、ヤマカガシの交尾や産卵、幼蛇など繁殖についての情報をまとめました。

 

ヤマカガシの繁殖、交尾の特徴は?

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繁殖の特徴

  • 卵生
  • 交尾は冬眠前後に行う

ヤマカガシの繁殖形態は「卵生」です。ヤマカガシの繁殖期は主に10月から11月にかけてで冬眠前の時期です。多くの個体はこの時期に交尾を行いますが、中には機会に恵まれずに冬を越すものもいます。そのような場合には冬眠明けの4月から5月にかけて交尾を行いますよ。

 

ヤマカガシの産卵時期や場所は?

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産卵まとめ

  • 時期:夏
  • 場所:石や落ち葉の下

産卵時期

ヤマカガシの産卵は夏で6月から8月にかけて行われます。1度で2~30個、平均すると10個前後の卵を産みます。長さ3㎝ほどのだ円形で、産み落とされた卵同士はくっついてかたまりを形成します。産卵後30-50日程度でふ化します。

 

産卵場所

ヤマカガシは平地や山地、水辺に住んでいます。産卵は土の中や石の下、落ち葉の下などで行いますよ。

 

ヤマカガシの幼蛇、餌や成長スピードは?

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幼蛇の餌

  • カエル
  • オタマジャクシ
  • 小型魚類

成長スピード

  • 1年半ほどで成蛇になる

幼蛇の餌

幼蛇のエサは「カエル」や「オタマジャクシ」、「魚類」です。成蛇はヒキガエルを好んで食べますが、小さいうちは小型のカエルやオタマジャクシを生きたまま丸呑みにして食べます。魚類は小型のもので、飼育下ではドジョウや金魚なども食べるようです。

 

幼蛇の成長スピード

生まれたばかりの幼蛇は20㎝ほどの大きさです。そこから1mほどまで成長するのに約3年かかります。

ヤマカガシは生後1年半ほどで最初の繁殖を行えるようになりますよ。

 

その他、幼蛇の特徴

幼蛇は成蛇と比べて鮮やかな色をしているのが特徴です。関東に多い赤と黄色の個体群では、幼蛇の方が赤や黄色が目立つ色をしていて首まわりの黄色いリングが特に鮮やかです。これは成長に伴って徐々にくすんでいきますよ。

 

性格は臆病?

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ヤマカガシは日本に生息する代表的なヘビの一つです。最近では水田の減少などによる生息環境が少なくなっています。とはいえ、河川敷などの水辺にはヤマカガシが生息している可能性が高いです。

基本的には臆病な性格でかみついてくることもほとんどないのですが、こちらから手を出した場合は別です。見つけても触ったり、踏んでしまうことのないよう注意してくださいね。